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東方外遠記  作者: 颯人
第三部 最終章 東方操壊狂 ~The east Chastity Destruction lnsanity~
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決戦!(前編)

「さあ、私の可愛い下部。あの愚かな生物達を殺しなさい。」


「はい。」


サリエルが霊夢にそう命令すると、霊夢は幻真達に弾幕やお札を放った。


「ちぃ、あの天使を倒す前に霊夢を何とかしないといけないわけか。」


「あらいいのかしら?博麗大結界が無いのよ?つまりここは外の世界と繋がった。もうじき騒ぎになるでしょうね。」


サリエルはそう言い上空の雲を手から放った衝撃波で消滅させた。


「これで外の世界の生物がここにやって来るわ。さぁ、どうするのかしら?」


「サリエル、てめえは俺らを嘗めすぎだ。」


東谷はサリエルに向かって睨みながら地面に手を付けた。すると、幻想郷全体に結界が張らさった。


「ッ!!余計なことを!!」


「東谷、これは何だ?」


「簡易版博麗大結界だ黑狂。これで外の世界と幻想郷は遮断された。けど、いつまで持つか分からない!!」


「なら、僕も手伝う!!」


幽透はそう言い東谷の隣に立ち、東谷の手に自分の手を乗せた。


「結界なら任して!!」


「 任したぞ幽透、東谷!!」


そう言い国下達は霊夢に向かって飛んで行く。


「余程死にたいようね。私は今までの数万倍の力を手にしてるのよ。」


「だから何だ!?俺は霊夢とサリエルを倒す!!」


そう言い幻真は真神剣を抜いて霊夢に斬りかかる。だが霊夢はそれを右手で抑える。


「その程度?あんたは磔が連れてきた仲間の中でも弱い部類に入るんだから大人しくしててくれないかしら?」


「弱いねぇ、霊夢の目は節穴か?」


幻真がそう言った瞬間、霊夢が右手で抑えていた真神剣が霊夢の右手から離れた。


「その力何処から!?ってその目は!!」


「気付いたのか?これは俺の能力さ。今は黄色の目、さっきよりも攻撃力もスピードも上がってるぞ!!斬符 サンダースラッシュ!!」


幻真は真神剣に雷を帯びさせて霊夢の右腕めがけて斬りかかる。だが霊夢は幻真の攻撃を少し動いただけで回避する。


「見え見えよ。たとえパワーやスピードが上がっても、攻撃する場所が分かっていればどうってことないわ。」


「じゃあ場所が分からなければいいのね。」


そう言いながら桜は霊夢の後ろからソードブレイカーで斬りかかるが、霊夢はそれを片手で受け止める。


「そんな安直な攻撃なんて当たらないわ。」


「そうね、別に当てるつもりはなかったし。黑狂、任せたわよ。」


「任しておけ。六刀狂い薙 狂乱撃!!」


黑狂は六刀の刀を抜いて霊夢の横から出鱈目に斬りかかる。その間に桜はソードブレイカーを手から離して桜型の弾幕を放つ。


「俺を忘れるなよ!!風符 勾玉風弾!!」


幻真が緑色と白色の弾幕を霊夢に放ち煙が舞う。煙が舞ってる間に3人とも霊夢から距離を取った。


「やったか!?」


「さぁ?でもこれくらいでやられるとは思わないわね。」


「そうよ、これくらいの攻撃、目を閉じながらでも回避出来るわ。」


煙が晴れて霊夢の姿が見える。霊夢は傷一つ無かった。


「そんな、少なくともダメージは与えられるくらいの威力のはず!!」


「当たらなければどうってことないのよ。黑狂の攻撃はお祓い棒で防ぎ、桜の弾幕は避けて、幻真の弾幕はこっちも弾幕を当てて相殺したのよ。」


「……あのスペルは全部防ぎ切るのは至難の業だ。出鱈目に攻撃したはずなのに。」


「そう?あれ出鱈目だったのね。貴方達の攻撃は全て勘で回避したわ。」


霊夢のこの発言に幻真と黑狂は驚き、桜は苦虫を噛み締めた様な表情をした。


「全て勘でって、そんなこと有り得るのか!?」


「有り得るわよ幻真、元々霊夢の勘はよく当たる。そこにあの天使の力が加わったんだから霊夢の勘はパワーアップされた。」


「もはや勘というより未来予知と言った方がいいかもな。」


「今度はこっちから行くわよ。霊符 夢想封印。」


霊夢はそう言い7つの大きな弾幕を幻真達に向けて放つ。黑狂は避けずに弾幕を刀で斬ろうとした。


「せいっ!!って斬れない!?」


「その弾幕は相殺出来ないわよ。相殺出来る弾幕を放つ訳ないじゃない。」


「くそぉぉぉ!!」


黑狂は7つの弾幕の内、2つに直撃した。直撃した瞬間に爆弾でも爆発したような音が鳴り響いた。


「私の放った弾幕は一つだけでどんなに力を持っている人や妖怪、神でも殺せるのよ。」


「だったら防ぐまで!!防符 灼熱結界 Ⅳ!!」


幻真は自分の目の前に弾幕を溶かす結界を張って夢想封印の弾幕を溶かそうとする。だが弾幕は結界をすり抜けた。


「何っ!?」


「そんなちんけな結界で夢想封印を防げないわよ。」


「うわあぁぁぁ!!」


5つの弾幕の内2つ幻真に直撃した。残りの3つは桜の方へ向かっていき、桜は弾幕を向かって自ら突っ込んだ。


「自分から弾幕に突っ込むなんて。馬鹿ね。」


「こうした方が手っ取り早いのよ。忘れたの?私は不老不死なのよ?陰陽 陰陽刀 開花。」


桜は桜色の刀を結界で作り、霊夢に向かって振るう。霊夢はそれを片手で受け流してお祓い棒で桜を殴る。


「くっ!!」


「そんな見え見えの攻撃効かないって言ったじゃない。脳みそ付いてるのかしら?」


「ええもちろん付いてるわよ。付いてないのはあんたの方よ。」


そう言い桜は霊夢の周りに桜の花びらの弾幕を配置する。それと同時に霊夢を羽交締めにする。


「これが狙いね?でもそれも勘で分かっていたわ。夢符 ふ「進化 生命の頂点!!か~ら~の~、剣技その陸 叩き付ける斬撃!!」うざいわね!!」


霊夢が桜の拘束から脱け出そうとする前に終夜が霊夢に向かってダーインスレイブを叩き付ける。それと同時に桜が配置した弾幕が霊夢に向かって放たれる。


「ちょい!!俺の被害を考えろよ!!弾膜 タッチ・ザ・ハンド!!」


終夜は自分に当たる弾幕だけ無効化して霊夢から距離を取った。


「桜、お前の死は忘れない。安らかに成仏したまえ。」


「ゲホッ、ゲホッ、生きてるわよ。勝手に殺さないでくれるかしら?」


煙の中から桜が終夜の所に向かって飛んでくる。無事ではなかったらしく所々巫女服が破けていた。


「まあ1回死んだけどね。デスベホマしないと霊夢は倒せそうになかったから。」


「そう、桜はいつまでデスベホマというものを出来るのかしら?」


煙の中から霊夢が現れる。霊夢の姿を見た桜と終夜は悔しそうな顔をした。何故なら霊夢は無傷だったからだ。


「私が死ぬくらいの威力の弾幕を当てたのに無傷なんて、相当厄介ね。」


「簡単な話よ、桜が弾幕に当たって体がバラバラになった瞬間にお札で作った私を身代わりにしたのよ。ちなみに言っておくけど、貴方達の1秒は、私に取っては10秒なの。」


そう言い霊夢は終夜に近付き、封魔針を終夜の体中に刺しまくった。たった1秒の出来事のため終夜は反応出来ず、力なく倒れていった。


「これであと桜だけ、さあどうするのかしら?」


「桜だけ?勘違いするんじゃねえぞ!!斬符 エアーフリー!!」


幻真が突然立ち上がり霊夢に向けて真神剣で斬りかかる。霊夢は片手で受け止めようとしたが、幻真の放った突風によって後ろに吹き飛ばされたがすぐに体勢を整えてさっきいた場所に戻る。


「目の色が紫になった。またパワーアップしたのね。」


「ここで負けるわけにはいかないんだ!!斬符 漆黒斬!!」


そう言い幻真は霊夢に斬りかかる。霊夢は呆れた表情で幻真の剣を片手で受け止めたが、霊夢はすぐに幻真から距離を取った。


「視界が暗い、スペルの効果ね?」


「そうだ、漆黒斬を発動している時に斬られた敵は視界が暗くなる。もちろん受け止めてもだ。そしてここからが本番だ。来い炎龍!!」


幻真がそう叫ぶと、幻真の後ろから炎の龍が現れる。


「そして炎符 サークル炎弾!!そして炎龍弐乃符 ストリームフレイムドラゴン!!」


幻真が円型の弾幕を放ち、炎龍がドリルの様に回転しながら霊夢に突っ込んだ。


「小賢しいわ、夢符 封魔陣!!」


霊夢は赤色と青色の弾幕を壁の様に配置してサークル炎弾を一瞬で相殺し、そのまま炎龍とぶつかった。最初は炎龍が押していたが、炎龍の回転が止まると同時に霊夢の放った弾幕が爆発した。


「くっ、封魔陣が爆発!?そんなこと聞いてないぞ!!」


「あらそう、勘でやってみたけど案外いけるものね。」


「残りの力は少ない、一気に決める!!水符 伝々水魔流!!更に終符 龍獣怒楽炎神狂!!」


幻真は大量の水の弾幕といくつかの流水レーザーを霊夢にぶつけ、炎龍を大きくして霊夢に突っ込ませる。その出来事は2秒くらいだった。


「はぁ、はぁ、やったか!?」


「幻真、やるじゃない。お陰で回復出来たわ。」


「どういたしま「あんたの全力はこれくらいなのね。」なんッ!!」


「霊夢、幻真のあの攻撃を避けたのね。」


霊夢が上空から降りてきて幻真の背中にお札を張った。すると幻真から白色の球体が出現して霊夢はそれを自分に取り込んだ。


「や、ら、れ、た。」


幻真はそう言い目を閉じて倒れた。桜はソードブレイカーで霊夢に向かって切り払うが、指二本で受け止められる。


「あんたのその力は何処から湧いて出てくるのよ!?さっき幻真に何したのよ!?」


「幻真の力を吸い取っただけよ。にしても桜、あんたかこんなに弱かったっけ?」


「いいわ、まずその口から斬ってあげるわ!!死血 ブラッド「間抜けね。」えっ……。」


桜の後ろに二人目の霊夢が現れて幻真と同じお札を桜に張った。それと同時に桜の体から桜色の球体が出現して霊夢はそれを自分に取り込んだ。


「時間を掛けすぎたわね。もう少し早くそのスペルを使っていれば良かったのにね。」


「そ、んな……。」


霊夢はお祓い棒で桜を殴り飛ばして気絶させる。


「私の能力の真髄をもっと早く知っていれば違う結果になっていたわね。」


「霊夢の能力は゛空を飛ぶ程度の能力゛、つまりあらゆる現象に捕らわれないって事か。それは自分を縛るもの以外にも気配等も完全に消せるんだろ?」


「正解よ。もう仲間は四人やられたわよ?」


そう言い霊夢は国下にお祓い棒を向けるが、向けた瞬間に国下は霊夢の懐に潜り込んでいた。


「遅い。」


そう言い国下は霊夢に向かって拳を振るう。ただ拳を振るうのではなく二十の拳を霊夢に振るう。それを霊夢は全て手で受け止め、受け止めた後蹴りを放つ。


「ふん。」


国下は霊夢の蹴りを首を少し動かすだかけで回避して霊夢と同様の蹴りを放つ。それを霊夢は後ろに下がって回避する。国下の蹴りで衝撃波が発生したが、霊夢には効いてなかった。


「あんたいきなり強くなったわね。前までそんな強くない印象だったのだけれど。もしかして何かしたかしら?」


「能力を使っただけだ。俺の能力は゛縁を力とする程度の能力゛だ。俺が出会った味方、敵の数だけ俺は強くなれる。」


「ふーんそう、でもその能力を使っても私には勝てないわよ。」


「……ダメージからも浮いたか。今の霊夢は実質無敵ってことか。いいだろう、根比べなら負けないぞ。」


そう言い国下と霊夢は激突した。その様子を上空からサリエルが見ていた。


「うふふ、私の可愛い下部はちゃんと仕事してるようね。さて、私はあの忌まわしい結界を破壊しなくちゃ。」


サリエルはそう言い東谷に向けて弾幕を放とうとした時、サリエルに2つの極大レーザーが向かってくる。


「こんないいときに、誰よ!?」


サリエルはは2つのレーザーを手で弾き飛ばす。


「ふぅー、こっちに気を逸らすことは成功したな。」


「そうだな、さて、準備はいいな磔?」


「もちろんだ霊斗。」


サリエルの目の前に磔と霊斗が現れる。磔は既にソウルモードの状態になっていた。


「あんた達、仲間割れしてなかったの!?」


「するわけねえだろ、敵を騙すのにはまず味方からってな。っと、そろそろ時間だ。続きは次回!!」


「ウワーメタイワー。」

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