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東方外遠記  作者: 颯人
第3章 外来人異変 ~Person from outpatient department accldent~
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誘拐事件発生!

ここからオリジナルの異変です。かなりシリアスな展開になります。

博麗神社


「霊夢ーー!!大変だぜーー!!」


「何よ魔理沙。朝から騒がしい。」


フランが暴れた事件から3日経ち、結界は修正された。しかしあれから聖人の姿を見た人はいなかった。


「それよりも大変なんだぜ!!」


「一体何が大変なのよ?しょうもないことだったらぶっ飛ばすわよ?」


霊夢は寝ていたところを魔理沙の声によって無理矢理起こされたため、かなり不機嫌な表情で魔理沙を睨み付ける。


「あ、アリスが、拐われてしまったんだぜ!!」


魔理沙のその一言で霊夢の意識は覚醒し、魔理沙の肩をぐわんぐわん揺らし始める。


「魔理沙!!その事詳しく話して!!」


「わ、わかったぜ!!だからそんなに激しく肩を揺らさないでくれよ霊夢!!」


魔理沙にそう言われ、霊夢はハッとした表情になり、魔理沙の肩から手を離す。


「悪かったわ魔理沙、それでアリスが拐われたって一体どういうことなのよ?」


「あれは今日の早朝のことでな。」




















魔理沙side


「おはようだぜ、アリス。」


私はいつもの様にアリスの家の前にいたんだぜ。友人に朝の挨拶をするのは大事だからな。でもアリスの家の前に着いたとたんに家からアリスの悲鳴が聞こえたんだ。


「アリスどうしたんだ!!今行くからな!!」


そう言って私はアリスの家の中に入ったんだ。鍵は掛かってはいなかったんだ。


「ん?なんだもう見つかったか。」


「魔理沙!!」


アリスの家の中には、仮面を付けている謎の男と縛られていたアリスがいたんだぜ。


「アリスに何するんだ!!離せよ!!」


「離す?フハハハハハ!!まさかこのガキに指図されるなんてな!!離してくださいだろそこは?あっ、ガキだから敬語も使えないんだっけ?めーんご!」


「魔理沙、逃げて!!こいつは只者じゃないわ、捕らわれる前に逃げて!!」


「うるせぇ!!黙りやがれ!!」


「きゃあ!!」


なんとその男はアリスを殴ったんだぜ。その事が許せなかった私は八卦炉を男に構えたんだぜ。


「アリスに何をするんだお前!!食らえ恋苻 マスタース「遅えなガキんちょ。」何!?」


気が付けば男は何かを私に向かって放ったんだ。匂いも痛みも感じなかったんだが、そのあと私は体が痺れて動けなくなったんだぜ。


「フハハハハハ!!いいざまだな!!」


「ち、く、しょう……。」


体が動かなくなってから意識が朦朧とし始めたからその後の事はよく覚えていないんだが、謎の男はあることを言ってたのは覚えているんだぜ。


「おい、くそガキ。大人に会ったらこう伝えておけ。俺は聖人の命令(・・・・・)でやってるとな!!」


「どう、して、あいつが!?」


「さらばだ、くそガキ!!」


「魔理沙ーーーーー!!!」






















「そんなことがあったのね。にしても、聖人の命令でアリスを誘拐。そんなことをして聖人に何のメリットがあるのかしら?」


「こうしちゃいられないだぜ!!」


霊夢が謎の男の行動について考えていると、魔理沙が箒に乗って何処かに飛び出そうとしていた。


「待ちなさい、どこに行くのよ?」


「決まってるだろ!!アリスを助けに行くんだよ!!あの男に何をされるかわかったもんじゃないぜ!!」


「敵の場所もわからないで行くのかしら?それは自殺行為に等しいわよ魔理沙。気持ちは分かるけど、ここは一旦落ち着くべきよ。」


霊夢に言われ、魔理沙は渋々といった感じで箒から飛び降りる。


「くそっ!!」


「とりあえず、情報収集するわよ。アリス以外にも誘拐された人がいるかもしれないわ。」


「わかったぜ霊夢。」


霊夢と魔理沙は情報収集の為に人里に向かった。


















人里


「やけに騒がしいわね。」


人里の中は色んな人が叫び、走り回っていた。時には悲鳴、時には怒号なんかも聞こえてくる。


「ああ、まったくだぜ。」


霊夢と魔理沙は普段の様子とは違う人里を歩いていると、一人の子どもの女の子が道端で大泣きしていた。


「どうしたの?」


「うわああああああん!!先生が、先生が!!」


「おい、マジかよ!!」


女の子から発せられた先生というキーワード、霊夢と魔理沙は誰が誘拐されたのか想像出来てしまった。


「慧音先生が拐われちゃったんだ!!変な笑いかたをする男に拐われちゃったんだ!!」


「嫌な予感はしてたけど当たりとはね。慧音が拐われたとなると妹紅も拐われたかもしれないわね。」


霊夢が顔を曇らせていると。一人の人物が霊夢と魔理沙に向かって走ってきた。


「霊夢?霊夢なのか!?良かった、無事だったんだな。」


「その声は妹紅!!」


「どうしたんだ!?ひどい傷だぜ!!」


霊夢と魔理沙の方に走ってきたのは妹紅だった。だが妹紅の服ともんぺにあらゆる切り傷の跡が残っていた。


「もう回復済みさ魔理沙。私が下手打つとはね。」


「一体何があったのかしら?」


「朝、慧音と話してたんだが、突然謎の男がやって来て何かを私に向けて撃ったんだ。すると体が痺れて動けなくなったんだ。」


「私も謎の男に何かを撃たれた瞬間に体が動かなくなったんだぜ。」


魔理沙は顔をしかめながら言い、霊夢は男の使っていた武器が何かを考え込む。


「私も捕まるところだったけど、炎を出して回避したんだ。そこから慧音を助けようとしたんだが、また、同じようなものを男は私に撃ってきて、そこから私は気絶したんだ。」


「まさか人里まで被害に遭ってるなんて。紅魔館や白玉桜、永遠亭は無事かしら?」


「それだけじゃないぞ霊夢。阿求も拐われてしまったんだ!!」


妹紅の発言を聞いた霊夢と魔理沙は悔しそうな表情をしながら拳を握り締める。


「マジかよ!!くそ、どうなってるんだ一体!?」


「お前たちも何かあったみたいだな。あれ?アリスはどうしたんだ魔理沙?」


「その事だけど、アリスも男によって拐われたわ。」


霊夢からアリスも拐われた事を聞いた妹紅はやるせない思いを近くにあった木の板にぶつける。


「くそっ!!被害はどんどん増えていくな。早く男の正体といる場所を調べないと!!」


「残念だけどもっと増えていくわ。霊夢、魔理沙、妹紅。」


人里の入口方面から永琳が歩いてやって来る。だが永琳も無事ではなく、身体中に穴が空いていた。


「永琳、無事だったのね。」


「無事、ではないわね霊夢。身体中穴だらけだし。そして何より、私以外の永遠亭の人達が拐われたわ。」


「そんな、輝夜までもが!?」


「ええ、私の身代わりになってくれたのよ妹紅。さて、情報交換といきたいのだけれど、霊夢の神社でいいかしら?」


「構わないわ。人里はこんな状態だし、私の神社は人里に来る前に結界を張っておいたから安全だしね。」


永琳からの提案に、霊夢は問題ないと伝える。


「んじゃ、さっさと行こうぜ。けど、一体誰がこんなことを?」


「簡単な話よ。こんなことできるのは外来人だけ。そしてそれを指示してるのは聖人ってことよ。」


まあ、まだ分からないけどね。と霊夢は言いながら博麗神社まで飛んでいく。魔理沙、妹紅、永琳も霊夢の後に続く。一体何のためにこんなことをしているのか、まだ誰も知るよしは無かった。

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