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東方外遠記  作者: 颯人
第4章 緋想天編 ~Scarlet imagination the sky~
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早苗の過去、そして……

話が始まる前に言っておきます。


早苗ファンの皆さんは見ない方がいいです。


少しグロテスクな表現もありますので。


大事なことなので二度いいます。


早苗ファンの皆さんは見ない方がいいです。


忠告はしました。


それでも見るっていう人は


ゆっくり見ていってね!!

「くっ!!」


「どうしたの?私を退治するんじゃなかったの?」


早苗と天子の弾幕勝負が始まり、10分が経過している。追い込まれているのは早苗の方で弾幕やスペルを使っても天子にダメージを与えることが出来ていないからだ。


「ここまで強いなんて。一体何を食べたらそこまで頑丈になるんですか!?」


「私達は通常の人と比べて頑丈なのよ。そこを考慮しておくべきだったわね。」


「くっ、秘術『グレイソーマタージ』!!」


早苗から星の形をした弾幕が現れ、天子に向けて放ったが天子は特に慌てる様子はなかった。


「甘いわね。要石『天空の霊石』!!」


天子はスペルカードを唱え、早苗の弾幕を要石で全て相殺した。


「そ、そんな!!こんな意図も簡単に私のスペルを相殺させるなんて!」


「狼狽えてる所悪いけど、余所見してる暇はあるのかしら?」


「どういう、きゃあ!!」


早苗の後ろから要石が降ってくる、天子のスペルの弾幕は全て相殺されていなかった。


「ほらほら、避けないと当たるわよ!!」


「くっ!!」


早苗は必死に避けている。しばらく避けているとスペルが終わった。早苗はスペルが終わった隙を狙いスペルカードを取り出す。


「奇跡『神の風』!!」


早苗は今自分が使える中で一番強いスペルを使った。だが天子は感心した表情を浮かべているだけだった。


「へぇー、なかなか濃い弾幕ね。」


早苗のスペルは天子に直撃した、そう思ったが、弾幕が天子の持ってる剣に吸い込まれていった。


「けど、この『悲想の剣』の前じゃ無駄よ。」


そう言い早苗に向かって斬りつける。早苗は残り少ない体力でなんとか避けていたが。


「(このままじゃ当たる!!)」


「後ろがおろそかよ。」


そう言い天子は要石を早苗の後ろから当てようとした。


「(これはよけれる!!)」


早苗はそう思い、要石をよけた。しかし、避けた先で天子が待ち構えていた。


「はい、お疲れ。」


「しまっ!!」


そう気付いた時には遅く、天子が剣を横に振るった。


「きゃあああ!!」


早苗の脇腹に当たった。傷は深くはないが、行動を無くすのには充分だった。


「はあ、はあ……。」


早苗が痛みを堪えてなんとか立ち上がると。


「まあ、こんなものよね。地上人にしてはよくやった方じゃない?さっきのスペルは少し痛かったわよ?」


天子が剣を振り回しながら早苗に近づいた。


「まだ、終わって、ません!!」


「そう?意外と諦めが悪いのね。ならこうしたらどうなるのかしらね?」


「きゃああああああ!!」


天子は何とか立ち上がった早苗の肩を斬り、踞るのを見て脇腹を蹴り飛ばした。


「はあ、うっ。」


早苗は数回地面を転がって倒れたが、気絶するのを辛うじて堪えていた。


「所詮はこんなものよね。博麗の巫女だったらもうちょっと楽しめるのかしらね。」


天子は早苗に近づき首を掴んで持ち上げる。早苗も離れようと抵抗しようとするが、力がうまく入らなかった。


「バイバイ。」


天子は早苗の体目掛けて剣を降り下ろそうとする。抵抗も出来ない早苗は涙を流して目を閉じる。


「(ああ、私、ここで死ぬんだ。そういえばこんな状況前にもあったな。)」


早苗は昔のことを思い出していた。

















早苗が高2だったころ


私は周りの生徒からいじめられていた。その理由は他の人とは違う髪の色や住んでいる所にあった。


「あいつきもいよな。ちょっと見てくれがいいからって調子に乗ってるよな。」


「ほんと、なんで緑色の髪してんだろうな。あれか?自分は周りと違うアピールでもしてんのか?」


「おまけに神様が見えるだって?」


「何? 自分は特別だって?アニメの見すぎじゃねえのか!?」


「マジうけるんだけど!!」


毎日このような悪口を言われていた。確かに私は他の人より変わっていた。髪色は緑色で、私だけ神様が見えていた。たった、それだけなのに。


クラス全員が言ってくる訳じゃない、庇おうとする人もいる。でも私を庇おうとした人は全員転校していった。それを恐れて私に関わろうとする人はいなかった。


私はいつも通り学校に行き、悪口を言われ、お金などを盗られたり暴力を受けたりもしていた。教師は見てみぬふり、しかもいじめられる原因はお前にあるとまで言われた。


そして放課後、部活に入っていない私は早く学校から帰ろうと玄関に向かうが。


「ちょっと~早苗?」


いつも私をいじめてくる女が後ろに数人の連れを待機させながら話しかけてきた。


「今あたしお金ちょっと足んなくてさ~。あんたの金ちょうだい。」


「嫌です。」


「あんたどの口で言ってんの?まだ自分の置かれた状況を分かってないみたいだな!」


そう言い女は私を殴ってきた。これもいつもの事。私は耐えるしかないんです。教師は相手にしてくれない、転校する訳にもいかない。


「っ!!」


「痛い目見たくなければ金を寄越しな!!なに、ちょっと数万くれるだけでいんだよ?」


こんな奴にお金なんて渡したくない、首を横に振るとまた殴りかかってくる。これもいつも通り。けど、今日はちょっと違った。


「それはこっちの台詞だ。痛い目を見たくなければ大人しく去るんだな。」


殴られる瞬間、女の後ろにどこかで見たことある男の人が来ました。


「あ?あんた誰?何様のつもり?」


「お前こそ何様?他人から金を毟り取ろうとすんじゃねえよ。」


「っ!!」


突然現れた男の人に鋭い目付きで睨まれ、殴りかかるけど、男の人は意図も容易く受け止めていました。


「ちぃ、お、覚えてな!!」


そう言い女は逃げていきました。


「大丈夫か?」


「あ、ありがとうございます。」


私は謎の生徒にお礼を言った。でもどこかで見たことがある気がする。大分昔に会ったことがあるような?


「そういや名乗ってなかったな。俺は、まあ聖人でいいや。よろしくな早苗。」


「本当に聖人君?」


えっ?えっえっ!?夢じゃないよね!?


「そうだよ。久し振りだな。」


「どこ行ってたんですか!!急にいなくなって凄く心配したんですよ!!」


「まあいろいろあったんだよ。」


本当に聖人君のようです。夢じゃないですよね?中学に上がるときに突然いなくなったのに。


「でも何で助けてくれたんですか?」


私は一番そこが気になった。私を助ければいじめグループに目をつけられるのに。


「俺はああいうのは嫌いなんだよ。たいして強くもないやつがああやって偉そうにしてるのが。」


私はこの考えに驚いた。実際に行動出来るなんて、やっぱり聖人君は凄いです。


「でも、それは俺の単なる自己満足なんだよな。」


あれ?聖人君が何か言ったけど聞き取れませんでした。でも表情が暗くなったから何かあったのかな?


「何か言いましたか?」


「いや、なんでもない。とりあえずあいつらは説得しとくよ。あ、ちなみに明日からこの学校にくるからな。」


そう言い聖人君は去っていった。


私は胸のどきどきが止まらなかった。もしかしたらこの時点で好きになっていたのかもしれない。


「(ひさしぶりにあったけど変わってないね。むしろかっこよくなってる!!)」


その翌日、学校に来てみると悪口は一切言われなくなった。しかもHRで私を直接いじめてきた人以外全員が謝ってきた。


「(ちょっとちょっと!?昨日から色々ありすぎて理解が追い付かないんですけど!?)」


私は気になったのでクラスの子に聞いてみた。


「それは聖人くんがね。『人をいじめて何が楽しいんだ?早苗も同じ人間だろ。皆仲良くしようぜ。』ってクラスの皆に言ってきたんだよ。」


「最初は私も耳を傾けてなかったけど、よくよく考えてみると、いじめたのがなんかおかしいと思ったんだよね。」


「そんなことが……。」


聖人君をチラッと見てみるとこっちを見てニコッって笑ってくれた。本当に聖人君は凄い。


「でも最初は誰も聞いてくれなかった。けど、それでも聖人君は伝えようとしていたの。それを見て間違っていたんだ、と気付かされたの。本当にごめんなさい。」


「そうだったんだ。」


「早苗顔赤いよ。もしかして、彼のこと好きになったの?」


「そそそそそんなわけななないです!!」


顔なんか赤くなってません!!ちょっと聖人君の事を考えたら胸がどきどきするだけです!!


「おぉ~照れてるね。まあ憧れの人に助けて貰ったらそりゃそうなるよね!」


「ち、違うって!!」


こうして私は友達も出来て、いじめもなくしばらくは楽しい学校生活を過ごしていた。


そしてある日の昼休み、


「早苗。」


いじめグループの女が話しかけてきた。この人は聖人君の件の後しばらく大人しくしていた。気味が悪いほどに。


「なんですか?」


「早苗さあ、最近調子こいてるよね?放課後廃墟ビルまできな。もし来なかったら聖人とかいうやつをどうしようかな~。」


そう言ってニヤニヤ笑ってくる、一体何を考えてるの?


「あらぬ噂を流して転校させよっかな~?それとも警察沙汰にした方がいいかな~?」


「聖人君は関係ない!!」


「じゃあ私が言った場所まで一人で来な。もし誰かに言ったら分かってんだろうね?」


そう言い女は去っていった。誰かに相談したい、でもしたら何されるか分からなかった。
















廃墟ビル


「来たね。その様子だと誰にも言ってなさそうだね。」


言われた通りに一人で来た。こんなところに呼び出して何をするつもりなの?


「ここに呼んで何の用があるんですか!?」


「それはね、こうするためさ!!」


「きゃあ!!」


後ろから首もとに何かを当てられた。何これ?体に力が、入らないよ……。


「何を、したんですか!?」


「それは、教えないわ!!」


そう言い女は殴ってくる。避けたいけど、体に力が入らないから避けられない……。


「おらあ!! 調子のりやがって!!」


「きゃあ!!」


私はいじめられている女に殴られ続けた。助けを呼ぶにも見張りの男が5人くらいいるし、殴られ続けているので声も出なくなってきた。


「うっ……。ゲホッ、ゲホッ。」


「ようやくあんたらしい醜い顔になってきたね。けどまだ足りないよ。おい、お前達!!」


そう女は言い、男を3人連れてきた。


「こいつを縛りな!!一切の抵抗出来ないようにうんとキツくな!!」


「へへ、抵抗するなよ。」


「やめてよ!! 触らないでよ!!」


私は涙声でそう訴えたけど、聞いてくれなかった。むしろ私の様子を見てゲラゲラ笑っていた。


「おーおー泣いてるね。いじめがいがあるもんだ。」


「だから触らな「はいはい黙れ」んっ!!」


口をタオルで塞がれ、手と足を縛られた。


「みっともない姿だこと。ふふふ、間抜けね。写真取ってネットに拡散してやろうかしら?」


「んーーーんーー!!」


口を塞がれているため声が出なかった。お願い、誰か来て!!


「さて、そろそろメインイベントだよ!!」


メインイベント?嫌な予感しかしない!!本当に誰でもいいから来て!!


「やったぜ!!この時を待ちわびていたんだ!!」


「こいつにこの世界の厳しさを教えてやれ。そして私達に逆らえなくなるまでじっくりと体に味合わせな!」


「へへ、悪く思うなよ。てめえはスタイルはいいからな、楽しみだぜ。」


「!!!」


男は私の服を掴み脱がそうとした。じたばたして抵抗したけど、意味なかった。


「よっと、へへっ!!こいつは思っていた以上じゃねえか!」


「写真取れよ!こんな体は滅多にお目にかかれねえぞ!」


服とスカートを破かれ、下着姿になった私を男達は鼻息を荒くしながら写真を取っていく。


「んんーー!!んんーー!!」


「ふふ、これから行われる事に気が付いたね?恨むなら親と聖人という奴を恨むんだな。」


「(ああ、もうだめなんだ。)」


「さあてまずは上から外すとするか!!」


『イェーイ!!』


男の一人が私の体に触れた瞬間、遠くから物音が聞こえてきた。


「なんだお前?」


「つまみ出、ぎゃあああ!!」


誰かが吹き飛ばされる音、誰か来てくれたの!!


「何なの、これからいいところなのに。」


見張りの人を吹き飛ばした人が中に入ってくる。あれは、まさか!!


「誰だてめえ?」


「よっと、廃墟ビルってここで合ってるな?」


そこには聖人君がいた。でもどうしてここが分かったの?


「んーーんーー!!」


聖人は私に気付いたのか笑顔で返してくれた。


「もうちょっと耐えてくれよ。」


そのあとすさまじい殺気を出して女を睨み付けていた。


「覚悟は出来てるんだろうな?てめえらのやってることは犯罪だぞ。」


「それはあんたの方だよ。人を吹き飛ばして怪我させとなりゃ傷害罪で逮捕だね!まあ生かして帰すつもりもないけど!」


女が指を鳴らすと30人くらいの武装した男が現れた。バットに警棒、鉄パイプにナイフまで!?


「この数でも強がるかい?」


女はドや顔で聖人君を見るけど、聖人君はため息を付いて首を鳴らしていた。


「くそったれだな。てめーらは生きる価値ねえよ。」


「どの口が言ってんだか、お前達やってしまいな!!」


女の台詞と同時に一斉に男達が聖人君に襲いかかった。


「うわあああ!!」


「ぎゃあああ!!」


けれど、聖人君は攻撃を躱しながら一人一人吹き飛ばした。しかも私のいないところに。


「おらあ!!」


でも多人数対一人だから躱せない攻撃もあって聖人君の体がどんどん傷付いていく。


「ぐっ!!」


聖人君はついに吹き飛ばされた。って吹き飛ばした人が持ってるの釘バットじゃないですか!


「なかなかやるね。まさかあと5人まで減らされるとはね。」


聖人君、大丈夫だよね?死んでないよね!?


「勝手に終わらすんじゃねえよ。」


聖人君は血まみれになりながらも瓦礫をよけて立ち上がった。


「ちっ、しつこいやつだ。とどめをさしな!!」


男が襲いかかったが聖人君は攻撃をくらいながらも倒していった。


「なっ、そんな!!」


ついに女が用意した30人全て聖人君によって倒された。でも女はまだ余裕そうな表情を浮かべていた。


「けど、外にはまだまた控えがいるんだよ!!この倍の数くらいなぁ!!」


この倍って事は60人!?いくらなんでも聖人君でも敵わない、しかも怪我もしてるし!!


「知ってるよ、けどその60人はここには来ねえよ。」


来ない?そう思ってると聖人君の着ている上着のポケットに入ってる携帯が鳴った。


「もしもし、連絡してくるって事は片付いたみたいだな。」


『いや~、60人って中々多いんだねぇ~。ちょっと思ってた以上に時間かかっちゃったよ~。』


『しかも全員が武装しているって、どこから武器とか仕入れてきたんでしょうね。』


『けど、無事に倒せたから良かったよ。聖人、もう少ししたらそっちに行くけど、早苗さんの服とか買っていった方がいい?』


聖人君の持っている携帯から聞こえてくる声、絢斗君と良太君と快君!?そっか、絢斗君達も助けにきてくれたんだ。


「そうしてくれると助かるよ。」


聖人君は携帯を切って女を睨み付ける。女は顔を青くして体を震わせていた。


「どうする?続けるか?もう二度と早苗をいじめないというなら見逃してやる。けど、もしいじめたらぶっとばすからな。」


「ひぃぃぃぃ!!」


女は全速力で出口から逃げていった。


「さて、止血っと。」


聖人君は怪我している部分に包帯を巻いていく。


「っと、忘れるところだった。」


聖人君は上着を脱いで私に掛けてくれて、さらに口からタオルを外して、縄をほどいてくれた。


「聖人君!!」


私は聖人君に抱き付く。服装?そんなこと知らない!!


「いたたた!!!急にびっくりするなぁ。あともう少し抱き締める力を緩めてくれると助かるんだが?」


「どうして私がここにいるってわかったんですか?」


「無視かよ、まあ何か嫌な予感がしてな。クラスの人に聞いたらここに連れて行かれたって聞いたからな。慌てて来たんだよ。」


「そうだったんですか。」


「でも、無事で良かったよ。」


そう言い聖人君は倒れた。って大丈夫なんですか!?


「大丈夫ですか!!救急車を呼んだ方がいいんじゃないですか!?」


「ちょっと疲れただけだ。救急車は絢斗に呼んで貰うように頼んでる。さあ、かえ、るぞ。」


そう言い聖人君は気を失った。こんなボロボロになってまで、私のために戦ったんですね。


「ありがとうございます。」


そう言い私は聖人を抱き締めて、そして唇にキスをした。意識がないからファーストキスではないですよね?


「大好きですよ。昔と変わらない聖人が大好きですよ。」


そう言い私も気を失った。


















回想終了


「(けど、もう聖人はいない。)」


「泣いて許しを願っているのね?残念。もう遅いわよ。」


さっきのは走馬灯という奴なんだ。まさか私が見るなんて。


「(出来ればもう一度聖人に会って私の気持ちを伝えたかった。)」




















(やれやれ諦めるのか?)


あれ?どこかで聞いたことある声?


「(違うよ、もう眠いんです。)」


(全く、そんなんでいいのか?異変を解決するんじゃなかったのか?)


「(無理だよ。私にはどうすることも出来ない。あの天人には私じゃ敵わないよ。)」


(やれやれ、手間のかかるやつだな。でも、今の状況はあの時と同じか。)


「(その声、まさか!!)」


(でも、よくやったな。よく堪えたな。あとは任せな、俺がなんとかしてやるから。)」


「(はい。)」





















「目を閉じたのね、諦めがついようね。」


そう言い天子が剣を振り下ろそうとすると、いきなり早苗の手に着けていたグローブが光出す。


「な、何よこれ!?」


天子は早苗を離して距離を取る。光は段々と大きくなって、早苗の体全体を包み込んでいく。


「(まさか、光を使って逃げたのいうの?)」


「随分とただの我が儘な箱入り娘が調子に乗ってるみたいだな。」


「男の声、何が起きてるの!?」


光の中から男の声が響く。天子は緋想の剣を構えて辺りを警戒する。


「なっ!!あんたは死んだはず!!」


光が晴れると、早苗のいた所には死んだ筈の聖人が立っていた。


「俺のことを知ってるのか。まあ、あの異変は有名だしな、さてと。」


聖人は左腰に付けている刀を抜き、切先を天子に向ける。


「随分と調子乗ってるようだな。天人風情が!!」

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