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東方外遠記  作者: 颯人
第5章 夏祭り編 ~Summer festival~
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夏祭り 前編

「……というわけですよ。昔から本当に聖人は無茶をするんですから!」


「早苗、まだ終わらないのか?」


「まだです!」


どうも聖人です。皆からスペカでフルボッコにされて1週間寝込んでました。生きてるって素晴らしい。


「聞いてるの!!?」


「聞いてるって、そんなに怒るなよ早苗。」


そして今は早苗からお説教をされています。まあ今まで早苗の気持ちを踏みにじってきた罰としては軽い方かな。でも長い、朝の7時に叩き起こされてからずっと説教されてますよ。ちなみに只今の時刻は午前10時です。


「なあ、早苗。」


「なんですか? まだ終わってませんよ。」


あんだけ説教してもまだ足りないのかよ。どんだけ溜まっていたんだよ。


「いい加減ご飯食べないか?諏訪子や神奈子が待っているんじゃないのか?」


「あ………。」


俺の言葉を聞いた早苗は固まった。すっかり忘れていたんだなこの野郎。


「じゃあ作ってきますね!ご飯食べ終わっても逃げないでくださいよ!!」


そう言い早苗は台所へ向かった。勘弁してくれよ、ここ1週間ずっと説教されてたんだぞ。


「先に居間で待ってるか。」


よっと、あだだ!ずっと正座だったから足痺れちまってるよ。


「随分長かったね。まあ妥当だと思うよ。」


諏訪子がお茶を飲みながらケラケラ笑いながら言ってきた。その笑顔ムカつく!


「まあな。早苗なりに心配をしていたんだろう、逆にこの程度で済んで良かったよ。」


一番心配したのは早苗がヤンデレ化するんじゃないかと思ったが、なくて良かったよ。あっ、言い忘れていたが、俺は守矢神社で暮らしている。早苗からお話(物理)で暮らすことになった。恋する乙女って怖いね。


「でも、早苗は聖人に説教している時、嬉しそうだったよ。」


説教している時笑顔だったからなぁ。自分の気持ちが伝わったから嬉しいんだろう。


「俺は全然嬉しくないんですけどね。」


1週間も説教なんてもうされたくないな。


「まあまあ。いい経験が出来たってことで!」


諏訪子の言う通りだな。苦い思い出として残しておこう。本音を言うと今すぐ放り捨てたい思い出だけど!


「ところで諏訪子?」


「どうかしたのかい?」


「神奈子は?」


いつもならいる神奈子が居間にいなかった。諏訪子が何かしたのかな?


「まだ寝てるよ。昨日夜更かししてたからね、ポ○モンに夢中になってたからね。」


「子どもかよwww」


いい年こいて何してるんだが。でもこのツッコミは心の中でしておこう。言ったら御柱が飛んできそうだからな、あれめっちゃ痛いし。


「あと諏訪子、早苗って料理作れたっけ?」


「作れるよ。何を言ってるんだい?」


諏訪子は何を言っているんだ的な目でこっちを向いてきた。


「いや、外にいたときあいつの料理はとんでもなかったから。」


そう、早苗の料理は凄かった。胡椒と山椒を間違えるし、砂糖を入れ忘れたり、焦がしたりとまあ凄かったわけだ。胃薬は必須だったなぁ。


「心配ないよ!!多分。」


「おい最後多分って言ったのハッキリと聞こえてるからな?まさか今も……。」


「それはない!早苗も成長しているんだよ!」


諏訪子が必死に弁明していた時、台所から焦げ臭い臭いが漂ってくる。


「あああぁぁぁぁ!!!焦げちゃったーーーー。」


台所から早苗の叫び声が聞こえた。あぁ、今回も駄目かも。


「大丈夫なのあれ?」


「大丈夫だ、問題ない。」


諏訪子はそう言ったが、どこかの大天使もそう言ってふらぐを見事回収したからなぁ。


「フラグが立ったな。」


「フラグじゃないもん!!」


そう言い諏訪子は手足をじたばたさせる。本当にこうして見ると神様とは思えないよなぁ。


「子どもかよ。その身長で本当に神様か?」


「これでも神様だよ!!」


諏訪子は胸を張って言うが、全然神様らしい威厳を感じないな。色々ちんちくりんだからか?


「あーはいはいそうですね、色んな所が大きくなってから言いましょうね(棒)」


「むきーーー!!!」


諏訪子は両手を挙げてうがーーって言った時に早苗がこっちに来る足音が聞こえてきた。


「出来ましたよ!!」


そう言い早苗は料理を運んできた。料理はご飯、味噌汁、卵焼き、野菜炒めだった。


「良かった、普通だ。」


ボコボコとした液体や黒い物体がなくて良かったよ。ってかさっき料理を焦がしたんだよな?どこ行ったんだ?


「何ですか!!その言い方は!!」


「誰だって外の時の早苗の料理を見ればこんな感じになるよ。」


レシピ本見ながらやっても摩訶不思議な料理が出来た事もあったなぁ。何故か旨いのが納得いかなかったけど。


「むーーーー!!あれからちゃんと練習したもん!!」


そう言い早苗が頬を膨らませながらジト目でこっちを見てくる。


「えらいえらい。」


俺は早苗の頭を撫でる。まあ頑張ったんだから褒めないとな。


「わ、はふぅ/////」


早苗は顔を赤くしながら嬉しそうにしていた。犬耳とかあったらピコピコ動いてそうだ。


「朝から暑いな。」


いつの間にか神奈子が横に座っていた。っておい飯食うときもゲームしようとすんなよ!


「いや、これは、その。」


早苗がどう説明しようかパニックになっていた。その様子を見て諏訪子はケラケラと笑い出す。


「いやーーー面白いねえ!!」


「だな!!」


「何処が面白いんですか!!」


「早苗の慌てる姿とか、早苗の照れてる姿とか、早苗の拗ねてる姿とかかな。」


俺がそう言うと早苗は下を向いて恥ずかしそうにしていた。あれ?俺さっき恥ずかしいこと言った?


「俺変なこと言ったか?」


諏訪子と神奈子にそう聞いたが二人は無言のまま。


「にやにや。」


二人ともニヤニヤしていた。解せぬ……。


「にやにやしないでください!!」


「まあまあ、とりあえず食べようよ。」


「そうだな。じゃあ。」


話題を逸らすかのように諏訪子と神奈子は言う。俺と早苗の反応を見て楽しんでいるな?


「全くもう。では。」


「「「「いただきます!!」」」」


そう言い俺は野菜炒めに手をつける。


「これは!!!」


「どうしたの!!?」


「……旨すぎる!!」


俺は野菜炒めがこんなにおいしいと思ったのは初めてだ。早苗はいつの間にこんなものを作れたんだ?


「早苗も成長してるんだよ。」


神奈子、心を読むなよ。


「どうですか!!」


早苗が誇らしそうに胸を張った。


「本当に成長したんだな。」


次は玉子焼きに手をつける。


「卵焼きは自信あるんですよ!!」


ほうほう、自信ねぇ。


「へぇー、じゃあなんで玉子焼きに山椒を入れたのかな?」


「えっ?」


早苗はキョトンとした。無自覚かよ!!


「あーうー早苗、辛いよ。」


「これは…………。」


玉子焼きを食べた諏訪子と神奈子は悶絶していた。そりゃそうなるわ。


「ちなみに聞くけど、何と間違えたんだ?」


「塩と……。」


「前言撤回、相変わらずだな。」


その天然な性格は簡単には直らなかったか。


「うう~~~。」












朝食も食べ終え早苗と一緒に片付けをし、神社の掃除なども終えて暇になった。


「暇だな。」


俺と早苗は縁側でお茶を飲みながらまったりとしていた。このまったりとした時間は何とも言えない幸せ感あるよなぁ。


「そうですね。」


そう言い早苗は俺の膝に頭を乗せた。ん?これって膝枕?


「あのー早苗さん?何をしておられるのですか?」


突然の早苗の行動におかしな口調になってしまった。普通逆じゃねえの?


「こうしたら気持ちいいんだもん。それに聖人の慌てた顔が見れたし。」


そう言い早苗は笑顔を見せた。こりゃ1本とられたな、なら負けじと俺は早苗の髪を撫でるか。


「こうした方が気持ちいいだろ?」


「はい。とても気持ちいいです。」


早苗の髪はサラサラとしていた。そして髪を撫でられて気持ち良さそうにしている早苗、これは!


「(すげー可愛い//////)」


思わず鼻血が出そうになるのを堪えながらしばらく撫で続ける。本当に早苗の髪はサラサラしてるな。


「あやや、お暑いですね。」


俺はこの声を聞いた瞬間スペルカードを取り出した、あんな言葉を言うのはあいつしかいないからな。


「早苗、しばらく寝ててくれ。」


「え?わかりました。」


「想符『フレアスパーク』!!」


俺は恐らく上空にいる文に向かってオレンジ色の巨大レーザーを放った。


「そんな攻撃当たりませんよ♪」


だが文は軽快な動きでそれを避けた。まあ流石に当たらなかったか。


「なら想符『フレアスパーク レイン』!!」


これはフレアスパークを上に打ち上げて、雨のように細かくして降らせる弾幕だ。その数は数千だな。


「あやややや!!これは多すぎますよ!!」


そう言いながら避けていたが、文は被弾し、近くに落ちてきた。


「変なことを言うからだ。」


「どうしたんですか?」


「ちょっと鳥を焼いていただけだ。」


あながち、間違いでもないだろう。


「あやや、ひどいですね。」


文は服に付いた汚れを落としながら立ち上がった。復活早いな。


「何の用ですか?」


「今日の夜、人里で夏祭りがあるそうです。折角ですからお二人も参加しませんか?」


へぇ、ここにも夏祭りがあるんだな。それと文、面白い物を見付けたと言わんばかりの笑顔やめろ!


「それを伝えにきたと。」


「私は宣伝してくれって頼まれましたからね。」


夏祭りか、どうすっかねぇ。ここの夏祭りってどんな感じになるんだ?


「んじゃ宣伝頑張れよ。」


「ではこれにて失礼します。」


そう言い文は去っていった。


「早苗、どうする?」


まあ早苗のことだから絶対。


「行きましょう!!」


早苗は笑顔で答えた。うん、予想通りの答えだよ。


「……どのみち行くのを断っても、無理矢理連れていくんだろ?」


「ふふふ、そうですよ(ニヤリ)」


うわ~怖えーな。


「なら準備だな。」


「はい!!でも神奈子様達はどうしましょう?」


無断で行ったら拗ねるよな、神奈子が!


「その心配はないよ聖人。」


「私達は私達で行くからね。」


後ろに神奈子と諏訪子がいた。てっきり俺らに付いてくると思ったんだけどな。


「そうですか、良かったです。では聖人と二人で行ってきますね!」


「じゃあ二人で暑い夜を交わすんだよ。その為の道具も用意しておくかい?」


諏訪子がケタケタ笑いながら言ってきた。もうちょい言葉を選べよな。


「諏訪子様!!!」


早苗が顔を真っ赤にして諏訪子に怒鳴った。そりゃそうだ。


「冗談だってwww」


「冗談には聞こえないんだが諏訪子?」


冗談なら手に持っている物を見せびらかすな!ってか何で諏訪子が避妊道具なんか持っているんだよ!?


「気にしない♪」













白玉桜


「はあ!!たあ!!」


「おっと、やるね妖夢ちゃん~。でも、残念ながら動きは見えているのさ~。」


「はうっ!!」


やあやあ絢斗だよ~、今は妖夢ちゃんの剣術の修行相手をしてるよ~。


「う~また負けました。やっぱり絢斗さんは強いですね。」


「妖夢ちゃんも大分良くなってるよ~。でもまだまだ攻撃が素直だね~。」


俺や聖人は実戦で何度も戦ってきたからね~。


「しゅん……。」


「まあまあ、とりあえず休憩ね。」


いや~でも最近ね、妖夢ちゃんが予想外の攻撃がしてくるから油断出来ないんだよね~。


「絢斗さんは修行してもまだまだ余裕そうに見えますね。」


「あはは、そうかな?これでも膝はガクガク震えてるぞ~。」


「そんなわけな、本当ですね!?」


俺は顔にはあまり出ないタイプだからね~。


「まだまだこれからだよ妖夢ちゃん~。一緒に強くなって行こうや~!」


「はい!!」


「青春ね~。」


幽々ちゃんが団子を食べながら茶化してきたよ~。


「ち、違いますよこれは!!青春ではなくて、ただアドバイスを聞いていただけです!!」


「妖夢ちゃん必死だねぇ~、必死なのはいいことだようん!」


顔を赤くしてわたわたしている妖夢ちゃん、癒されるわ~。それをニンマリと笑って見ている幽々ちゃんの笑顔もだけどね!


「うふふ、可愛いわよ妖夢♪」


「妖夢ちゃん可愛い!」


「かかか可愛くなんかありません!!」


その態度が可愛いんだけどな~、ならちょっと意地悪しようかね~。


「これならどうかな~?」


「みみみょん!?」


俺は妖夢ちゃんに抱き付いた。うほっ、妖夢ちゃんから香る甘い匂い、これはクンカクンカしなければ!


「はわわわわ!!絢斗さん顔近い近い!!」


「少しはこういうのに慣れないとね♪」


妖夢ちゃん反応が初だからね~、可愛い!!


「いいわね~妖夢。そのまま押した「おっと、幽々ちゃんだけ除け者扱いはしないよ~!!」ほえっ?」


隙を見て幽々ちゃんも抱き締める。むほほ、幽々ちゃんは妖夢ちゃんとはまた違ったいい香りがしますな!


「けけ絢斗!?私は別に、そういうのは、うぅ~。」


「幽々ちゃんも可愛い!!妖夢ちゃん、顔を赤らめてもじもじしている幽々ちゃんは可愛いと思わないかね?」


「絢斗さんの言う通りですね。幽々子様、とても可愛いですよ!」


おっと~、妖夢ちゃんが珍しく幽々ちゃんをからかってるね~。あっ、幽々ちゃん更に顔を赤くしたね~。


「ところで幽々ちゃんは何をしに来たのかな?」


ただ俺らの修行を見に来たわけではなさそうだね。かなり名残惜しいけど幽々ちゃんから離れねば!


「もう~、いきなりびっくりしたわよ~。今日は人里で夏祭りがあるみたいなのよ。それを言うために来たのに~。」


「ほう、ここにも夏祭りがあるんだね~。」


外の世界とは違うのかな?オラワクワクしてきたぞ!


「だから二人で行きなさい。」


「しかし幽々子様。幽々子様一人残すわけには、それに夕御飯とかはどうするのですか?」


「私は紫と行くのよ。だから今日は思いっきり楽しみなさい妖夢♪」


幽々ちゃんは扇子で顔を隠しながら妖夢ちゃんの質問に答える。幽々ちゃんは赤くした顔を見られるのが恥ずかしいんだね!


「幽々ちゃんサンキュー!!やったね!!」


幽々ちゃんは気をきかせたのかな?ならお土産持ってこないとね~。


「落ち着いて下さい絢斗さん!!」


「だが断る!!」


これはデートだよ!!こんな可愛い子とデートだなんて嬉しくないわけがない!!


「子どもですか!!」


「男は皆子どもなのだよ。ヤッフゥーーーー!!」















博麗神社


「あ~~、暇ね。」


「だったら手伝って下さいよ。」


こんにちは、良太です。今は境内の掃除をしています。霊夢さんは相変わらず動きませんね。


「いいじゃない別に。」


「少しは自分でやってください。」


霊夢さんは何かと僕に押し付けてきますからねえ。困ったもんです。まあ掃除は嫌いじゃないからいいんですけどね。


「そんなんだから参拝客が来ないんじゃないんですか霊夢さん?」


「ギクッ、いいのよ。」


霊夢さんは痛いところつかれて図星になってましたが開き直りました。もうちょっと参拝客を増やした方がいいと思いますけどね。


「そこ納得するんですか。それはそれで問題なような気がしますけど。」


まあ参拝客が来なくても行事のお祓いとか舞とかで貢ぎ物でなんとかなりますけどね。


「霊夢さーーーーん。」


「うるさいのが来たわね。焼き鳥にされたくなければとっとと帰りなさい。」


空から文さんが降ってきました。何かニュースでもあったのかな?


「その言い方は駄目ですよ霊夢さん。文さん、どうかしたんですか?」


「今日は伝えたいことがあってきました。良太さんはどんな時も反応してくれるので助かりますよ。」


「言っておくけど、新聞はいらないわよ。」


「それはそれでひどいです。」


文さんはそれを聞いてしゅんとしてました。俺は文さんが書く『文々新聞』は結構好きですけどね。


「俺はあの新聞は面白いと思いますけどね。」


「良太、あれはほぼ偽装なのよ。」


「そうは言っても外の世界の新聞よりは面白いですけどね。」


字ばっかりだし、面白い記事がないですからね。


「流石良太さん。霊夢さんと上手くやってるだけありますね!!」


「文、それどういう意味?」


霊夢さんは文さんに御札を投げつけましたが、文さんはそれを避けます。


「今日の夜に人里で夏祭りがありますので、ぜひ来てください。」


「それだけなの?」


「それだけですよ。それと、お二人はどこまでいったんですか?」


文さんはニヤニヤしながらこっちを見てきます。どこまでって何の事ですか?


「何よどこまでって?」


「俺もわかりませんね。」


「とぼけても無駄ですよ良太さん。霊夢さんとキスとかしたんですか?」


ぶふっ!!どこまでって霊夢さんとの恋仲の事ですか文さん!?


「なななな何のことよ!?」


「しししししてないです!!」


してないですよ!まだ数回しかしてないですからね!


「その反応は怪しいですねぇ~。もしかして、キス以上の事をしたりとか!」


「うっさい!!さっさと帰りなさい文!!」


「おお怖い怖い。まあ、実際の行為の写真はありますけどね!」


そう言い文さんは写真を取り出した。ちょっと待ってください?霊夢さんとのあんなことやこんなことをしている写真が撮られてるってこと!?


「何の写真よ!!」


「夜一緒に寝ている写真とか、良太さんが霊夢さんを押し倒して胸を触っている写真とか色々ですよ。」


写真を見てみると、霊夢さんと一緒に寝てる写真や抱き締め合ってる写真とかがありました。何時撮ったんですか!?


「これでしばらくは記事に困りそうにないです!」


「霊夢さん。」


俺の言った意味を理解したらしく霊夢さんは封魔針を持った。俺も2丁拳銃を取り出す。銃の名前を言っておくとDual infinityです。どうでもいいですけどね。


「わかっているわ良太。」


「あやや、嫌な予感。」


「「覚悟ーーーーー!!」」


「ここは一時撤退!!」


俺と霊夢さんは弾幕を放ったが、文さんはもの凄いスピードで去っていった。


「逃がしましたか。」


「次会ったらどうしてやろうかしら。羽を1枚1枚毟り取ってやろうかしら?」


霊夢さんは大変ご立腹のようです。霊夢さんは俺と仲良くしている姿を人に見られるのが嫌みたいですからね。


「次会ったらその時に考えましょう、ところで霊夢さん。」


「何よ?」


「えっと、夏祭り行きません?」


「……いいわよ。」


霊夢さんは若干顔を赤く染めながら了承してくれました。その顔は反則ですよ!


「良太、また鼻血垂れてるわよ。いい加減治しなさいよ。」


「善処します……。」


一体何時になったら鼻血が出る癖は直るんですかね。取り敢えず止血止血と。













人里


「快~遅いわよ。」


「この荷物の量で早く歩けないですよ~。」


どうも快です。今はアリスさんと人里で買い物をしています。アリスさんと買い物……まるで夢を見てるみたいといつも思っているよ。


「う~ん、前が見えないなあ。」


今日はアリスさんが使う物を買いに来ました。いや~結構重いね、足元が見えないよ。


「快!!下!!」


「えっ?わぎゃあーーーー!!!」


……どうやら近くに水路があるのに気が付かなくて落ちちゃった。荷物は無事ですよ。


「快、大丈夫?」


「アリスさん~、近くに水路があるって言ってくださいよ~。」


「ごめん、私が悪かったわ。」


「いいいいや、僕が悪いんですよ!!」


「本当にごめんなさい。」


アリスさん、その優しさが逆に傷付きますよ。


「僕は大丈夫ですか、はっくしょん!!」


うう、風が吹くと肌寒いです。


「ど、どうしよう?」


「大丈夫です。ほっとけば治ります。」


いざとなったら本気モードで治せるし。


「いや、そうじゃなくて、ね。」


「?????」


アリスさんは俯いてモジモジしてました。僕の体に何か付いているのかな?


「おー!!久しぶりだな!!」


「あ、どうもお久しぶりです。」


慧音先生がやって来ました。寺子屋は、もう授業は終わってるみたいだね。


「どうしたんだアリス?顔赤いぞ?熱でもあるのか?」


「熱とかはないわ、でも、そのね。」


慧音先生にそう言われても顔を赤くしてました。しばらく慧音先生はアリスさんが顔を赤くしている原因を考えてました。


「あーーなるほどな。」


どうやらわかったようです。熱でもないなら何かな?


「何か分かったんですか慧音先生?」


「そうだ!!今日ここで夏祭りがあるから来てくれ!!」


「あれ、違った……。」


僕の思っていた事とは違う事を考えてたようです。


「いいか、今日だからな!」


「わかりました。」


「じゃあ夏祭りでな!!(にやにや)」


慧音さんは僕の方を見てニヤニヤしながら去っていきました。


「どうしてにやにやしてたんだろう?」


「~~~~っ!!」


「アリスさん?本当にどうしたんですか?」


僕がそう聞くとアリスさんは小さな声で何かを呟いた。えっと、何々?


「快、自分の格好を見ればわかるわよ。」


「えっ?」


僕は自分の格好を見た。どこもおかしな格好はしていないはずなんだ、けど!?


「あわわわわわわ!!!」


服が濡れていたから上半身が透けていたよ!!まさかまさかまさか!!


「もももしかして、見たんですか?」


「…………(こくり)//////」


「うわあああああ!!!」


見られてしまった!!!アリスさんに見られてしまった!!!どうせならもっと鍛えられた体を見せたかった……、いやそうじゃなくて!!多分アリスさんは気をつかっていたのだろう。でも、見られてしまうのは凄く恥ずかしい。


「もう駄目だ、おしまいだあ!!!!」


「快!!おおおお落ち着いて!!!」


「もうアリスさんに会わす顔がないーー!!」


変態のレッテルが張られたよ絶対!!誰かなんとかしてくれーーー!!!




しばらくお待ちください。













「落ち着いた?」


「すみません。」


あのあと僕はずっとあの調子だったらしい。アリスさんに一発叩かれて落ち着きました、頬が痛いよ。


「とりあえず、帰りましょう。」


「そうですね。」


そう言い僕とアリスさんは準備のために家に帰ることにした。服はいつの間にか乾きましたよ。

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― 新着の感想 ―
[良い点] ここまで全部良いから決められないなぁ… [気になる点] 文の書く新聞は確か『文々。新聞』だったはず。 [一言] 新作待ってます!修正も頑張ってください!
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