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東方外遠記  作者: 颯人
第1章 とある少年の幻想入り ~Entering fantasy of the certain boy~
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強制連行(魔理沙の家)

2019/1/24 この話を大幅に修正しました。

魔理沙の家


「いてて、ここはどこだ?」


知らない天井だ、って前もあったなこれ。だとすると魔理沙の家って事か。


「おっ、気がついたみたいだな。にしても意外と目覚めが早いんだな。」


「…………。」


顔を覗き込むように魔理沙が俺を見てくる。と言うことは、ここはやっぱり魔理沙の家になるのか。


「乙女のベットで寝れるなんて嬉しいだろ?」


全然嬉しくねえ、普通の人なら歓喜していただろうな。無理矢理連れてこられたからな!


「じゃ、さいな「動くと傷口が広がるわよ。」っ!!」


「ほら、言わんこっちゃない。」


忘れていた、昨日の昼頃紅魔館で咲夜と戦った時にできた傷がまだ完治してなかった。まだ傷口が包帯で巻かれてるって事は意外と重傷だったんだな。


「ほら、やっぱり傷口が開いたじゃない。包帯を巻き直してあげるからこっちに来て。」


アリスが手招きをしてくる、けどな他人にやってもらうのは何か嫌なんだよな。


「一人で出来るから大丈夫だ、ほらこのようにっ!!」


「無理するなよ聖人、かなり痛いんだろ?」


無茶苦茶痛いんだけど!?刺し傷に火傷を負ってるからか。重傷じゃねえか俺。


「……お願いします。」


「最初からそう言いなさい。」


アリスは少し呆れながら俺の体に巻いてあった包帯を解いていく。やっぱり他人にしてもらう方が楽だな。


「じゃあ聖人に聞きたいことがあるんだぜ!いいよな?」


「まあ、暇だし、いいんだけどさ。」


しかし元気だな魔理沙は、その元気ちょいと分けてくれよ。


「聖人は私とアリス、どっちが好みなんだぜ?」


「「ブッフォォォォ!!」」


いいいきなり何聞いてくるんだよ魔理沙!?この状況で何でそういうことを聞きたがるんだ?


「ま、魔理沙!!」


「いやー、予想通り面白い反応してくれたぜ。今の質問は冗談だから忘れてくれよ?」


「忘れられねえよ。」


マジでビビった、心臓に悪い。


「はい、巻き終えたわよ。あと今日は魔理沙の家に泊まっていきなさい。」


えっ、帰っちゃ駄目なの?まあ帰る場所ないんだけどさ。


「お断りします!!」


「駄目だぜ!!その状態の聖人を外に出すわけにはいかないんだぜ!!」


いや心配してくれてるのは有難いんだけどさ、この傷作ったのお前らだからな?分かってる?


「言っておくけど、外には私の人形を配置してるから無理に逃げない方がいいわよ?さっきの二の舞にはなりたくないでしょ?」


「はいはい、諦めてここに泊まりますよ。」


紫のあの空間が使えれば逃げられるのに、ぐすん。


「そういえば、聖人はどうして女性が苦手なんだぜ?そんなこと想像出来ないんだぜ。」


「そうね、前の宴会も頑なに拒んでたみたいだし。何かあるのかしら?」


「……それは言えない。これだけは言えねえ。」


言えないんだ、いや言いたくない。


「うーん、気になるぜ。アリス、何か心当たりあるか?」


「聖人とまだ知り合ってから数日しか経ってないから分からないわよ。でもそうね、もしかして体の何かに異変が起きたりとか?」


ギクッ!!ななな何でアリスは俺の女性が苦手な理由を当ててくるんだ!?いや落ち着け保て深呼吸、ポーカーフェイスを演じるんだ俺!!


「ソソソソンナコトナイヨー。カラダハセイジョウデスヨ。」


「いや、何かあるってモロバレだからな聖人?」


即バレたちくしょぉぉぉぉぉ!!俺にポーカーフェイスの才能なんてなかったんだぁぁぁぁぁ!!


「何もない!!何もないからな二人とも!!」


「ますます怪しいぜ、アリス、聖人の体を調べるのを手伝ってくれないか?」


「いいわよ魔理沙、私も知りたかったからね。」


俺の傍に近寄るなぁぁぁぁぁ!!背中をペタペタ触るな!!顔を覗くなよ!!


「やっぱり何かあるわね。」


「うーん、背中は特に何もなさそうだぜ。」


終わったなら離れてくれ!!あーもう魔理沙とアリスから甘い匂いがしてきた!!ヤバイヤバイ!!


「ん?魔理沙、聖人の背中に抱き付いてみて?」


やややめろアリス!!それだけはやめろ!!魔理沙も女の子だからむやみに男に抱き付くなよ?


「分かったぜ、ほれ!!」


魔理沙からの甘い匂いが更に強く、そして背中に柔らかい感触が、もうだめだ。


「ゴフッ!!」


「ってえええええ!?何でいきなり吐血したんだぜ聖人!?」


「バケツを用意しておいて良かったわ。聖人、貴方女性から何らかの刺激を受けると吐血するのね。」


バレちまった、せめてもっと後が良かった。何でこんなに早くバレるんだよもぉぉぉぉぉぉぉ!!


「アリスの言う通りだよ。本とかで見たことないか?男が女の子から何らかの刺激を受けて鼻血を出してるところ。」


「見たことあるぜ、聖人はその血を吐く方って事か。でも何で隠そうとしたんだぜ?私達はそんなの気にしないぞ?」


「魔理沙やアリスは気にしないかも知れないけどな、俺は気にするんだよ!!男にはプライドっていうものがあるんだよぉぉぉぉぉ!!」


俺、立ち直れない。帰る、何処かに。


「「何かごめん。」」


「同情するなぁぁぁぁぁ!!慰められると泣きたくなるだろうがぁぁぁぁぁ!!」


克服しようとはしたよ?でもどんなに頑張っても駄目だったんだよ!!早苗は例外だけど。


「すまん、ちょっと黄泉か冥府に行ってくる。さよなら今世、また来て来世。」


「いや自殺しようとするなよ聖人!?ってか冥界に行っても死ねないからな!?」


えっ?生きたまま冥界行けるの?マジで?


「でも今からは無理よ?せめて明日にしないとね。さて、私はもう寝るわ。」


「もうそんな時間か。お休みだぜ聖人!」


アリスと魔理沙はそう言って部屋を出ていった。冥界か、もしかしたら死んだ人とかにも会えるのかねぇ。

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