つららの狂愛
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食事を終え、後片付けをすると全員寝室に戻った。蓮香は可愛らしい部屋へ、雅楽は自分の部屋へ、千草は猫に姿を変え雅楽と寝室に行き、カグヤも雅楽と共に寝室に向かった。カグヤの精神はまだ子供なので、親代わりである雅楽のそばを離れたがらなかった。
彼らが寝静まり、あやかし横丁の騒音が響く寺子屋の中で、つららだけは相変わらず起きていた。
つららからは何やら怪しい雰囲気が漂っている。
「んー。カグヤもバツですねー」
つららは床に紙を出し、そこに何かを書き込んだ。紙には、治郎、蓮香、千草、カグヤと書かれており、その横にはバツ印が付いている。
そして紙の隅には雅楽の似顔絵が描かれていた。つららは絵が上手で、よく雅楽の特徴を捉えた絵だった。
「全員殺さないといけないのは面倒です……」
薄暗い部屋の中でつららの瞳が光った。その瞳は普段の和やかなものでは決してなかった。
彼の無意識に放たれた呪術により、気温が低くなっていく。この部屋の唯一の家具であるタンスとベッドがだんだんと凍り始めた。
それだけ寒い空間にも関わらず、つららはむしろ元気そうだ。
「雅楽くん......」
つららは紙に書かれた蓮香たちの名前をぐしゃぐしゃと鉛筆で塗りつぶした。その後、紙を凍らせて握りつぶし、粉々に砕いた。砕け散った氷の破片は床を滑っていく。ただ雅楽の似顔絵の部分だけは凍らせずにとっていた。
その似顔絵にキスすると、最後にはその紙を食べてしまった。
つららの妖艶な口元からよだれが垂れる。よだれは口から途切れることなく、地面にポトリとついた。そして地面についたところからだんだんと凍っていき、口元まで凍ってしまう。
「私が大嫌いなようにきっと雅楽くんも親が嫌いでしょう。でも治郎さんを殺せる気はしませんねー。どうしたらいいでしょうか。でもやるしかないでーす。私の雅楽くんを奪おうとしていますから。雅楽くんと私は相思相愛なのです」
瞳孔が開き、体からは冷気が漏れ出していた。つららはそのまま冷気を操り、雅楽の姿をした氷像を作り出した。
氷像は精巧に作られており、雅楽の不安そうな表情をよく再現していた。
「雅楽くんの体はどうなっているんですかねー」
つららはもちろん雅楽の裸は見たことがない。だから首から下はほとんど彼の妄想だった。
「はあー。早く雅楽くんとエッチなことをしたいです。お仕事じゃなくて、愛のあるエッチなんて楽しみです」
彼は氷像に抱きつき、撫で回した。氷像は冷たく、つららの肌は霜焼けし、赤く染まっている。血が出そうなほどに、肌は痛々しくなっているが、彼は氷像から離れようとしない。
その表情は心底緩んでいる。たとえ氷像であっても、それが雅楽ならば安心できるようだ。
つららはそのまま眠りに落ちた。刺すような氷の痛みが、つららにとっては心地が良かった。彼は雅楽と一緒にいる夢を見ながら、眠り続けた。
作者の紫 凡愚と申します!
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