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東方外遠記  作者: 颯人
第2章 風神録編 ~God of the wind record~
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番外編2 何気ない日常

すみません投稿が遅れてしまって。


色々と忙しかったのです。


聖人[本当は?]


他の人が書いた小説を見てました。


聖人[サボってんじゃねえか]


そ、そんなことは気にせず本編いきます。


聖人[ちょっとまて]

話は風神録が終わったあと、秋にしては珍しく暑い日だった。


「あー暑い!!とにかく暑い!!」


「確かにそうですね、この時期は涼しいはずなんですけど。」


冥界の白玉桜の庭で妖夢と素振りをしながら愚痴る。とにかく暑いんだ!!冥界にいるはずなのに、太陽なんてないはずなのにな!!


「この暑さを早急になんとかしないとな。」


干からびてしまうわ、現に少し動いただけでも汗がドバッて吹き出すし。


「それは無理ですよ。」


妖夢はそんなに汗を掻いてなさそうだ、羨ましいぞこのやろう。


「うーん、そうだ!!」


「どうかしましたか聖人さん?」


「海に行くか!!」


こんな暑い日は海に行くに限る!!海に行ってヒャッハーするんだ!!


「う、み、って何です?新しい技の名前ですか?」


あっ、幻想郷に海ってないんだっけ?


「それはな、ぷっほおおおおお!!」


技の名前はねーだろ妖夢よ、スペルの名前にでも使わねえぞ!


「どうして笑うんですか!?何かおかしかったんですか!!」


顔を赤くして木刀で斬りつけてくる妖夢をあしらいながら呼吸を整える。


「いや、妖夢のきょとんとした顔が面白くてな。」


「むーー。」


膨れっ面になっている妖夢の頭をポンポンして慰め、あららもっと拗ねちゃいましたね。


「まあまあそんなに拗ねるなよ。もう一度聞くけど幻想郷に海ってないよな?」


「そんなものはありませんよ?霧の湖なら知ってますけど?」


「残念ながら海はないわよ~。」


おうっふ!?いつの間にか幽々子が後ろにいたぞ、本当に急に現れますなぁ。


「マジでビビるからやめてくれ、あんたは紫か?」


「そんなことないわよ~。バレないようにこっそりと近付いただけよ~。」


確信犯かこのやろう。


「まあいいや、幻想郷に海はない、だったらあれしかないな!!」


「聖人さん?どうしたんです?あまりの暑さに頭でもおかしくなりましたか?」


妖夢、お前意外と毒吐くんだね。


「妖夢、海を見てみたいか?」


「それは見てみたいですけど、可能なんですか?」


可能に出来る人が1名いるんだな。まあ、弾幕でだけどね。


「よし、じゃあ今日宴会をやろう。」


ついでだから全員に海を見てもらいたいからな!!だったら宴会の余興でやった方が盛り上がる。


「ええっ!?どうしてですか聖人さん!?」


「それは後のお楽しみだ妖夢。」


言ったら面白くないからな、あと宴会っていう言葉を聞いて涎を垂らすのは止めろよ幽々子。


「はぁ、わかりました。」


「じゃあ俺は人を集めてくる。妖夢は準備をお願いな。」


「何処でやるんですか?」


そんなもの、一ヶ所しかないだろ。


「博麗神社でいいだろ。酒とか食べ物とか持っていけば文句は言わねえだろ。」


ついでに賽銭も入れとけば二つ返事で了承を得るだろ、霊夢はチョロげふんげふん、扱いやすいな。


「それなんですが、もう食料はうちにありませんよ?」


「だろうと思ったから買っておいた。博麗神社に置いていってある。料理を頼むな。」


「わかりました!!」


よし、早速出発だ!!


「だったら、今から私はお腹を空かせておくわ~♪」


出来れば満腹で宴会にいってもらいたいね!!

















守矢神社


「よっす!!早苗!!」


守矢神社の境内に入ったらちょうど早苗が賽銭箱の掃除をしているところだった。入れ違いとかにならなくて良かった良かった。


「聖人?どうしたんですか?」


「ちょっとな、手伝ってほしい事があるんだ。」


俺は早苗に宴会でやることを説明する。


「ふむふむ、私にあれをしてほしいと。」


早苗がいないと出来ないからなぁ。俺一人じゃ無理だ。


「まあ普通の宴会よりは盛り上がると思うよ。だから頼む、引き受けてくれるか?」


「むぅー、聖人の頼みなら仕方ありませんね。」


早苗はやれやれと肩をくすめたけど、顔が嬉しそうだな。早苗も何だかんだで楽しみにしているのか?


「ありがとな早苗。あと人を集めるのよろしくな。」


「わかりました!!」


よし、次は紅魔かぶっ!!おい早苗、飛び立とうとする人の足を引っ張るなよ!!


「何かお礼はしてくれないんですか?お礼がないとやる気になれませんよ。」


早苗はプクゥと頬を膨らませてるな。結構可愛い、じゃなくてお礼か。早苗が喜びそうなお礼か。


「じゃあ今度幻想郷を案内してやるからな!!」


「絶対ですよ!!」


そして俺はこのあと幻想郷を飛び回り色々な準備をした。





















そして夜、宴会はやっぱり博麗神社でやることになった。1名ご立腹だがな。


「何で毎回ここなのよ!?」


「まぁまぁ、気にせず楽しもうぜ!!」


霊夢は文句を言っているが、ある理由によりここが最適と思ったからだ。霊夢に賄賂、ゲフンゲフンお賽銭を渡しといたからな。


「私達も招待してくれるなんてね。」


レミリアがカリスマっぽく振る舞ってるが頬がかなり緩んでいた。楽しみだったんだな。


「レミリア、頬がかなり緩んでるぞ。」


「う、うるさいわね聖人!!気のせいよ!!」


プンプン怒っているけど、口元がにやけてるぞレミリア。


「へぇーー(ニヤニヤ)」


「う、うー咲夜ぁ!!」


「お嬢様、事実ですわよ。」


ええっ、そこ慰めるんじゃないの?寧ろダメージを与えにいってるぞ咲夜。あっ、レミリアが地団駄を踏み出した。


「ひどい!!咲夜まではっきりと言わなくてもいいじゃない!!」


「その辺にしとけよ。」


「(ふふ、怒っているお嬢様可愛い!!)」


おい咲夜、鼻血をたらしているぞ。確かにレミリアは可愛いけど、少しはポーカーフェイスの練習もしておけよ。


「それにしても私まで誘っていただけるなんて光栄です!!」


「とりあえず鼻血拭けよ。みっともないぞ?」


「そ、それはすみません!!」


咲夜は顔を赤く、あたふたしていた。慌てる姿は可愛いな。


「そうだレミリア。」


「何よ?」


「レミリアは太陽の光以外の光は大丈夫なのか?」


吸血鬼だからな、光に当たってボシュウ!!っという効果音付きで灰になられても困るし。


「多分大丈夫よ。」


なら良かった。けど念のため、結界を張っておくかな。


「そうか、ならよかった。」


「じゃ、私は楽しんでくるわね。」


そう言いレミリア達は去っていった。さて、次は妖夢の所に行きますか。

















「まったく大変だったんですよ!!霊夢さんは動きませんし、魔理沙さんは邪魔してくるし、私一人でこの料理を作ったんですよ!!」


妖夢は俺を見つけるなり、説教をしてきた。


「あー、それはすまんな。でもありがとうな妖夢。」


「べ、別にきき気にしてませんから!!まあでもお礼は有り難く受け取っておきますよ。」


平静さを装うとしてるけど、半霊が嬉しそうにひょこひょこ跳ねている時点でモロバレだぞ妖夢。


「焦ってるのか?妖夢かわいいな!!」


「か、かわいい!?」


あっ、妖夢が顔を真っ赤にしてる。本当にいじりがいがあるな。


「いいわね~、見ていて和むわぁ~。」


幽々子は食べ物を食べながら様子を見ているな。


「相変わらすの食べっぷりだな。」


「今日は宴会だからね~!!たっぷり食べるわよ~♪」


「まあ、ほどほどにしてくれよ。」


「は~い♪」


あっ、これは程々にしないな。目がキラキラしてるから目一杯食べるつもりだな、自分の分の料理隠しとこ。


「聖人も大変ね。」


「そうでもないさ、久しぶりだな。アリス。」


声のした方向を向けば、お猪口を持っているアリスがいた。上海人形はチルノや大妖精とかと遊んでいるな。


「ええ、久しぶりね。」


「まあアリスには色々と言うことがあるけど、まずはこの前はすまなかったな。」


「へっ?」


んっ?何の話をしてるのかわからない顔をしているな。覚えてないのかい!!


「いや、ほら、アリスと喧嘩したあれ。」


「べ、別に気にしてなんかないからね!!私は何もしてないわよ!!」


「いやアリスのお陰で少しは変われたような気がする。ありがとうな!!」


そう言うとアリスはそっぽ向いた。恥ずかしいのか、顔も赤くなってるし。


「べ、別に気にすることはないわよ!!あれは自分の思ったことを言ったまでよ!!」


「( ´∀`)ニヤニヤ」


「上海!!その顔やめなさい!!」


さて、上海と喧嘩してるアリスはほっといて、次はあそこかな。


「あら、久しぶりね。」


「久しぶりだな、永琳。」


まさか永遠亭の人達も来るとは、宴会で会うのは初めてかな?


「私もいるわよ聖人。」


「輝夜もいるのか。珍しいな、二人とも来るなんて。」


いつも永琳は診察で忙しいから宴会になんて来ないのにな。


「たまたま休みと重なっただけよ。姫様は聖人がやる余興を見に来たのよ。それに二人だけではないわ。」


辺りをみると兎の耳を付けている?二人がいた。あれバニーガールじゃなくて兎なのか?


「あっ、はじめまして!!私は鈴仙 優曇華院 イナバといいます!!名前は長いので鈴仙でいいですよ!!」


「よろしく鈴仙。」


ブレザーの子か。でも何でブレザーを着てるんだ?幻想郷にそんな技術はないはずだが。


「私は因幡てゐ。よろしくうさ!!」


こっちはピンクのワンピースを着た子か。ん?手に何か持っているな。


「てゐ、お前の手に持ってる物は何だ?」


「これは鈴仙のあんな姿やこんな姿を写した写真なのさ。聖人もどうだい?一つ五万円うさ!!」


いや高いから。つーかそんな写真買う奴が、いるのか。


「いらねえよ。それよりてゐ、後ろ見てみな。」


「あっ、逃げるが勝ち!!」


鈴仙が怒った表情をしながらてゐを追い掛けていったな。ってかてゐの逃げ足速っ!?


「全く、てゐはいたずら好きなのよ。鈴仙は何時もターゲットにされてるわ。」


御愁傷様鈴仙、っとそろそら早苗のところに向かわないとな。準備が出来たっぽいし。


「準備はいいか早苗?」


「バッチリです!!いつでも行けますよ!!」


「よし。じゃあ皆、楽しんでいる所悪いが、俺が話していた余興をいまからやるからな!!」


「行きますよ!!開運『海が割れる日』!!」


おっ!!早苗は成功したな、次は俺の番だ!!


「よし、今だ!!」


能力を使い、早苗のスペルを補助する。まあ何をしたかと言うと海が割れたように見える弾幕を繋げただけ。それと弾幕の色も多少変えただけだぞ。


「ふぅ、こんなものですね。」


出来上がったのは、幻想郷で見ることの出来ない海だった。


「綺麗!!」


「これはすごいんだぜ!!」


など感嘆する声がたくさん聞こえた。いやぁ、良かった良かった!!


「ふふ、驚いてくれたかしら?でもこれだけじゃないのよ。聖人、頼むわね。」


「わかってるよ紫。」


海に向かい能力を使って炎を丸くして空に打ち出す。その炎は空で弾けて綺麗な丸を造り出した。まあ、打ち上げ花火だな。


「すごく綺麗ね、咲夜これは何かわかるかしら?」


「いえ、私も初めて見ましたわ。」


「美しいですね!!桜と同じくらい美しいですね!!」


「懐かしいわねぇ~!!」


「紫、これは何なのかしら?」


「ふふ、これは外の世界で言う花火って言うものらしいわ。綺麗でしょ?」


「丸しか出来ないの?アタイもっと色々見たいよ!」


「違うのもできるぞ、ほれ。」


四角にしたり連続で打ち上げたり、すごく高く打ち出したり皆が楽しめるように工夫した。流石に顔を花火にするのは出来なかったけどな。


「幻想的ね、感動したわ!!」


「外に出てよかったですね。」


「素晴らしいです!!ここでもう1度見られるとは思いませんでした!!」


「彼の能力は素晴らしいわね。私も真似してみようかしら。」


こうして宴会は最後まで楽しく続いたのであった。

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