早苗とのデート 結局皆集まる
地底 温泉
「しかしまあよく揃ったな。特に打ち合わせとかしていないはずなんだけど?」
「本当ですね。こんな奇跡があるんですね!」
「ちょっと安っぽい奇跡だねぇ早苗ちゃ~ん。まっ、のんびりしようや~。」
俺達は今皆で温泉に浸かっている。けど、温泉が広すぎるからか皆ばらけていった。
「やれやれ、やっと行ったか。」
友人に見られながらデートはしたくないな。
「まあ、あいつらも彼女とうまくやってるんだな。ちょっと安心したよ。」
「そうですね聖人。ところで、どうして私の方を向いて話さないのですか?」
うっ、今は右隣に早苗がいるんだよな。顔を左に反らして会話してたけど、やっぱり聞かれるよな。
「その、なんというかな、今の早苗の姿を直視できないんだよな。」
「なしてですか?」
ちょっと早苗!?ズィって効果音が付きそうな勢いで顔を覗き込もうとしないでくれ!
「ちょちょ!!近いんだけど早苗!!」
「いいじゃないですか。逃げようとしないでくださいよ。もうっ!」
そう言い早苗は俺の肩に頭を寄せた。ヤバイヤバイヤバイ動機が治まらない!!
「こうすると安心します。聖人の温もりや匂いがします。」
「そ、そうなのか。」
くっ、安心した表情の早苗の顔が可愛い過ぎる!こんなの直視出来ない!
「ねえ、聖人。どうして私の顔を直視できないんですか?(にやにや)」
早苗は顔を寄せて聞いてきた。別にやらしい気持ちはないぞ!けど頭についてた飾りを外して髪を結んだ早苗の姿はすごく可愛いんだよ!
「……すごく可愛いから、今の早苗の姿。髪を結んでる姿なんてあまり見ないし、その、とにかくドキドキして直視出来ないんだよ。」
「!!えへへ!ありがとう聖人。」
「っ!おい早苗!」
早苗はもじもじしながら俺に抱き付いてきた。ちょっとこれ以上精神力を減らさせないでくれ!
「顔を赤くしている聖人は可愛いですね!あと私も凄いドキドキしてますからね!」
微笑む早苗は更に抱き付く力を強くしてきた。うっ、もう精神力なんてどうにでもなれ!
「えっ?聖人?急に顔を近付けてどうしむぅ!?」
お返しに早苗にキスをする。早苗はびっくりしたように目を見開いたけど、すぐに閉じてくれた。
「……いきなりは反則ですよ。」
「いつも早苗からだったからな。そのお返しをしたまでだ。さて、そろそろ上がるか。」
これ以上いると逆上せそうだからな。俺は長風呂出来ないんだよ。
「はい!!あっ、部屋に戻ったら先程の続きをお願いしますね!」
やめてください勘弁してください!
絢斗side
「それそれ!避けないとビシャビシャになっちゃうぞ妖夢ちゃん、ほれほれ!」
「ちょっと!わぷっ、子どもですか絢斗さん!?」
「男はね、永遠に子どもなのだ!!」
おっすおっす、今は妖夢ちゃんにお湯をかけて遊んでる所だよ~。いや~、一回女の子とお湯をかけながらキャッキャしたかったんだよね~。
「もう、やめてください!!」
「だが断る!!おぶふっ!!」
ちょっとちょっと~?風呂桶を顔面にぶつけるのは流石にないんじゃな~い?
「反省してください、温泉は遊ぶ為に入る訳じゃないんですよ。」
「ちょっと子供の心に従って動いただけなのに~、まっ、仕方ないか。」
妖夢ちゃんは冗談が通じない時があるのが玉に瑕なんだよね~。
「それにしても絢斗さん、よくよく見ると筋肉がすごいですね。」
妖夢ちゃんは俺の二の腕や胸板をペタペタ触ってきたよ~、うひひくすぐったいね~。
「そうでもないよ~、妖夢ちゃんも中々だよ~。ほら、この白い太股とかね~。」
「みょん!?」
そっちが体を触ってきたんだから、自分も触られる覚悟を持たないとね~。
「撫でないでください!こんな細いのなんて、触ってても楽しくないですよ!!」
「いや、妖夢ちゃんの体は細いけど無駄のない筋肉の付きかたをしてるから超楽しいよ~!」
いつまでも触ってたくなるよ~!
「おっ!聖人がキスをしてるな~。見せびらかしちゃってますなぁ。」
「…………。」
おろ?妖夢ちゃんが顔を赤くして聖人と早苗ちゃんのキスシーンをマジマジと見てますなぁ。
「け、絢斗さん!ああああのっ!めめ、目を閉じてくれませんか!?」
「いいけど~、どしたの急に~?」
まさか、これは妖夢ちゃんからキスしてくれるってことかな!いや、流石にないよな~。
「ほい、閉じたよ~。んで、一体何するっ!?」
唇に柔らかい感触!?そして妖夢ちゃんの荒い鼻息!?これはこれはこれは!!
「んっ…………。」
妖夢ちゃんとのマウストゥーマウスきたぁぁぁぁぁ!!うっひょひょ~い!!
「って目を閉じてくださいって言ったのにどうして開けたんですか絢斗さん!!」
「そりゃ耳まで真っ赤にした妖夢ちゃんの顔を間近で見たいからに決まってるだろぉ!!思わず目を開いちまったよ!」
動揺してるって?そりゃ絢斗さんも大好きな人に不意打ちでキスされたら動揺するよ!
良太side
「んっ、良太。もう少し右よ。」
皆バラバラに別れた後、霊夢さんに背中を流して欲しいって言われたので流してます。
「わわ、わかりましたよ。」
それにしても霊夢さんの背中は綺麗ですね。顔も可愛いし、外の世界にはこんな人いませんでしたし。しかも肌は柔らかくてすべすべしてますし。
「何を考えているのかしら良太?
「なんでもないれふよ霊夢さん。」
「ないれふって。何度もお風呂には一緒に入ってるじゃない、まだガチガチに緊張してるの?私も緊張はしてるけどさ。」
笑わないでくださいよ霊夢さん、緊張するものは緊張するんですよ。
「ふうっ、じゃあ私も良太の背中流してあげるわね。そこに座りなさい。」
「いや、いいですよ。俺は自分で体を洗いますから。」
ちょっとね、あの、あれがヤバイんですよ。こんなの霊夢さんに見せるにはいかないです!
「遠慮しないの!!」
「……はい。」
霊夢さんに腕を捕まれて無理やり座らせてきました。ううっ、なんとか心を沈めないといけないです!
「よいしょっと、どう良太?気持ちいい?」
「はい、とても気持ちいいです。」
あれ?これって霊香さんに知られたら、殺されたりするんじゃ!?
「言っておくけど、母さんはこんなことでは怒らないわよ。寧ろ応援してきそうね。」
「どうしてわかったんですか!?やっぱり勘ですか?そうですよね?」
「そうよ。」
ですよね、やっぱり霊夢さんの勘は鋭すぎる。ってうわぁ!?れれ霊夢さん!?
「どどどどうして俺の背中に抱き付いているんですか?」
「良太の背中が大きく見えたからつい抱き付きたくなったのよ。んっ。」
くぅっ!首筋にキスしないで!
「ありがとね良太。大好きよ。」
「お、俺もですよ霊夢さん。」
っていつまで霊夢さんは俺の背中に抱き付いているつもり何ですか!?いつ終わるんですか!?ちょっとーーー、この状況は理性がとても辛いんですよぉぉぉぉぉ!!
快side
ん?何か良太の心の叫びが聞こえた気がしたけど、気のせいだよね?
「……………………。」
ってこの状況もなんとかしなきゃ!隣にはアリスさんがいる、いい匂いがするし、普段見せない肌も見えちゃってるし!
「快、温泉に浸かり始めてからどうしてこっちを向いてくれないのかしら?」
「えっ!?え、えっとですね、あ、あの、アリスさんの胸がちょっと見えているので。」
僕が指摘するとアリスさんは睨み付けながら胸元を腕で隠しました、あれ?これって僕が悪いの?
「し、仕方ないじゃない!タオルが短いんだから!いやらしいわね!」
「ぼ、僕はいやらしくないですよ!怒らないでくださいよ!」
ううっ、仕方ないじゃん。どうしても女の人の胸に目線が行っちゃうんだよ。
「まあ、快になら見せてもいいけど。」
「えっ?僕に何を見せてもいいって?」
聞き取れなかったから聞き返したらアリスさんは怒ったような表情で後ろを向いちゃった。
「折角勇気を出して言ったのに!もう知らないバカ!」
「わわっ!ごめんなさいアリスさん!何か分からないけどとりあえずごめんなさい!」
「ふふ、冗談よ。快に向けて言うには少し早かったわね。」
もう一度こっちを向いたアリスはニッコリと笑っていた。と、とりあえず機嫌は直ったのかな?
「アリスさん、1つ聞いてもいいですか?何故、僕と付き合ってくれたんです?他にもいい人がいると思うんですが。」
「そ、それはね、快が助けてくれたからよ。」
その事は前にも聞きました。でも、それだけでここまでの関係になるとは思わないんだよね。
「……普段は頼りなさそうで、弄りやすいし、弱々しいけど、本気になれば男らしくなるし、かっこよくなって……そこに惚れたのよ!」
「か、カッコいいって、ありがとうございま「でも、気絶する癖は治してほしいかな?」うっ!」
善処しますよ……。
「でもね、快との関係をお母さんが許してくれるかどうかわからないの。」
アリスさんのお母さん、一体どんな人なんだろう?
「お母さんは何をしているんです?」
「一応神様なのよ。魔界のね。」
はい?神様?えっ?マジなの?
「なんかすごいですね。」
「だから不安なの、もしお母さんが快との関係を認めてくれなかったらどうしようって思っちゃうの。」
「大丈夫ですよ、アリスさん。もし認めてくれなかったら、僕がなんとかします!!」
認めてくれないなら、頑張って認めさせればいいだけだからね。
「ありがとね快!」
「アリスさん?顔近い近いんむうっ!?」
アリスさんとキス!?あうあうあうぅぅぅ
「んっ?ちょっと!?気絶してるみたいね、もうしっかりしてよね快。」
むーりーでーすーよー!!




