生徒会室で第6話
久しぶりの更新です。
生徒会な日々の雰囲気に慣れるのに時間がかかりそうです……
溜め息を 吐きたくなる時 ここ最近 ストレス溜まって いずれ暴発…
すいません。よく分からないけどこういう歌を突然作りたくなったんです。
というか暴発ってまずい気がする。
「カイ先輩!一緒に狩りをしに行きませんか?!」
「行かない!!というか君はいい加減に仕事中にモ〇ハンやるのやめなさい!!」
「えー」
そう、俺の悩みの種の一つはこのどうしようもない子だ。
もう疲れるよ…
「もうすぐ文化祭だぞ。気合入れてやるとか無いのか?」
「無いですね」
「言い切るなよ!もう少し考えてからにしろよ?!」
「あー…少し黙ってくれますか?」
「ひどっ!先輩に対する態度ですらなくなってる?!」
何でこんな会話を生徒会室で繰り広げているかというと、俺たち二人しかいないからである。
俺とナナちゃんだけだと本当に会話がボケとツッコミのみになってしまう。
この負の連鎖だけは食い止めなくてはいけない。
なぜなら我々には文化祭の出し物を考えるという使命があるのだから!!
「で、いい加減にしないとお兄さん怒っちゃうぞ~」
「キャー。おーそーわーれーるー!」
「人聞きの悪いことを叫ぶんじゃない!!つうかどうせ俺がさや先輩に怒られちゃうんだから早く考えようぜ?!」
「じゃあカイ先輩の意見を聞かせてください」
「むむ…そう来たか…」
そう言われると結構困るな…
俺はしばらく考え込むことにする。
何が良いか何が良いか…
「ふうステージクリア~」
「……」
ナナちゃんの達成感漂う満面の笑みを横目に俺は真面目に考えていた。
劇…自信が無い。模擬店…場所取り大変。お化け屋敷…同じく。
「……」
ダメだ…俺はここまでなのか…?
こんなにもちっぽけな存在なのか…?
「あ、カイ先輩。私、屋台やりたいんですけど~」
「え?」
そんな集中している俺にナナちゃんが突然話しかけてきた。
「マジで?」
「はい。料理の腕、この夏休みで結構上がったんですよ」
「そうなのか?」
俺が最後にナナちゃんの料理を食べたのは卵焼きだった気が…
う~ん…美味しかったというのは覚えているけど、味はちょっと分からないかもな…
「まあ先輩は最近食べたんですけど…」
「ん?何か言った?」
「何で~もな~いで~すよ~」
「何かむかつくな…」
俺はナナちゃんに怒ったフリをする。
もちろん本当に怒ってはいない。
というかそんな性格だったらここでやっていけない。
「それにしても屋台か…校庭だったらいくつか空き地があるはずだな」
「やったですね~。私の腕前でカイ先輩をメロメロにしてあげます」
「あはは。楽しみだなー」
「全然信じてない彼はこの言葉を後悔することになるとは知る由もなかった…」
「勝手に未来を作るな!未来は自分で切り開くんだよ!!」
「今のカイ先輩かっこいい!」
「はい?」
何かナナちゃんが目をハートマークにしてこっちを見ているのだが…
さっきの俺ってそんなに格好良かったかな…?
「まあ冗談はさておいて…」
ナナちゃんは目に装着したハートマークを剥がした。
「つうかそんなものを何で持ってる?!」
「乙女は秘密が多いほうがカッコイイんですよ。何かミステリアスガール♪みたいな感じじゃないですか」
「あーちょっと古いね」
俺とナナちゃんがそんな会話をしている間にさや先輩達が帰ってきた。
「ただいまー」
さや先輩が非常に疲れた顔をしている。
「どうかしたんですか?」
俺は聞いてみることにした。
「あーむかつくー!」
「ぐおっ!」
さや先輩が俺の肩を思いっきり掴んだ。
つうか嫌な予感しかしない気がする…
「何が生徒会は生徒達のバックアップを全力でするだけでいい、よ~~~!!!!」
「い、痛いっす!!」
いつの間にか首も絞めてきやがった。
このままじゃ死ぬ…!
「ああもうあいつらの不正をでっち上げしようかしら!」
「ぐぐっ…!!」
「絞まってるわね」
レイが冷静に俺を見ながら言う。
ていうか助けろよ!!
「さ、さや先輩…カイが…」
俊哉が助け舟を出してくれた。
「だから?」
「え?」
「何俊哉?」
「い、いやなんでもないっす」
俊哉は俺にすまないポーズを出した。
今のさや先輩は危険だ…
ああ…もう意識が…薄れ…
俺は倒れました。
こ、ここは…?
俺は真っ暗な空間に立っていた。
なんだかまた奇妙な感覚に俺は襲われてしまっているみたいだ。
さて、これからどうしよう……と考えられるほど俺の頭は冷静であった。
なんだろう……慣れ?
「お久しぶりですね」
「は?」
そんなとき、俺の目の前にミニマムな妖精らしき物体が飛んでいた。
……夢か?
俺は視線をそれから外して状況を整理しようとする。
「待ってください!無視するなんてひどいですねぇ!!」
「いや、君、何?」
「妖精です!」
「抽象的過ぎるし、意味が分からない!」
自称妖精と言っていた目の前の飛行物体は、体を一回転させた。
「とにかく、私はあなたに警告をしに来たのです」
「へえ……」
強引にでもこの自称妖精は話を進めるつもりらしい。
「あ、信じてませんね。まあいいでしょう。ここから先は入ってはいけません」
「はい?」
先といわれても真っ暗闇なのでよく分からない。
「あなたは不安定な存在です。安定させなきゃダメなんです」
こいつ、何を言っているんだ?
不安定な存在?安定?
ダメだ、俺には理解が出来ない……
「あ、そろそろ時間です。最後に一つだけ言います。悪魔に魂を飲まれてはいけません」
「!?」
“悪魔”
この単語は何故か俺の心に深く突き刺さった。
「それではまた会いましょう」
「う……」
体が上に引っ張られる。
覚醒の時が近い……
俺は外力に身を任せた。
「う…」
「気がつきましたか?」
目の前にはナナちゃんの顔のドアップ。
「うわ?!」
「ああ。ヒドイじゃないですか~。人の顔をみて驚くなんて~」
「全くね」
レイの声が横から入った。
どうやら生徒会室のソファーで寝かせられたようだ。
「ご、ごめん……」
さや先輩が恥ずかしそうに謝った。
そういえばこの人が俺の意識を手放させた張本人じゃないか?
「いや、別に大事になってないから平気です……」
俺は体を起こして周りを見渡した。
時計を見るとさっきよりそこまで変わらぬ時刻。
長時間倒れていたわけでは無いらしいと俺は理解できた。
「それで、文化祭の出し物についてですけど……」
「あ、お笑いグランプリになったから」
「何それ?!さっきまで屋台だと俺は思っていたんですけど!?」
レイが涼しい顔で言う。
「ちなみにカイがピンで」
「俺一人かよ?!せめて漫才にしてくれよ!?」
さや先輩がさらに被せる。
「大丈夫。先輩なら……先輩なら必ず何とかしてくれます!」
「俺を無駄に期待しないでくれよ!?というか最近思うけど、俺はツッコミだから一人は無理!!」
「じゃあこの中で誰と組みますか?」
「俺がお笑いやることは決定かよ!!」
「で、屋台なんだけど、何を作るの?」
「うわ、今までの会話が無かったことにされてる!?」
さや先輩が話を先に進めた。
俺はもう疲れたよ……
「私は鉄板で焼くのがいいです~。何かお祭りっぽいじゃないですか~」
「ところで、この中で料理がまともに出来るのって何人いるわけ?」
「はうわ!?私の発言がさや先輩に流されました~!?でも、それがまた新たな快感に……?」
「なるなよ!!もう少し抵抗しようよ!!」
そんな俺たちを尻目に議論は進んでいく。
ちなみに、料理が作れると主張したのは俺とナナちゃん、俊哉と咲の4人だ。
「もちろん私は食べる専門」
「うわぁ……テラお嬢様だ……」
さや先輩が自慢げに語り始めた。
ちなみにレイは一人暮らしの割に全然ダメらしい。
「じゃあ料理の出来ない私たち3人はサポートに回るから、貴方たち4人はそれぞれ頑張ってね?」
「え?」
「じゃあ私たち3人は帰るから。あとは料理組で細かいことは決めてね」
そうさや先輩が帰りの支度を始めると、はなびとレイも支度をし始めた。
「薄情者~~~~!!」
で、結局俺たち4人が生徒会室に残ってしまった。
「はぁ……とりあえず決めるか……」
「4人なので2人ずつに分けませんか!?」
「そうだな……そうしよう!」
ナナちゃんの珍しく真面目な提案に俺たち3人は乗った。
「グーパージャス!」
「はやっ!!」
ナナちゃんが速攻で始めてしまったため、俺は出し遅れてしまった。
ちなみに、俊哉と咲はグー、ナナちゃんはパーで、俺は後だしチョキだった。
「仕方ないので私がカイ先輩と組んであげます!」
「ツンデレ!?」
結局俺はナナちゃんと組むことになり、俊哉と咲が組むことになった。
「詳しいことはまた後で話しませんか?」
「そうだな……」
「それではっ!!」
ナナちゃんが煙玉でその場から脱出した。
「……もう何もツッコめねぇ……」
俺たち3人はしばらくその場で呆けるのであった。
ちょっとずつ更新できればいいかなと思っています。
とりあえず、頑張ることにします。