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1.転校2

次は眼鏡をかけた男子が立ち上がった。

「先生自分も質問していいですか?」

「は、はいどうぞ…」

「自分、中島秀二といいます。よろしくお願いします。先程はうちの大島が多大なるご迷惑をおかけしてすみませんでした」

「いえいえ」

「あ、ちなみに自分もバスケ部です。大島はダンクが得意ですが動きは鈍くキャプテンの癖に戦術的なこと考えられないし頭も悪いしリーダーシップもないし自分はスリーポイントが得意であいつがダンク一試合50発決めるなんて無理で俺がスリーポイント一試合50発決める可能性の方が高くてですねちなみに僕はフォワードというポジションでですね色々な攻撃が求められてうんぬんかんぬんですから自分がキャプテンに本当はふさわしくてですね今度の中四国大会では実質的なキャプテンは自分でちなみにレイアップシュートもフリースローもですね自分の成功率は大島より成功率が高くてですねそれは統計的に有為と見られるほどの…」

「あ、あの…」

「大体大島はからだが大きいだけでですねパスやドリブル敏捷性持久力にかけては自分の方が格段に良くてですね…」

「あの、中島くん…」

「監督もそうおっしゃってましたがですねどうしてか…はい、先生何でしょうか?何か質問ありますか?」

「あの…中島君が私に質問あるのでは…」

「ああ、そうでしたすみません。先生は純粋な坂大人とお聞きしましたがなぜ坂大人のくせのどうして自分のこの全力のボケに対して全くツッコんでくれないんですか?なんでやねん!あんた喋りすぎやろ質問あったとちゃうんか?って」

「すみません、先生ツッコミ役じゃなくてボケ役しかできませんので…ってちゃうちゃう、ボケが早口で長くて途切れへんから先生、ツッコむタイミングが分からんねんっ!」

「おお…これぞ本場仕込み坂大人の一人ボケからの見事なツッコミ…いただきました先生」

教室が再び笑いに包まれる。



「何なんだこのクラスは…」

「何か異様に賑かだね」

「いつになったら転校生の紹介になるのか?」

「私達忘れられてこのまま廊下に1時間待機だったらどうしよう…」

「も、いっそ俺から乗り込むか、ドア開けて」

「…蹴るわよ」

「えっ何で何で?」

「大人しい男子を演じるんじゃなかったっけ光くん?」

「あ、はいはい分かりました分かりました、分かったから俺の息子にだけは危害を加えないで下さい」

「絶対、あんたが目立っちゃダメなんだから…分かったならそうやって窓から中を覗くなっ」


小さな男子が立ち上がった。

「先生、僕も質問、いいですかっ?」

まだ声変わりしてない、高い声。

「いいですよ」

「あ、僕、児島サブローといいます。僕もさっきの大島と中島と同じでバスケ部です。先生、よろしくお願いしま…」

「痛えええええええええ、俺の息子おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」

「あら、外がなにか騒がしい…あ、先生すっかり忘れてた」

「実は今日、このクラスに入る転校生が二人廊下にいるんでした」

「えっ転校生?」

「大豆島に転校生?それに二人も?」

「さっきの叫び声みたいなの何?」

「…息子?」

「マジかマジかどんな奴らかなあ」

「俺がバスケ部に引き込んでやる」

「転校生何て一体何年ぶりになるんだろう?」

「カッコいい人だといいなあ」

「あ、私、朝、転校生らしき二人組を見かけたかも」

「本当か?」

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