表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
東方外遠記  作者: 颯人
第1章 とある少年の幻想入り ~Entering fantasy of the certain boy~
31/261

店主とフラワーマスター

この回は霖之助もでてきます。

白玉桜


「ひどいですよ!! 手加減してください!!」


「いや、ちょっと全力を出してみようかなと思ってさ。」


どうも。いきなり妖夢から説教を受けている聖人です。なぜ説教されてるかだって?それは修行の時にちょっと全力を出してしまったから加減を考えろだそうです。


「そのせいで私は死にかけたんですよ!!」


修行で死にかけるのは当たり前じゃないか。何故怒られないといけないんだ。実際に俺は師匠に何十回も殺されかけてるからな。


「ってか妖夢はもう半分死んでるじゃないか。」


「み、みょん。」


みょん?えっ?みょん?今妖夢はみょんって言ったよな?


「妖夢、それ口癖なのか?ないない、そんな口癖、ブッフォ!」


「うううるさいです!!」


そう言い妖夢は頬を膨らましながらどこかに行こうとする。何処に行くんだ?


「ちょっと待った妖夢、一つ聞きたいんだけどいいか?」


「何ですか?」


「武器って売ってるところある?」


人里には行ったんだけど武器を売ってる店は見当たらなかったからな。探せばあるんだろうけど。


「そりゃありますけど、どうしたんですか?刀ならあるじゃないですか?」


「木刀が欲しいんだよ。どっかの誰かさんにまっ二つにされたからな。」


実際刀だけでもいいんだけどさ、木刀がないと落ち着かないんだよね。


「それはひどいことしますね。何処の誰がやったんでしょうか?」


「お前だっての!!」


しらばっくれても無駄だ。そういうやつはチョップをおみまいしてやる。


「痛、叩かないでくださいよ!!」


「なんなら小突くか?脇腹を?」


「やめてくださいよ!!」


妖夢は軽く顔を赤くして言ってるが、嬉しいのかなぁ?


「おっと、泣くのか?泣いてしまうのか!?」


「泣きませんよ!!子供じゃないですし!!」


妖夢の目に涙が溜まってきている事に関しては触れた方がいいかな?んん?


「と言いつつ本当は?」


「泣きません!!!」


強がってるけど、涙目になっているし、体も震えている。やっぱ妖夢は面白いな。


「涙目になってるぞ妖夢。体は正直なんだな。」


「そ、そこは触れないでください!!」


おっとこれ以上やると本当に泣くかもしれないからやめておこう。あー面白かった。


「ご、ごほん!!話は戻りますけど、武器が欲しいなら香森堂に行ってみたらどうでしょう?」


香森堂か、そういえば人里の人があそこはがらくたがいっぱいあるって言ってたからな。もしかしたらあるかもな。


「なるほど、じゃあちょっくら行ってくる。」


「場所はわかるんですか?」


「大丈夫大丈夫、多分な!!」


魔法の森がどうたらこうたらと聞いたからそこら辺にあるだろ。余裕余裕。


「大丈夫なんですか!?」


「なんとかなる、はず!!」


と妖夢に言い出発する。わかんなかったら人里の人に聞けばいいし。いざ行かん!!



















3時間後 香森堂


「やれやれやっと着いた。」


少し迷った。まさか魔法の森の入口近くにあったとは。しかも景色と同化して分かりづらいんだよ!!


「見た目は、古民家っぽいな。」


本当にこんなところに武器なんか売ってるのか?まあ何はともあれ入店。


「やあ、いらっしゃい。」


おっ、店主らしき人は男か。白髪の眼鏡をかけたイケメンだな。幻想郷には美男美女しかいないのか?


「あっ、あんたも来たのね。」


「よう聖人!!」


「お久しぶりですわ。」


「ここは何かの溜まり場なのか?」


霊夢、魔理沙、咲夜、この3人が揃うなんてな。やっぱりここには何かがありそうだ。


「まあそうだぜ!!ここに入ればお茶やお菓子なんかが出てくるからな!!」


「魔理沙、それは君が勝手に取っていってるからね。それと霊夢、なにも買わないなら帰ってくれないかな?」


店主らしき人が呆れながら言った。苦労してるのな。ご苦労様です。


「まあそんな固いこと言うなよ香霖。」


「まったく、おっと自己紹介がまだだったね。僕は森近 霖之助、よろしく泊谷聖人。」


「よろしくな。霖之助。」


俺も有名人だな。けどやっと男性の知り合いが出来た。良かった良かった。


「ここにきたってことは何か探しているのかな?」


「ああ、ちょっと武器が欲しくてね。」


木刀はここにあるかな?


「刀が欲しいのかな?」


「出来れば木刀が欲しい。それよりも何で俺が刀が欲しいってわかったんだ?」


俺が訊ねると霖之助は俺の手を指す。手に何か付いてたか?


「それだけ手にまめが出来てたらわかるさ。」


意外とめざといんだな霖之助って。普通はじっくり見ないと分からないんだけどな。


「そりゃすごいな。」


「ちょっと漁ってくるから待っててね。」


そう言うと霖之助は奥の部屋に行ったな。それにしても漁るって表現よ、まあ気にしたら負けか。


「なあ聖人。」


「どうした魔理沙?」


「木刀ってどんなのなんだぜ?」


この質問は予想外だな。木刀はまだ幻想郷に知られてなかったか。説明すんのもめんどいし。


「霊夢、バトンタッチ。」


「何で私が?正直私も知らないわよ。」


霊夢も知らないのかい、これも予想外だ。


「咲夜はわかるよな?」


そう言うと咲夜は顔をニヤニヤさせた。意外と悪戯好きなのか?


「私もわからないわ。」


ぜってー嘘だろってツッコミをしたかったけどナイフが飛んできたら嫌なので黙ることにするか。


「木刀って言うのは刀の刀身が木でできてるんだよ。」


刀を抜いて刀身を指さして説明する。わかってくれたかな?


「ふーん、でも何で欲しいんだぜ?」


「いろいろあるからな。」


この刀はいざって時に使いたいからな。刃溢れしたり折れたら泣くに泣けない。


「持ってきたよ。」


霖之助は持ってきた木刀を俺の前の机に置いた。へぇ、中々良さそうじゃん。さっそく振ってみるか!


「これは、なかなかいいな!!」


長さも丁度いい、重さはちょっと軽いけどまあ大丈夫だろう。


「ちょうど奥にあったからね。お代はいいよ、それの処分に困ってたから。」


「ありがとな。」


これはラッキーだ!!でも何処かで何か払わないとな。


「まあ、今度来たときは外の世界の話を聞かせてほしいかな。」


「わかったよ。」


そのくらいならいくらでも話せるな。


「また来てくれ、聖人なら歓迎するよ。魔理沙、ツケの分は早く返してね。」


魔理沙がやべっと言って急いで店を出たな、大丈夫かあいつ?


「香霖はいちいち細かいぜ。なあ聖人、ちょっとその木刀を持ってもいいか?」


魔理沙が目をきらきらさせて見てくる。そんなに持ちたいのか。特別なもんでもないぞ?


「いいよ。」


木刀を魔理沙に渡す。魔理沙は片手で受け取ろうとしたが、重さに負けて木刀を落とした。腕力無いのか?


「ちょっ、これ持てないんだけど!!」


魔理沙は両手でようやく持てた。女性ならこの重さはきつかったかな?


「あんた演技でもしてるの?」


「してないぜ!!霊夢も持ってみればわかるぜ!!」


そう言われて霊夢も木刀を持った。おっ、霊夢も一瞬落としそうになったな。


「これ結構重いわね。」


と言いつつも霊夢は片手で持って振り回している。本当に女性か?


「魔理沙の筋力がないんじゃない?」


「う、うるさいぜ!!」


魔理沙は顔を真っ赤にして言うが、霊夢がおかしいだけだって。この木刀は軽く10kgは越えてるからな。


「聖人はこのあとどうするの?」


うーん用事は終わったし。白玉桜に帰ってもいいんだけど。


「ちょっと散歩でもしてくるよ。」


折角だし、色々な所を見て回るか。


「気をつけるんだぜ。」


少し歩いた所で皆と別れた。


「さてどこに行こうかな、そうだあそこにするか!!」


ちょっと気になったことも場所があったんだった。早速出発っと!!



















太陽の畑


「うわあ、すげえ!!」


空き地に着地し、辺りを見ると綺麗な花がたくさんあった。ここまで綺麗に咲き誇るのは珍しいな。


「綺麗だなぁ。しっかり手入れは行き届いているな。」


これは自然かな?いや人の手が加えられてるか?


「やっぱ自然はいいよな、何で外の世界の人達は自然を破壊したんだろうな?」


便利に暮らすためとはいえ、やり過ぎだっての。


「ずっと見ていたくなるな。」


「ふふ、そうでしょう。」


突然後ろから声がした。気配が全くわからなかったぞ!!


「ふふそんなに身構えなくてもいいわよ。私は風見 幽香よ、泊谷聖人君。」


この人も名前を知っていた。緑色の髪で白のブラウスを着て胸元に黄色のスカーフを付けている。スカートはチェック柄だ。美人だが、何か危ない雰囲気を出している。


「聞けばあなた、なかなか強いらしいわね。」


「まだまだだよ。俺が勝てたのは大抵相手が油断していたからだ。」


「それでも外来人が勝つなんてほぼないのよ。そこで、私と勝負しない?」


マジですか。俺が負ける匂いがプンプンするんですけど?幽香は見るからに強そうだ。


「なぜだ?」


「あなたの強さを見たいから。ちなみに拒否権はないわよ、もし負けたら私の下部になりなさい。」


うわ、めんどくせぇ。幽香は微笑んだけど、これ絶対ヤバイよな?


「断る、俺は幽香見たいな戦闘好きじゃないんでね。」


「あら、逃げるのかしら?」


挑発してるのが丸わかりだな。


「俺はむやみに戦いたくないんだよ。」


もしここで戦ったら花達に迷惑がかかるからな。こんな綺麗な花を散らしたくない。


「でも逃がさないわよ。」


「ったく、どうしてここの連中は戦いが好きなんだよ全く。」


「楽しいからよ。」


楽しいねぇ、妖怪からしてみればそうなんだろう。人間からしてみれば全く楽しくないけどな!!


「はいはいわかったよ、でもここでは戦わないぞ。」


「わかってるわよ、ここで戦ったら花が可愛そうだもの。」


そう言い幽香は歩き出した。


「ついてきなさい。」


幽香の言葉通りについていった。ついて来なかったら殺すって目をしてたしなぁ。付いていくしかないか。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ