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東方外遠記  作者: 颯人
第7章 デート編 ~Date edition~
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快の秘密

今回は快とアリスの話です。


イチャイチャしたり、シリアスだったり、色々です。

あと最後に少しネタバレがあります。

「ねえ、ちょっと聞きたいことがあるけどいいかしら?」


こんにちは快です。さっきまで聖人と話をして、聖人が帰った時にアリスさんが話しかけてきました。


「何ですか?」


何かな?僕何にもしてないよね?ここ最近はアリスさんと色々ありましたね。一緒に温泉入ったり、そのあと寝るときにアリスさんに……。


「ボケッとしないの!!」


「あうち!!」


痛い……、アリスさんに叩かれた。でも怒ってるアリスさんも素敵だなぁ。


「私が聞きたいのは、貴方達って何者なの?」


何者って言われましてもね、何処からどう見ても人間なのに。


「どうしてその質問をするんですか?」


「外の世界の人にしては強すぎるもの。私が今まで見てきた外来人は能力なんてほとんど持っていなかったし、持っていたとしても霊夢とかに調べてもらって判明したのが普通なのよ。」


へぇー、そうなんだ。全然知らなかったなぁ。


「教えて頂戴。」


「教えてって言われましても……、僕は偶然出来ただけですし。聖人が別格なだけですよ。」


「快も充分強いわよ。」


まさか誉められるとは思いませんでしたよ!!僕ってそんなに強いのかな?


「ちなみに快は何の力を持っているの?」


……アリスさん鋭いところつきますね。でも、言いたくないんだよね。


「うーーん、霊力だよ。」


「嘘よ!!」


あれー?一発で見抜かれたよ。


「ここは魔力を持っている人以外はあまり長い時間居られないのよ。まあ霊夢とかは霊力で身を守っているけど。」


へーそうだったのか。


「でも僕はあまり外に出てませんよ。」


2日に一回程度しか出てないよ。僕は基本的にはインドア派だからね。


「それでも異常よ!!聖人も何故か平気だし。」


「あー、聖人は魔力も持ってますからね。」


せこいよね、僕にも分けてくれないかな?


「通りで魔理沙のスペルも使えるわけね。あと他には何の力を持ってるのか知ってるの?」


「聖人は霊力、魔力、神力を持っていますから。」


この言葉を聞いたアリスさんはあり得ないって顔をしてますね。


「本当に人間なの?」


「人間ですよ。」


それ本人の前で言ったら傷付きますよ?聖人は意外に豆腐メンタルですし。


「じゃあ快は?」


うまくはぐらかしたつもりだったんだけどねえ。教えたくないし。


「霊力だけですよ。」


「そう、じゃあこの本を読んでくれないかしら?」


僕はアリスさんに渡された本を読む。……何だろう、すごく読める。恐らく魔法陣を使って唱える魔法みたいですね。中々に複雑そうだなぁ。


「この本、何ですか?」


「この本はグリモワールよ。この本が読めたら魔力を持っているってことよ。」


「全然読めませんでしたよ!!いやぁ、何書いてあるかさっぱりわかりませんね!!」


これは嘘です、ばっちり読めました。読めないって事にしておかないと追究されそうですし。


「嘘ね、ばっちり読めましたって顔をしてるわ。快は嘘はつけないんだから、顔見たらすぐわかるわ。」


「ソ、ソンナコトナイヨー!!マッタクモッテヨメナカッタヨーー!!」


「片言の時点でバレバレよ。」


「嘘だ!!」


僕は認めない!!絶対に認めないぞ!!


「さあ、はいてもらうわよ!!」


「おえぇぇぇぇぇ!!!」


「そっちの吐くじゃないわよ!!それくらいわかるでしょもう!!」


ちょっと何でそんなにノリノリ何ですか?


「快の力がわかれば研究がはかどるわ!!」


「心を読むのやめてくださいよ!!」


「快は読みやすいのよ。」


「僕は教えませんよ!!絶対に教えませんよ!!」


何があっても教えないぞ!!これは睡眠よりも大事だからね!!


「だったら、上海ーー!!」


「ドウシタノ?」


「快を捕まえてちょうだい!!」


「ワカッタヨー!!」


「上海!! 何で了承してるの!?」


「上海の言葉がわかるの!?」


あ、やっちまったあーーー!!!


「では、さようなら!!!」


「逃がさないわよ!!」


「逃がしてくださいーーー!!」



















あのあとどうなったと思う?逃げれた?ノンノンノン、捕まりました……。つかまえかたも卑怯だと思いますよ、僕の周りに大量に武装した人形が居ましたからね。これは逃げられないよ。


「アリスさん、あの人形の数は反則ですよ……。」


「だって快が逃げるから……。」


あっ、ちなみに今は魔法で拘束されてます。魔法ってこんなことも出来るんだね、今度教えて貰おうかな?


「じゃあ言いなさい。」


「嫌ですよ!!」


「そう、ならこっちにも考えがあるのよ。」


そう言いアリスさんは僕の後に回ってこちょこちょしてきた。


「ちょ!!アリスさん!!」


「言うまでこちょこちょするわよ。快はこれに耐えられるかしらね♪」


アリスさん意外とSなんですね。でも、僕にこちょこちょは効かないんですよ。けど、アリスさんの手が僕に当たってるので恥ずかしがるのを耐えるのがしんどいです。


「効かないのね。」


「そうですよ。残念でしたね。ちなみに首も効かないですよ。」


「でも、私には次の手があるのよ。これは快は耐えられるかしらね♪」


アリスさん、楽しそうですね。僕は全然楽しくないですが。


「僕は並大抵な事は耐えられますよ!!」


「そうね、でも私は快の弱点を知ってるのよ。」


「なっ、何するんですか!?」


「それは……これよ。」


ん?なんかアリスさんのいい香りが……。それに背中に柔らかいものが当たってる。


「アリスさん?まさか?」


「そうよ、後ろから抱き付いているのよ。」


通りで柔らかい感触が……ってそれってあれが当たってるってことじゃないですか!!それに大きいんですね!!


「今、私の胸が大きいって思ったでしょ?」


なっ、何でわかったんだぁーーー?


「ふふふ、快の顔が真っ赤だからよ。」


「あわわわわわ//////」


「話す気になった?//////」


「でも……話す……ことは!!」


くぅぅ、耐えるんだ、耐えるんだ僕!!


「ならもっと抱き付くまでよ。」


アリスさんはさらに抱き付く力を込めてきた。そこまで力をいれたら、本当にヤバイです!!


「アリスさん、大きさがわかるほど当たってる!」


「ふふ、当ててるのよ//////」


アリスさん、Sモードに入ってるしこれ以上は…


「でも気絶しないぞ!!」


「意外に粘るわね、次はこれね。」


「次は何をするおつもりで?」


アリスさんが正面に来た、ってまさかね。


「んっ……。」


へ?アリスさんの顔が近い、それに唇に柔らかい感触が……。


「(ってこれキス!?)」


はわわわわわ!!!今まではハプニングとかでキスすることはあったけど、何もない状況では始めてだよ!


「(あうぅぅぅ……、なんか幸せな気分、それに力が入らないや~。)」


バタッ!!


「ふふふ、気絶したのね。こうでもしないと教えてくれないし、それに私だってとても恥ずかしいのよ!」


















「う、うーん。」


「気が付いた?」


あれ?どうして僕は気絶したのかな?確かアリスさんに抱き付かれてその後……。


「………………あ!!」


思い出しました、もうそれだけで顔が熱いです!!


「可愛いわね。」


「ああアリスさんは恥ずかしくなかったんですか!?」


「恥ずかしかったわよ。でも、こうでもしないと教えてくれないでしょ?」


でも……ん?頬に柔らかい感触を感じる。


「アリスさん、どうゆう状況ですか?」


「今、膝枕をしてるのよ。」


……want?ひざかまくら?よくあるシチュエーションだね。ってアリスさんは何処まで僕のメンタルを削る気ですか!?


「話さないとこれ以上にきついのをするわよ。」


……話さないと僕のメンタルがもたないようらしい。アリスさん、卑怯ですよ。


「わかりましたよ…、えっと僕は霊力とかは持ってないんですよ。」


「えっ!!」


アリスさんもこれには驚いたらしいですね。


「じゃあどうしてグリモワールが読めるのよ!!」


「その代わり僕は気力を持っているんですよ。」


「初めて聞いたわ。でも美鈴が似たような能力は持っていたわね。」


「気力というのは誰でも持っているんですよ。もちろんアリスさんでもね。でも、持っていても少量で使われないんですが、僕は人の倍以上持っていたらしいんですよ。」


僕は説明する。ここまでだったら別に教えても問題はない。


「気力は霊力、魔力などに変換することができるんです。」


「 だからグリモワールが!!」


「そうです、でも、今の状態だと少量しか出せないんですけどね。」


「そうなのね。ところで快はどうやったらあの状態になるのかしら?」


「本気モードのことですね。あれは薬を飲んでいるんですよ。」


薬を飲まずに出来るようになるらしいですけど、今の僕では無理です。


「じゃあその薬を出してくれないかしら?」


「でもその前に拘束魔法をほどいてください。」


「あ、ごめんなさい。」


そう言いアリスさんは拘束魔法をといてくれた。


「あー、やっと体が動きますよ。」


「きつくしすぎたかしら?」


「きつすぎますよ、あと膝枕はいつまでするんですか?」


「今、やめるわ!!」


「(出来ればもう少ししてもらいたかったなあ。)」


とても幸せな気分だったなぁ。アリスさんの太股柔らかかったし。


「早く薬を出してちょうだい!!」


「わっ、わかりましたよ。」


そう言い僕はパーカーのポケットから薬を出す。


「全部で四種類あります、緑、青、黄、赤の順番で強さが違います。」


「でもこの薬はつくれるの?」


「これは自動生産できますから。」


どうゆう仕組みなのかは全くわかりませんけどね!


「私が捕まってた時の本気モードはどの薬を飲んだの?」


「緑ですね。」


「あれで緑なのね……。」


「勇義さんと戦った時は青ですよ。」


その話は後程……。


「赤は飲まないのかしら?」


「赤はよほどのことがない限り飲みません。飲んだら高確率で死に至りますから。」


「わかったわ、でも何で隠そうとしたのかしら?」


……教えてもなんら問題はないんですよ。でも昔を思い出しちゃうんです。


「これが原因で僕はいじめられてたんですよ、元々こんな性格ですし、外の世界の時から能力は使えたんですよ。でも、能力を使っても僕は弱かったので返り討ちにされていいようにされてたんです。」


「外の世界の人はひどいのね。」


「能力のことがばれてしまって噂になって僕は皆から拒絶されたんです、今まで友達だった人からも。」


化け物って言われたり、色々あったな。


「……無理に話さなくていいのよ。」


「でも、もう話終えましたし……。」


そう言い僕は笑顔をつくろうと思ったが何故か泣いていた。


「泣いてもいいのよ。」


「でも、泣くわけには、いかないんです。」


「いいのよ、私達は恋人同士でしょう?嬉しいことも辛いこともお互いに分かち合う、いいわね?」


「じゃあいいですか?」


「いいわよ。」


「う、うわああああああん!!」


僕は泣き叫んだ、それを見てアリスさんは僕を抱き締めてくれた。


「うう……。」


「辛かったのね、でも大丈夫よ。私がいるからね。」


アリスさんは頭を撫でてくれた、その気遣いが嬉しくて、僕はアリスさんに顔を抱き締められながら涙が枯れるまで泣き続けた。

















「すいません、見苦しいところを。」


「いいのよ、可愛かったし♪」


「わわ、忘れてください!!」


「いいじゃない。」


「でも、安心しました。お陰で大分楽になりました。」


「良かったわ。快が苦しんでる顔なんて見たくないもの。」


アリスさんが本当に恋人でよかったなぁ。


「あっ、ついい忘れてました。」


「何をいい忘れてたの?」


「特殊な力を持ってるのは僕だけじゃないんです。」


「え?」


「知ってる限りだと、聖人は想力、絢斗は心力を持ってます。」


良太は、わからないけどね。


「じゃあ!!」


「僕達四人は異端者です。」


「そうなのね……。」


「でもアリスさんに話したら本当に心が軽くなりました。ありがとうございます!!」


「お、お礼はいらないわよ//////」


「アリスさんと出会えて、恋人になれて本当に良かったです!!」


「あ、ありがとう//////」


あれ?アリスさんの顔が真っ赤。これはちょっといじわるしようかな!


「本当にありがとうございます!!」


僕はアリスさんに抱き付く、どんな反応するかな?


「どっ、どういたし……。」


顔真っ赤ですね、言葉も詰まらせているし、これでアリスさんの弱点もわかりました!!




















「……あいつも乗り越えたな。しかしまあ、なぜ俺が想力を持ってるとわかったんだろうなあ。誰にも話してないはずなんだが?……まあいいや、快、幸せは失ったときに気付くんだぞ、だから今を大切にな。」


「なかなかいいこと言うわね。」


「いきなり出てくるなよ紫。」


「ごめんなさいね、でもあの二人もなかなかいいわね。」


「だな!! あと3年後が楽しみだ。」


「そうね、楽しみだわ。」


「……何故3年後って言うつっこみはしないのか?」


「だって、3年もすれば誰か結婚するかもしれないじゃない。」


「考え同じかよ……。」


「あなたの方も楽しみにしてるわよ。」


「はいはい。」


「じゃあね。」


「消えたか、早苗とか……。でも俺はもうすぐいなくなる予感がプンプンするんだよな………。」


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