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プロローグ?
穏やかであった草原に響く唸り声、禍々しく悪に満ちた魑魅魍魎。人々の血を求め、緑を踏みつけ木々を薙ぎ倒しながら街へと攻めてくる。
騎士や戦士では太刀打ち出来ない、逃げ場を失った民衆は誰もがそう確信していた。有りもしない助けを乞う、強がる、泣き叫ぶ、神に祈るなど各々で成せる事をしている。
そんな中、ただ一人だけそれに立ち向かう青年の姿が在った。
民衆と魔の者との間に立ち、拳を天に掲げ呟く…
それは、此処とは違う世界で幼い彼に勇気を与えた言葉。全てを覆し正義を貫く想いを込められた力。
「……変身。」
これは、人を救いたいと願った青年が己の正義を導く物語。