とある医者の1日
「くあぁ、今日も1日頑張るか。」
俺、仰木彰の1日は朝の5時から始まる。随分と早起きだって?やることが多すぎでこの時間から起きないといけねえんだよ。医者はつらいぜ。
「えーりんは、まだ寝てるな。」
隣にはスヤスヤと眠っているえーりんがいた。ふっ、朝から嫁さんの可愛い寝顔を拝見出来たな。これで1日頑張れるもんさ。
「さて、着替えるか。」
着ている着物からいつもの服に着替える。俺は寝るときは着物なんだよ。意外に寝やすいしな。
「まずは鍛練だな。今日は弓にするか。」
「ふっ!まあこんなもんか。」
永遠亭の近くにある開けた場所で弓矢の鍛練を小一時間する。遠くの的に当てるのはもちろんだが、動きながら的に矢を当てる鍛練もしている。
「戦闘の場で弓矢を止まった状態で放つことなんて少ないしな。」
けど、どうしても動きながらだと命中率が悪くなるな。えーりんは動いても動かなくても命中率は変わらねえからな。
「さて、切り上げるとするかね。」
矢を回収して永遠亭に戻って軽く汗を流す。面倒だが汗を流さないと鈴仙がうるせえからな。
「ふぅさっぱりしましたよっと。」
「あっ、彰さんおはようございます!ご飯はもうすぐ出来ますので席に着いて待っててください。」
「あいよ。」
料理の担当は日によって代わるが、朝は主に鈴仙、昼は俺かえーりん、夜は輝夜かかーりんが担当しているぞ。
「かーりんって誰だって?俺の愛娘の八意夏琳のことだよ。」
「父さんおはようございます。」
「おうおはよう。配膳の手伝いに食器の準備か、偉いねぇ。」
見た目はえーりんにそっくりだが、眼鏡をかけているぞ。かわいーやつめ!
「頭をわしゃわしゃ撫でないでください。」
少し撫でたら手を払いのけられた。くっ、これが反抗期ってやつか。父さん辛いなー。
「単なる照れ隠しよあれは。そこまで落ち込む必要はないわよ彰。」
「おっ、おはようえーりん。輝夜。」
「ふふっ、夏琳ったら顔を赤くして喜んでたわよ。」
えーりんと輝夜が並んで入ってくる。うちの輝夜は健康的だぞ。いやアグレッシブというべきか。
「皆さんご飯が出来ましたよ。っててゐ!つまみ食いするんじゃないわよ!」
「いいじゃんお腹減ってたんだからさー。」
鈴仙が料理を運びながらてゐに説教をしてるが、てゐはそっぽ向いて聞き流してるな。
「お腹が減っていたのなら仕方ないですね。父さんもつまみ食いしていますし。」
「おっ、夏琳は分かってるねー。」
「夏琳ちゃんもつまみ食いしないでください!彰さん貴方もですよ!」
鈴仙は大変だなー、朝からそんなに叫んで。血圧上がるぞ?
「ふふ、それじゃあ頂こうかしらね。」
朝食を食べ終わった後は業務開始だな。まあ受付や案内は鈴仙が担当して診察はえーりん、薬の受付は俺が担当している。
「あっ!仰木先生だぁ!いつもの薬頂戴!」
「少し待ってな。はいよ、しっかり飲むんだぞ。」
まあ何でかと言うと、元々はえーりんが薬の受付も担当してたんだが、診察しながら薬の受付って結構大変だからよ。代わってやったってところさ。
「仰木先生何時もありがとうございます。」
「気にすんな気にすんな、これも業務だからよ。」
それと薬の製造も大半は俺がやっている。これもえーりんがやっていたんだがな。
「粉薬をカプセルにして頂いて本当に助かってます。」
えーりんの薬は効果覿面なんだがよ。飲み薬は全部粉末だったんだよ。大人は問題ないが、子供や老人にはちょいとキツイらしくてな。
「仰木先生の薬にしてからは薬を飲むのが辛くなくなったよ!」
「どうも、それとここ病院だから静かにな。」
試しに外の世界でもあったカプセル状の薬を独断で配ってみたらこれが大盛況したわけだ。飲みやすいし苦くもないしな。
「彰さんって実は凄い人だったんですね。」
「子供の時の苦い経験を生かしただけだ鈴仙。それより、そろそろ人里で薬を配りに行くんじゃねえのか?」
「あっ、そうでした。夏琳ちゃんそろそろ行くよ!輝夜様お願いしますね。」
昼になると鈴仙は人里に薬を配りに行く。そのついでに夏琳も勉強の為に付いていく訳だ。てゐ?どっか行ってんじゃねえの?
「分かったわ、それと様はいらないわよ鈴仙。夏琳、これ忘れてるわよ。」
「申し訳ないです姫さ、輝夜さん。」
鈴仙がいない時には輝夜が代わりに入る。引きこもってるんじゃないのかって?なんか引きこもるのも飽きたしこれからは外に出まくるって言ってた。
「それじゃ、行ってらっしゃい。昼ごはんは人里で食べて来なさいよ。」
「行ってらー。」
「「行ってきます!!」」
鈴仙嬉しそうだな、まあ何時もてゐとだったから気苦労が絶えなかったんだな。
「彰、そろそろ昼ごはん作る時間じゃないかしら?」
「そうだな、ちょいと抜けるからその間頼むわ。」
今日はどうすっかな、冷やし茶漬けにでもするか。えーりんと輝夜は蓬莱人だから飯を食わなくても生きていけるが、娯楽や気分転換の為に食べてるぞ。
「お前が立派に医者してるなんてな。」
「そこまで意外かよ霊斗?あっ、何時もの頼むわ霊愛。」
午後の3時あたりから患者も少なくなってきたから休憩を貰って人里のとあるカフェに来ている。ここは霊斗と霊愛が経営しているカフェだ。
「俺的には霊斗がカフェを経営していることに驚いているんだがな。」
「博麗神社に居候させてもらってるからな。居候させてる分の金を払えって霊夢に言われてな。」
「逆らえなかったって訳か。相変わらず霊夢や良夢や霊愛には甘いじゃねえか。」
孫娘みたいなもんだから甘くなるのはわかっけどな。おっ、きたきた。
「お待たせしました!わらび餅と大福と抹茶のセットです。ごゆっくり召し上がってください!」
「サンキュー、この世界は楽しいか霊愛?」
「はい!皆様に大変よくしてもらってます。こうして霊斗様にも再会出来ましたし。」
霊愛は鼻をふんすっと鳴らしながら言う。楽しんでるなら結構結構。
「さて、このままゆっくりしていたいが、あまり帰りが遅くなるとえーりんから折檻されるからな。」
「彰も大変だねぇ。霊斗、あたいにも何時もの頼むよ。」
この声は、小町だな。小町とはサボり仲間として結構仲がいいぞ。
「仕事は終わったのか?わらび餅うめ。」
「休憩さ、ちゃんと四季様から許可は貰ってるよ。お土産を頼まれたけど。」
小町はケラケラ笑いながら霊愛から料理を貰っていた。そういや映姫もここに来ていたな。
「この店が出来て本当に助かってるよ。四季様も少し頭が柔らかくなったしね。」
「本人の前じゃ言えねえなそれ。」
ま、他の所よりは多少値は張るけどなここ。
「あら妹紅、何しに来たのかしら?」
「げっ輝夜。お前本当に看護師をしていたなんてな。ちゃんと仕事出来てるのか?」
患者もほぼ居なくなった時に妹紅がやってきた。輝夜の姿を見た瞬間にうわっていう表情をしていがな。
「そこは鈴仙や永琳、彰に指導してもらってるわ。」
「出不精のお前が外に出てるって、何か不思議な感じだな。頼んでいた薬を貰えるか?」
まあ俺がこの世界に帰ってきてからだからな。その間は輝夜と妹紅は永遠亭では会っていなかったし。
「これよね、それにしても妹紅が薬を取りに来るなんて。」
「慧音から頼まれたんだよ。寺子屋の課題を作成してるから代わりに取りに行ってくれないかってな。」
そう言って妹紅は出ていったな。輝夜が外に出るようになってからは妹紅との殺し合いの数は減ったな。
「よし、これから鍛練に出掛けてくるわ。夜ご飯が出来たら連絡くれ。」
「今日も1日お疲れ様でしたっと。」
あの後は体力作りの鍛練をして、夜ご飯食って、風呂入って、明日の準備をした。
「彰、ちょっといいかしら?」
「どしたえーりん?」
「明日は患者もいつもより少ないし、久し振りに、ね。」
そういや、ここんところ患者の数も多かったからな。にしてもえーりんから誘ってくるなんて珍しいぜ。
「そういや久し振りだったな。来いよえーりん。」
この後、何をしたかは言うまでもないよな?
人物紹介
博麗霊斗
ある世界からやってきた爽やか系な青年。服装は赤色の長袖のガーディアンを肘辺りまで捲り、中の服は白色の半袖の服を着て、ズボンは黒色のパンツを着て靴は黒のショートブーツを履いている。
博麗神社に居候しているが、本編中でも言っていた通り、居候代を払うために人里でカフェを経営している。本当はそんなことしなくても居候代を払えるお金は充分あるのだが、本人曰く暇潰しの為に始めたらしい。
従業員は霊斗と孫娘である博麗霊愛の二人だが、たまに増える。
戦闘能力に関しては磔や絢斗達の師匠であるため、凄まじい程の戦闘能力を持っている。恐らくこの世界で一番強い。最近は良夢や魔理菜達といった子供達の鍛練の相手や指導をしている。
博麗霊愛
霊斗の孫娘であり、容姿は霊夢そっくりの少女である。年齢は霊夢よりも上で真面目。冗談が通じない時があるのが玉に瑕。
霊斗の気配を感じとりこの世界にやって来たが、その時に龍神に体を支配されてしまう。だが白や良太の活躍で支配から解放され、霊斗と同じく博麗神社に居候している。
霊斗を尊敬しているため、霊斗を馬鹿にすると鉄拳が飛んでくる。拳の威力は勇義を軽く越える。
人里で経営しているカフェでは主に接客をしている。経営を始めた頃は霊夢と間違われて大騒ぎになったとか。
戦闘能力は霊斗の孫娘ということもありかなり高い、主にクナイや御幣を使う。単純な戦闘力なら全力の磔を軽く越える。




