磔VS早苗（狂気）
「野郎ぶっ殺してやらぁぁぁぁぁ！！」
「……狂っていても早苗は早苗なんだな。」
「狂符 スピンシュート！！」
「いきなりかい！！どわっと！！」
早苗が螺旋状に回転するマスパを磔に向けて放つ。磔は横に移動して避ける。
「早速俺のスペルを使いやがったか。面倒くせえな！！」
「まだ終わってませんよ？」
１発じゃ当たらないと思った早苗は全方位にスピンシュートを放つ。
「おいおい！！それありなのかよ！？想符 二重け……って使えないんだった！！」
磔は咄嗟にスペルカードを使おうとしたが、早苗に奪われたのを思い出して木刀を前に出し、回転させてスピンシュートを防ぐ。
「ぐぎき！！アクセルモード４を使っているから威力が凄い！！」
「それで防いだと思ってるんですか？狂符 殺人ドール！！」
「それ咲夜のスペル！！くっそ、俺の能力が忌々しく感じる！！」
磔は幻想郷にいる人のスペルをほぼ使える。磔のスペルを奪った早苗は幻想郷にいる人のスペルを使えるのも不思議ではない。
「避けられねぇ！！」
磔はスピンシュートを後ろにいなして向かってくるナイフを全て弾き飛ばす。だが、磔がナイフを弾き飛ばしている間に早苗は磔の懐に潜り込んでいた。
「隙だらけですね、狂符 ディフュージョンシェル！！」
「しまっ！！グハッ！！」
早苗は前方に強烈な衝撃波を放つ回し蹴りを３回放つ。磔はナイフに気を取られていたため３回とも直撃した。
「まだまだこんなものじゃないですよ！！狂符 天覇風神脚！！」
早苗は吹き飛ばされてる磔に近付き、３連打の蹴りを喰らわせる。
「がっ！！ぐっ！！ごぶっ！！」
「更に狂符 退魔符乱舞！！」
地面に倒れている磔に向けて大量のお札を一斉に発射する。
「まだまだ！！狂符 夢想封印 瞬！！」
追い打ちとして巨大でカラフルな弾幕を磔に放つ、まだまだ足りないのか早苗は更にスペルカードを宣言する。
「ついでに狂符 ドラゴンメテオ！！」
「いい加減に、しやがれ！！」
磔はドラゴンメテオを避けて早苗に斬撃を放つが、お祓い棒で弾かれてしまう。
「ふぅん、これが貴方の全力かしら？なんともか弱い攻撃ね。」
「他人の、スペルを、使っている、早苗に言われたく、ねえよ！！（あと３分、３分さえ乗り切れば！！）」
「もしかして、あと３分乗り切ればって思ってないかしら？」
「！！！」
早苗に考えてる事を当てられ磔は驚愕の表情を浮かべる。
「霊斗とやらがこの空間の外にある結界を壊そうとしているけど、無駄よ。聖人が結界を直しているから壊れはしないわ。」
「いちいちいらねえ事をしやがるなあいつは！！」
「だから助けなんて来ないわよ。さっさと諦めて死になさい。狂符 マシンガンスパーク！！」
「マスパのマシンガンかよ！！」
早苗はマスパの威力と同じ弾幕を大量に作って磔に発射する。磔はそれを避けたり、木刀で弾いたりして防ぐ。
「何でも他人のスペルを使いやがって！！マジでいい加減に「いい加減に？何がかしら？狂符 レーヴァテイン。」か、は。」
磔は早苗に反撃しようと弾幕を飛ばしていたが、早苗のレーヴァテインによって磔の体ごと吹き飛ばされる。
「いい感じね、どんどん力が溢れてくるわ！！」
早苗はあれだけのスペルを唱えたのに息ひとつ乱れていなかった。
「はぁ、はぁ。」
「まだ立ち上がるのかしら？しつこいわよ？」
「正気に戻れよ早苗、いつまでも狂っているつもりかよ！？」
「何を言ってるの？私は正気よ？貴方が正気じゃないのよ？狂符 博麗弾幕結界、更に狂符 弾幕結界、更に狂符 生命停止。」
早苗は３つのスペルを混合させて磔に向けて放つ。絶望的な状況の中、磔は地面を思いっきり踏んだ。
「何をするつもりなのかしら？」
「早苗の思い通りにはさせねえよ！！」
磔は地面を思いっきり踏んだ衝撃で一気に早苗の所まで移動する。そして、真桜剣を鞘から抜いて早苗に斬りかかったが。
「遅い攻撃ね、欠伸が出るわ。」
右手で真桜剣を掴んでいた。真桜剣を掴んだまま早苗は右手を地面に叩き付ける。
「地面に俺を叩き付けるつもりらしいが、そうはいかねえ！！」
磔は咄嗟に真桜剣を手から離して早苗に蹴りをいれる。だが、早苗は微動だにしなかった。
「何今の？痒いんですけど？」
「全然効いてねえのかよ！！泣けるぜ本当に。」
「もういいわ、一思いに殺してあげる。狂符 神代の記憶、狂符 金閣寺の一枚天井、狂符 フェニックスの尾、狂符 天上天下の照國、狂符 ライジングオンバシラ、狂符 ミシャグジさま。」
「一気に６つのスペル！！これはマジでヤバイ！！」
磔は持てる限りの力で結界を張るが、早苗のスペルの弾幕によって簡単に壊れて超大量の弾幕が磔に降り注いだ。
「もう死んだの？あっけないわね。まだまだいたぶりたかったのに。これで聖人も喜ぶわ。」
「……もう我慢の限界だ。」
超大量の弾幕が降り注いだ跡の所で磔は立ち上がる。さっきまでの雰囲気が変わったと早苗は感じ取ってお祓い棒を構える。
「何が我慢の限界かしら？」
「早苗は聖人の恋人だから手荒な真似はしたくないと思っていたが、てめえの態度を見てそう思う自分が馬鹿らしくなった。そっちが殺すつもりで来るならこっちも殺すつもりで行ってやる。」
そう言い磔は真桜剣を構える。明確な殺意を体中に纏わせて。だが、それを見ても早苗の表情は変わらなかった。
「態度が大きいわね。殺されるんだから大人しく命乞いでもしてなさいよ。」
「てめえなんぞに命乞いはしねえよ。」
そう言い磔はスペルカードを取り出す。それを見た早苗は狂った様に笑い出す。
「アッハハハ！！とうとう頭がイカれたようね。スペルが使えないのにスペルカードを取り出すなんて！！本当に脳ミソがイカれたのね。」
「てめえのバニッシュスペルはてめえが知ってるスペルを奪い取るスペルだよな？」
「そうよ、まさか私が知らないスペルを使おうとするつもりかしら？でも残念、貴方のスペルは全部知ってるのよ。」
「確かに゛俺のスペル゛はな。友符 マスターソード！！」
磔は大量の霊力を真桜剣に溜めて切り払う。早苗は瞬間移動で磔の斬撃をかわす。
「私の知らないスペルカード！？でも当たらなければ意味ないわよ？」
「知ってるさ、てめえに当てるつもりはねえ。」
「なら誰に「霊符 夢想封印！！」そのスペルは霊夢さん！？」
何もない空間から突然７つのカラフルな巨大弾幕が早苗に向かう。早苗は瞬間移動で弾幕を避ける。
「やっぱり、極限まで威力やスピードを抑えた夢想封印は当たらないか。」
何もない空間が裂けて一人の男がやってくる。
「待たせたな磔。あの結界を破壊したって事は俺のスペルを使ったのか？」
「あぁ、まだまだ未完成だけどな霊斗。」
「貴方何者なんな「炎符 勾玉炎弾！！」この弾幕は！！」
早苗の横から赤色と白色の勾玉の弾幕が現れる。早苗は弾幕をぶつけて相殺させようとするが、弾幕に触れた瞬間に勾玉が破裂した。
「くっ！！小賢しい弾幕ね！！」
「小賢しくて結構だ！！」
「貴方達誰よ？」
磔の両隣には男が二人いた。
「磔の右にいる俺は博麗霊斗。ヤンデレになっている早苗を正気に戻させる為に来た。」
「磔の左にいる俺は幻真だ！！さっきはよくも俺の力を吸い取りやがったな！！」
「何故動けるのよ！？幻真の力は全て吸いとった筈！！」
早苗は驚きを隠せない表情で言うが、幻真は屈伸をしながら言う。
「全て？残念、吸いとられたのは俺の５割程の力だ。その後はやられたふりをしていたのさ。どうだったかい？俺の名演技は？」
「「０点。」」
「見てない霊斗と磔が採点するな！！」
「でもたかが一人や二人増えたくらい「じゃあ私が増えても問題ないわね？呪桜 黒桜。」今度は女性！？」
霊斗が裂いた空間から桜が現れて黒い桜の弾幕を早苗に放つ。早苗は弾幕を放って相殺せず、スキマを展開して違う空間に弾幕を放った。
「相殺せずに違う空間に逃がすとはね。磔の友人の恋人の中で１番強いんじゃないの？」
「俺の力を奪い取って強くなっただけだ桜。」
「なんだ、つまらないわね。じゃ、出てきていいわよ。幽透、終夜、国下、恵生。」
桜がそう言うと、桜に呼ばれた幽透、終夜、国下、恵生が地中から湧いて出てくる。
「どんな登場の仕方だ！？」
「普通に登場したら面白くないからな！！」
「僕は登場の仕方は何でも良かったけど、終夜が地中から出たいって聞かなくてね。」
「酔い醒ましには丁度いい運動になるか。」
「俺帰りたい。アラソウノヨクナイ。」
四人の様子を見て磔は頭を抱えたが、すぐに切り替えて早苗の方を見る。
「一人や二人じゃなかったぜ？」
「確かにそうね、でも、それだけの人数を揃えても貴方達に勝ち目は無いわよ？狂符 ソウルドライブモード２！！」
そう言い早苗は白金色のオーラと青緑色のオーラを体から出す。
「これは、厄介だぞ。どうするんだ磔？」
「そうだな、取り合えずいきなり俺の後ろに現れないでくれない黑狂？」
「俺一人省いた罰だ「別に省いてねえよ。」気にすんな。それより、来るぞ！！」
黑狂が磔にそう言うと、早苗はお祓い棒を上に掲げる。
「全員狂って彼岸に行きなさい！！」
「「うわー、こわーい、たすけてー（棒読み）」」
「雰囲気台無しだ終夜！！恵生！！」
