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東方外遠記  作者: 颯人
第8章 再び幻想へ ~Again to the Fantasy~
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今の幻想郷の状況

「よっと、着いたぜ。」


「ほー、こんなところにあったのか。」


魔理沙に案内されたところは魔法の森のさらに奥にある小さな建物だった。パッと見ただけだとここに建物があることはわからないな。


「この建物が魔理沙達が拠点としている所か?」


「まあそうなんだが、厳密に言うとこの建物は奴等を欺く用の物なんだ。着いてこいよ。」


魔理沙が建物の玄関の扉を開けて中に入っていく、俺らも中に入らないとな。


「中はもぬけの殻じゃないか!?」


「だろ?初めて来る奴等にはそう見えるだろ?けどこの建物はちょいとした秘密があるのさ。」


健二が建物の中を見て驚いてるのを見た魔理沙はニシシッと笑いながら胸を張った。


「となると、ふむふむなるほど。」


「ん?どうかしたのか聖人?ってそういうことか。」


健二も気付いたな、この建物の秘密に。


「魔理沙、この建物の地下(・・)に拠点があるな?そしてその地下への入口を開く鍵は、これだろ?」


建物の壁の中で1つだけ周りと色が違う所があったからな。よくよく見ないと気付かないと思うけど。


「なっ、何で分かったんだぜ聖人!?」


「この建物の床を蹴った時に音の反響が普通の建物と違うんだよ。地下に部屋がある建物の床を蹴った時の音の反響と似てたからな。健二もそうだろ?」


「いや、俺は地下に人や妖怪の気配を感じたから気付いただけだぜ。」


「お前ら、一体何処で何をしてきたんだよ?」


そりゃ色々としてきたからな。本当に色々とな。


「まあいいや、聖人、その色が違う壁を押してくれ。」


魔理沙に言われて色が違う壁を押すと、その壁がへこんで床の一部がせり上がった。何これ秘密基地っぽいな!


「か、カッコいいぜ!!こういう仕掛けを見てみたいと思ってたしその仕掛けを施した建物に入れるなんて感激だぜ!魔理ちゃんすげぇぜ!」


「私が作った訳じゃないけどな。って健二、さっき私の事なんて言った?」


「えっ?魔理ちゃんすげぇぜ!」


健二の言葉を聞いた瞬間、魔理沙は顔を赤くして慌て始めたな。ん?これってもしかして?


「まま魔理ちゃん言うな!普通に魔理沙と呼べよな健二!」


「そんなー、いいネーミングセンスだと思ったのになー。」


「ったく、名前をそう呼ばれたのは初めてだから取り乱しちまったぜ。けど、魔理ちゃんか、うふふ。」


おろ?魔理沙は健二のからの呼ばれ方は満更でもないような感じだな。


「お前ら、イチャイチャしてないで早く地下に行くぞ。」


「「い、イチャイチャなんかしてないぜ!」」


息ぴったりなことで。






















地下に入って少し歩くと広めの空間に出た。あちこち扉があるからここは居間みたいな所か。


「暗いもんかと思ってたけど、意外と明るいんだな。電気が通っているのか聖人?」


「いや、所々に魔力を使って発光する照明器具みたいな物が置いてあるからな。それのお陰で明るいと思うよ健二。」


俺と健二は椅子に座って今いる部屋を見渡しながら雑談している。魔理沙はどっかに行ったな。


「悪いな待たせちまって、今ここにいる人達を連れてきたぜ!」


魔理沙を先頭に何人か人が入ってきたな。知らない人とかいるのかな?


「あっ!貴方はもしかして聖人さんですか!?その気は聖人さんですね!」


魔理沙が連れてきたのは美鈴、永琳、幽香、さとり、こいしの5人だけだった。美鈴は俺の姿を見た瞬間に近くまでダッシユで来た。


「そうだよ。」


「やっぱり!また会えるとは思いませんでしたよ!お嬢様達にも知らせてあげたかったなぁ。」


美鈴は俺の手を握ってブンブン上下に振った後、落ち込んだ表情になった。美鈴だけ無事だったのか?


「美鈴、その表情から察すれるけど、他の紅魔館の人達は皆捕まったのか?」


「はい、お嬢様と咲夜さんとパチェリー様は連れて行かれました。私だけ無事なのは妹様と小悪魔が逃げる時間を稼いでくれたからです。」


やっぱりな、こりゃ早く助け出さないとな。唯一の懸念事項はレミリア達が餓死してないといいんだが。


「すみません、私が不甲斐ないばかりに。本当なら私の身を犠牲にしてでもお嬢様方を守らなければならなかったのに。」


「逆にレミリア達に守られた訳か。なら美鈴を逃がさなければならない理由とかあったんだろう。だから泣くなって。」


美鈴は自分の不甲斐なさに罪悪感を感じて泣き出した。気休め程度の言葉を掛けたけど、立ち直れるかね。


「ありがとうございます聖人さん。ならこんなところで泣いてる場合じゃないですね!」


「お、おう。立ち直り早いな美鈴。」


美鈴は涙を手で拭って拳を握り締めたな。メンタルは結構強いんだな。


「再会して早々レディを泣かすなんて紳士としてどうなのかしら聖人?」


「俺が泣かした訳じゃないんだけど幽香?」


俺と美鈴のやり取りを見ていた幽香は腰に手を当ててクスクス笑っていた。おっ、赤いチェック柄のスカートじゃなくて長スボンを履いてるんだな。


「久し振りね、前に会った時とは比べ物にならないくらい強くなってるわね聖人。」


「言っておくけど、今は戦う気はないからな幽香?やるなら幻想郷を平和にしてからだ。」


「あら、残念ね。」


言葉ではそう言ってるけど、全然残念がってるようには見えないぞ幽香。


「久し振りに太陽の畑が見たいからな。平和になったら太陽の畑を早苗とピクニックしてもいいか?」


「ええいいわよ。聖人は信用出来るもの。それに、花と会話出来るようになったみたいだしね。」


おぼろげ程度だけどな。まだ人と会話するみたいに花と会話は出来ないぞ。


「そろそろ私も聖人と会話したいのだけれど?」


「あらごめんなさいね。久し振りに聖人と会話したから夢中になってたわ。」


幽香は永琳の言葉を聞いた後、キッチンの方へ向かって行った。幽香が料理を作るのか?


「永琳か、久し振りだな。」


「私もいるよー!聖人お兄さん久し振りー!」


「聖人さん、戻ってきてくれて本当に良かったです。」


永琳の後ろからこいしとさとりが姿を現したな。何気に珍しい組み合わせだよな。


「こいしもさとりも久し振りだな。でも何でここにいるんだ?地底にいる筈じゃなかったのか?」


「地底にいるよー!あのね、ここと地底は繋がっているんだよー!」


マジかよ、ならこいしやさとりがここにいるのも頷けるな。となると、勇義や燐も無事なのかな。


「勇義さんやお燐も無事ですよ聖人さん。彼女達は今、地底と地上を結ぶ入口の警備に当たって貰ってます。」


「……さとりは俺の心を読めないはずじゃなかったのか?何で俺の考えている事が分かった?」


「心が読めなくても、表情にそう書いてありますよ聖人さん。」


うーん、ポーカーフェイスの鍛練はしてきた筈なんだけどな。


「まあいいや。それよりも健二、そろそろ自己紹介しろよ。」


「へいへい。知ってる人も知らない人もいるかもしれないが、自己紹介するぜ。俺は松方健二だ、そして皆に伝えたい事があります。」


「何を言うつもりなん……何してるんだぜ健二?」


健二は自己紹介した後、音速の速度で地面に土下座した。なんていう土下座の早さ、俺でなくても見逃しちゃうね。


「あの時は本っ当に申し訳ありませんでした!」


健二の突然の土下座に皆ポカンとしてるぞ。俺がフォローに回った方がいいのかこれ?


「今は健二は仲間だぜ。幻想郷を救う為に聖人とやってきたし、私を助けてくれたしな。」


「魔理ちゃん、ありがとうな。」


フォローしてくれた魔理沙に健二はお礼を言ってるな。それを聞いた魔理沙は帽子を深く被って顔を隠した。これは照れてるな絶対。


「魔理沙さんがあそこまで打ち解けてるなら私達も健二さんを仲間だと判断しますよ。」


美鈴の言葉に皆頷いたな。良かった、認めて貰えて。


「ところで、今の幻想郷の状況を誰か教えてくれ。地理は変わってるのか?」


「私から説明するわ聖人。幻想郷の地理は聖人がいなくなる前とさほど変わっていないわ。ただ、人里が少し大きくなって、そこに黒幕が住んでいる城が建っているわ。」


地理が変わっていないのはありがたいな。あと人里の所に謙治の城があるのか。


「それと重要事項を伝えとくわ。今は幻想郷全域で飛行が出来なくなっているわ。」


「マジかよ!?何時からだ永琳?」


「黒幕の城が出現したと同時にね。けど黒幕の部下達は飛行が出来るわ。」


なるほど、だからあのとき魔理沙が飛んで逃げなかったわけだ。


「あとは知っての通り、黒幕が私達を探して捕らえようとしているわ。」


「それでここに逃げてきたと。スペルカードルールは有効なのか永琳?」


「スペル自体は使えるけど、ルールは無いに等しくなってるわ聖人。それに、黒幕の部下達は弾幕が効かないわよ。」


それは知ってるぞ。まあ俺と健二には弾幕が効かないっていうのはあまり関係ないな。


「そう言えば霊夢達はどこにいるんだ?」


「霊夢達は、黒幕に拐われたわ。絢斗や良太や快もね。」


なるほど、これだけ聞ければ充分だな。


「わかった、説明ありがとな永琳。健二、行くぞ。」


「あいよ聖人。道中で俺にも聖人が聞いた説明を聞かせてくれよな。」


「ま、待てよ!あいつらの部隊はスペルが効かないぜ!お前らまで捕まったら……。」


魔理沙は俺と健二に前まで来て、泣きそうな表情をしながら外に出るのを止めようとしてきた。


「大丈夫だ、心配すんな。俺達はあんな奴等にやられるほどヤワじゃない。」


「聖人の言う通りだぜ魔理ちゃん。必ず戻ってくるから、そんな泣きそうな表情をするんじゃないぜ。」


健二は魔理沙が被っている帽子を取って頭を撫でた。撫でられた魔理沙は恥ずかしそうに顔を俯かせながら撫でられていた。


「気を付けるんだぜ、健二、聖人。」


「わかってるよ。」


さて、早いところ皆を助け出さないとな!

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