早苗VS魔理沙の弾幕ごっこ
早苗の能力の解釈についてはオリジナル要素が含まれています。
聖人「チートじゃない?」
まあそうですね(笑)
どうもどうも聖人です。今は人里近くの草原で即席で作った解説席にいます。
「もうちょっといい素材で作りなさいよ。」
上空にいる紫が何やら呟いてるけど気にしない、段ボールで作った解説席だけれども!
「じゃ、何で俺らがこんなところにいるのか話しましょうかね。」
1日前
「ふぅ、大分この鍛練にも慣れてきました、あっ、今日はこれで終わりですか?」
いつものように早苗と一緒に鍛練をしていた。早苗も大分強くなってきたな。
「そうだな、やることは全部やったし後は、あいつが来ればいいんだが。」
「どうもー清く正しい文屋ですよー!呼びましたか聖人さん?呼びましたよね?呼んだに違いありません!」
テンション高いなおい、まあ文を呼んだのは事実だけどさ。
「ナイスタイミング!!実は、ゴニョゴニョ。」
文にあることを説明すると、最初は感心した表情になって、次第に何か面白い事を聞いたような表情になった。
「ふむふむ、なるほど!!それは面白そうですね、今から宣伝の方をしてきます!」
「悪いな急に突拍子もないことを言っちゃって、よろしく頼むよ文。」
「いいんです聖人さん、こんな面白そうなネタ見逃せませんからね。お任せあれ!!」
文はそう言って俺に一礼してから去っていった。
「聖人?文さんと何を話していたんですか?はっ、まさか浮気する為の極秘相談!?」
いやいやいや、何言ってんの早苗?恋人の前でそんなことしねえし、恋人の前じゃなくてもしないから。
「違う違う、明日、早苗が魔理沙と弾幕勝負をしてもらうための準備さ。」
「私が魔理沙さんとですか、分かりま……えぇーーーー!?無理無理無理ですよ!!」
早苗は涙目になりながら首を横にブンブン振っているが、前に魔理沙と弾幕ごっこをしてトラウマでも植え付けられたのか?
「自信無いのか?」
「だって、一度も勝ったことがないんですよ?魔理沙さんはパワーとスピードを兼ね備えたタイプですし、うぅ。」
うーん、これは頷いてくれなさそうだな。そうだ!
「わかった、早苗が勝ったら何か言うこと聞いてあげるからさ。な?」
「絶対ですよ!!ん?今何でも言うことを聞くと言いましたよね聖人?」
「いや言ってな「言いましたよね?」だから言ってな「言いましたよね?」はい、言いました……。」
怖い、目をギラギラ光らせて詰め寄って来るなよ早苗。食べられるかと思ったぞ。
「ふふふ、明日魔理沙さんをボコボコにしてその後に聖人を私の部屋に招き入れて押し倒してそこからたっぷりキスを堪能してその後に……完璧な計画ですね!」
「おーい、キャラがおかしくなってるぞ早苗。」
早苗の独り言は聞かなかったことにしよう。
てなわけで翌日
「ねえ、聖人?これはただの弾幕ごっこなんですよね?なのに何でこんなにたくさん人がいるんですか!?」
「いいじゃないか、自分の強さを示せるんだから。それに幻想郷の人達は娯楽に飢えてるからな、派手にやってくれと紫にも頼まれたし。」
「むうっ、恨みますよ紫さん。」
早苗は不機嫌そうな表情で上空に向かって飛んでいく。弾幕ごっこする場所は観客席の上空で、観客席には紫が結界を張ってある。
「皆様お待たせいたしました、これより第一回リア充VS非リア充の弾幕ごっこが始まります!!」
いやリア充VS非リア充って、間違いじゃないけどさ、もう少し言葉を選べよ文。
「青コーナーは、借りた物は死んだら返す、家の中はゴミ屋敷、果たしてリア充になることは出来るのか?で有名な迷惑魔法使いの霧雨魔理沙だ!!」
「誰が迷惑魔法使いだ!!」
『ワハハハハ!!』
「大声で笑うなよ!!あと一体誰がそのキャッチフレーズを考えたんだ!?」
それは気になる、一体誰が「このキャッチフレーズは霖之助さんが考えてくれました!」やるな霖之助!!
「続きまして赤コーナ!料理も家事もたまに爆発音が聞こえるが一人前、愛想抜群、だが信仰の勧誘に関しては大人も子供も余裕で泣かす巫女!山に住む奇跡の現人神、には見えない東風谷 早苗だ!!」
「ひどいですよ!!誰ですかそのキャッチフレーズを考えた人は!?はっ、聖人ですね!聖人に違いありません!弾幕ごっこが終わったら覚えてなさい!搾り取ってあげますから!」
「何を搾り取る気なの早苗!?ってか早苗のキャッチフレーズは俺は考えてない!」
くそっ、誰が考え「早苗さんのキャッチフレーズは良太さんが考えてくれました!」良太てめえぇぇぇぇぇ!!
「実況はこの私射命丸 文が務めさせていただきます。解説席には、妖怪の賢者の八雲 紫さんと早苗さんの恋人である泊谷 聖人さんとその愉快な親友たちです!!」
「俺らの扱いひどいよ文ちゃ~ん。」
「さて、ルールを説明します。時間は無制限、負けは気絶するか、降参するか、被弾回数が3回になったらです。スペルカードを6枚まで使用可です。それでは、始め!!」
文の開始の合図で魔理沙は八卦炉を構え、早苗は御幣を構えたな。早苗、勝ってくれよ。
「ダラダラ弾幕ごっこをやるのは性に合わないから先手必勝だぜ!!魔符『スターダストレヴァリエ』!!」
「ちょ!いきなりスペルカードを使いますか魔理沙さん!?ならこちらも、秘術『グレイソーマタージ』!!」
「両選手早速スペルカードを使ってきましたぁ!!いきなりエンジン全開です!」
魔理沙が放った星形弾幕と早苗が放った極小弾幕がぶつかりあってるな。大きい星形弾幕については極小弾幕を数個ぶつけたりして相殺か。
「ちぃ、全部相殺されそうだぜ。早苗のスペルの威力が上がったか?」
「考える暇は与えませんよ魔理沙さん!そこです!」
「おわっ!!危ないぜ!!」
早苗は魔理沙が動揺した隙に弾幕を放ったが、魔理沙はギリギリ反応して避けたな。
「考えても仕方ない、行くぜ早苗!弾幕はパワーだって事を思い知らせてやる!」
魔理沙はレーザーを放ちながら小型弾幕を早苗に放ってるな、対する早苗は移動しながら弾幕やレーザーを避けて、隙を見て御札弾幕を放つ。
「いやぁ、それにしても激しい弾幕ごっこですね。ちなみに紫さんはどちらが勝つと思いますか?」
「私は魔理沙が勝つと思うわ。確かに早苗は成長してるようだけど、実践経験が上なのは魔理沙の方だからね。」
紫は俺の方を見ながらそう言ってウィンクしながら口元を扇子で隠したな。やれやれ、そんな態度を取るから胡散臭いって言われるんだぞ紫。
「なるほど、この意見に対して聖人さんはどう思ってますか?」
「確かに魔理沙の方が実践経験は上だ。現に異変を解決した功績を何回も残してるからな。けど、俺がその対策も無しに修行させたとでも?」
お返しに俺も紫の方を見ながらそう言ってニヤリと笑って腕を組む。
「一体どうゆうことなんでしょうか?」
ふと早苗達の方を見ると、魔理沙はパワー勝負に持ち込むみたいなのか大量に弾幕を放ってるが、早苗は弾幕を相殺しようとはせずに全て回避して、必要最低限の弾幕量で攻撃してるな。
「なるほど~、早苗ちゃんは弾幕の作りの精密さが魔理沙ちゃんに負けていて、弾幕を放って相殺しようにも魔理沙ちゃんの弾幕の威力が上過ぎるから相殺出来ない可能性がある。だから早苗ちゃんは全て回避してるんだね~。」
「早苗は自分をよく知ってるわね。」
絢斗と紫が早苗の動きに対して感心しているか、まあ早苗は一度痛い目を見たからな、
「ったく、めんどいな!!けど、そんな少量の弾幕で私を倒そうとしてるなら百年早いぜ早苗!」
「そう余裕ぶってられるのも今だけですよ魔理沙さん。これからもっとめんどくなりますから!」
早苗はあるスペルカードを取り出した。初お披露目だな、上手く発動しろよ。
「へへん!だったらめんどくなる前に終わらせるだけだ!」
「ふふ、出来るといいですね。奇跡『夢想封印』!!」
「はあ?何を言ってるんだ早苗?お前が霊夢のスペルカードなんて使える訳がってなんで使えるんだ!?」
魔理沙は怪訝な表情で早苗を見ていたけど、7つの虹色の巨大弾幕が見えた瞬間にあり得ないといった表情に変わった。
「これは一体どうゆうことでしょうか!?何と早苗さんが霊夢さんのスペルカードを使っています!」
「いたた、1発貰っちまった。次は私の番だ!恋符『ノンディレクショナルレーザー』!!」
「うっ、それはやっかいなスペルですね。避けにくいんですよそれ、なら奇跡『四重結界』!!」
魔理沙が自分の周りに回転するレーザーを配置して攻撃するが、早苗は自分の周りに結界を張ってレーザーを防いだ。
「なんと今度は紫さんのスペルを使いました!!理由がわからないので流石に説明をお願いします聖人さん。」
「まあ単純な話だけど、俺がスペルを使ってる所を見て早苗も軽い気持ちで俺のスペルを使った。そしたら何故か使えたんだよな。」
「でも、他の人のスペルを使うのは無理だよね?」
「快の言う通りだわ。例外として相手の心を読むことが出来るさとり妖怪でもない限り無理だわ。」
それが普通なんだよな。ってさとり妖怪?
「おいおい、もう少し頭使えって。絢斗はわかったか?」
「だいたいね~、にしても大胆なことをさせたね聖人~。」
「一体何をさせたんですか兄さん?」
「早苗の能力で奇跡を起こす程度の能力だろ?だけどこうは考えられないのか?もし他人のスペルを使える奇跡を起こしたら?」
俺の発言で皆がハッとした表情になった。いやまあ、ちょっと強引な考えだから可能性から削除していたと思うけど。
「でも実際に見たやつじゃないと使えないけどな。」
っと、早苗の能力の解説に夢中になって弾幕ごっこを見てなかった。
「はぁ、はぁ、くそぅ。ここまで追い込まれるなんて、予想していなかったんだぜ。」
「どうしたんですか魔理沙さん?肩で息してますよ?もう疲れました?」
早苗は被弾数0で魔理沙が2回と。まあ最初から全開で飛ばしていた魔理沙に対して早苗は体力を温存しながら攻撃してたもんな。
「まだまだだぜ!私の底力を見せてやる!喰らいな、恋符『マスタースパーク』!!」
「やっぱり来ましたか!その十八番スペルはこれで防ぎますよ!奇跡『閃光斬』!!」
早苗は御幣で居合いの構えを取って、魔理沙が放った虹色の巨大レーザーを一閃する。うわっ、マジでマスタースパークを一閃した!?
「ま、まじかよ!?」
「マスタースパークはこのスペルを使っても普通は一閃出来ませんけど、体力が落ちている今なら出来なくもないです!」
このままいけば早苗が勝ちそうだな。けど紫は何故か含み笑いを浮かべてるな?
「まだまだね聖人、確かにこのままいけば早苗の勝ちは一目瞭然。でも魔理沙にはあのスペルがあってよ?」
あのスペル?
「くそう!!パワーが駄目ならスピードで翻弄するまで!彗符『ブレイジングスター』!!」
「へっ!?きゃああああ!!」
魔理沙は乗っている箒に八卦炉を取り付けてブースターにして猛スピードで早苗に突進してきた。くそっ、早苗の反応スピードじゃあれは避けきれない!
「うぅ、危ないですね!!」
「よし、早苗はこのスペルのスピードに追い付けないみたいだし、このままあと2回被弾させてやるぜ!悔しかったらこのスピードに追い付いてみるんだな!無理だろうけど!」
おい魔理沙、ニシシっと笑いながら早苗を挑発するな!早苗が怒ったら手が付けられなくなるぞ!
「そうですかそうですか、私もなめられたもんですね。フッフッフ、泣いても許しませんよ魔理沙さん。大奇跡『オーバードライブlevel3』!!」
その瞬間、早苗の周りから衝撃波が放たれた。あーあ、早苗を怒らせたな魔理沙。
「早苗ちゃんは怒ると怖いからね。俺でも早苗ちゃんは怒らせたくないもん。」
「でも、あのスペルは確か。」
「いや!なんであなたたちは凄まじい衝撃波を喰らっても平気なんですか!?」
「あら、文屋も意外と情けないのね。」
「急に来たからですよ紫さん。」
衝撃波がやんで、煙が晴れると、風を纏った早苗がいた。
「さあ、いきますよ!」
「魔理沙、お疲れ。」
「聖人は何で魔理沙さんに向けて拝んでるの?」
快は不思議そうに俺を見詰めてくる、答えは弾幕ごっこを見てればわかるさ。
「ふむ、意外と遅いですね魔理沙さん。」
「何でこのスペルのスピードに付いて来れるんだぜ!?霊夢も付いてこれないのに!くそっ!」
そう言い魔理沙は方向転換して追い掛けてくる早苗に向かって突進する。
「ふふん、残念、無駄ですよ。」
「なっ!嘘だろ!?」
早苗は少し後ろに流されながらも御幣で魔理沙の突進を止めた。勝負ありだな。
「チェックメイトですよ魔理沙さん。奇跡『マスタースパーク』!!」
「それは私のスペル!ってうわあああああ!!」
魔理沙は至近距離で早苗が放ったマスタースパークを喰らい、気絶した。
「勝負ありました!なんと勝ったのは早苗さんだー!!」
観客席が歓声で沸き上がる中、早苗は落下している魔理沙を受け止めて地上に降りてくる。
「はあ、疲れました。」
「お疲れさん早苗。」
早苗は魔理沙を紫に預けて俺の所に歩いて来る。
「約束覚えていますよね?」
約束?まさか昨日俺の前でぶつぶつ言ってた内容か?まさかまさかまさか。
「な、なんのことかな?俺は知らない。」
「まーーーさーーーーとーーーー!!」
「勘弁してくれーー!!」
ここは一時撤退ってあれ?動けない。って紫ィィィィ!!俺を霊力の縄で縛るな!
「早苗、思いっきり搾り取ってあげなさい。」
「ありがとうございます紫さん。さて聖人、修行でやられた分たっぷりお礼しますからね!!」
「解釈間違えればちょっととんでもないこと言ってるよね?」
おい快、お前何を想像した?顔を赤くして何を想像した!?その通りになるかもしれないから助けて!!
「もしかしたら合ってるかもね~。」
「さあ、私達は帰りましょう。後始末は文屋がやってくれるみたいだし。」
「兄さん、頑張って(笑)」
「聖人、幸せもんだな~。早苗ちゃん、聖人は女の子の胸に顔を埋めさせれば黙るからね~。」
「えっと、ガンバだよ聖人!」
お前ら見てないで助けろって!絢斗は何俺の弱点を伝えてんだよ馬鹿じゃねーの!?良太は笑って親指立てるんじゃねえって!助けろって!オ"ォ"ォ"ォ"イ"!!
「さあ、逝きましょうか?」
「…………はい。」
翌日、神奈子に早苗はツヤツヤだけど聖人はゲッソリしてるぞ?と言われたよちくしょう!




