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東方外遠記  作者: 颯人
第三部 最終章 東方操壊狂 ~The east Chastity Destruction lnsanity~
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最強対最凶

「俺を倒すんだろ?さっさとかかってこいよ。」


「てめえに言われなくてもやってやる。想符 雷光斬!!」


博麗東谷、どういった人物でどういう能力があるのか霊夢に聞けば良かったと磔は思いながらスペルを放つ。


「ほぅ、雷の弾幕か、温い。」


ゴパァン!!


東谷は人差し指を出し、磔の放った雷に触れる。触れた瞬間に雷は砕け散った。


「ならもう1回!!」


一方での攻撃は効かないと判断した磔は全方位から雷を放った。だがこれを見ても東谷は表情を一切変えなかった。


「はぁ、こんな攻撃欠伸が出るぜ。ふぅーっと。」


「息を吹き掛けただけで……はぁ!?」


吐息だけで全方位の雷を打ち消した。磔はその光景を見て驚いてるが、東谷は退屈そうな顔をしたままだった。


「こりゃやべぇな。想符 フレアスパーク!!」


「さっきのビームか、確か花の妖怪が使ってた技だな。ふぅーっと。」


今度は橙色のビームが東谷に放たれるが、さっきと同様に息を吹き掛けただけでビームは消えていった。


「お前つまんねえ、終わらせるわ。ふっと。」


「息を吹き掛けただけで倒せゴホッ!!」


東谷は息を磔に向けて吹き掛けた、すると磔の全身に鈍器で殴られた跡が付いた。


「何を、しやがった?カハッ!!」


「ほぅ、俺の息を吹き掛けられても生きてるのか。普通ならミンチになるのだがな。」


「へっ、これくらいで、倒れっかよ!!想符 アクセルモード!!」


「ほぅ、アクセルモードか。やはり生で見ると凄まじいな。」


「知ってんのかよアクセルモードを?」


「知りたいか?だが、どうせ死ぬのだから話しても意味ないがな。」


「ベラベラうっせえよ!!想符 イリュージョンソード!!」


鎌鼬を東谷に放つ、アクセルモードで威力は上がっているが、それでも東谷は何一つ動じなかった。


「鎌鼬か、ふんっ!!」


ゴウッ!!


「……こいつは何でもありか!?」


風圧だけで東谷は鎌鼬を吹き飛ばす。


「1つ言っておこう、お前の技は全て見切っている。」


「ふざけんのも大概にしやがれ!!想符 烈風斬!!想符 アクアウェーブ!!」


磔は全方位の弾幕と大量に作った弾幕を東谷に向けて放つ。だがスペルを二つ放たれても東谷は動じない。


「風の弾幕と水の弾幕か、バリエーション豊富だな。」


東谷はそう言いながら自ら弾幕に当たりに行く。弾幕に当たってるのに何一つ表情を変えなかった。


「だから言ったろ?お前の技は全て見切っているって。避けるまでもねえんだわ。」


「言ってろ!!想符 エアーサークル!!」


磔は東谷に近付き、赤色の弾幕を東谷の周りに配置する。


「何だこれは?」


「吹っ飛びな!!」


磔が指を鳴らすと赤色の弾幕が爆発する。これだけだとダメージはあまりないと判断した磔は木刀で東谷を殴り付ける。


「おらぁ!!」


「爆発する弾幕、その発想はなかったな。」


と言いつつ、東谷は磔の木刀を指二本で受け止めていた。


「はぁ!?マジかよ!!」


「今度は俺の番だな。」


そう言い東谷は左腕で磔の背中を殴り、地面に叩き付ける。それと同時にかかとおとしを放つ。


「ごっ!!ぐっ!!秘技 烈空破!!」


磔はかかとおとしが当たる寸前で衝撃波を放ち、後ろに飛んでいく。


「へぇ、当たる直前で衝撃波を出して後ろに飛んだが。戦闘経験は無い訳じゃねえな。」


後ろに飛んで攻撃は免れたが、既に磔の体からあちこち出血していた。


「埒があかねえ。なら威力をあげ「ても無駄。デコピンで充分。」ぐあぁ!!」


東谷にデコピンされて磔は今立っている場所から吹き飛ばされる。吹き飛ばされてもスピードは落ちることなくどんどん遠くに飛ばされていく。


「ぐっ、おおおおおお!!!」


磔は木刀を地面に突き刺して威力を軽減し、ようやく止まった。


「あれデコピンかよ。やべぇだろ。」


「どうだ?お前と俺の違いがわかったか?」


「威力は充分にてめえの方が上だな。けど、それで諦める訳にはいかねえんだよ!!」


「気合いだけでは何も変わらない。大人しく俺に殺されるんだな。」


そう言い東谷は磔に近付く。だが絶体絶命の状況なのに、磔は笑っていた。


「どうした?恐怖で表情もコントロール出来なくなったか?」


「いや、てめえは気付いているのかなってさ。」


「なにがだ?今まで放ったスペルは全部泊谷聖人の時に使っていた物だ、てめえは泊谷聖人を知っている。だから避けれた、とでも言いたいのか?」


「何だ、気付いてたのかよ。恐ろしく勘はいいな。それも博麗だからか?」


「何が言いたい?これから逆転でも始まるってか?俺は泊谷聖人を知っている。スペルの内容もだ。お前の使う技は「泊谷聖人から聞いたってか?」!!!」


東谷は磔にはばれないと思っていた事を当てられて表情をほんの少し変えた。


「ようやく表情を変えたな、気付かないとでも思ったか?」


「だから何だ?気付いたからといって実力の差が縮まるとでも?」


「思ってねえよ、ただ、可能性はゼロじゃなくなった。想符 アクセルモード2!!」


磔は更にパワーアップし、東谷を睨み付ける。


「アクセルモード2、それも知っている。いい加減諦めたらどうだ?」


「生憎と諦めるという文字はないんでな!!乱符 スピンシュート!!」


「何っ!?何だそのスペルは!?」


「喰らって分析しやがれ!!おらぁ!!」


磔は体を回転させながらフレアスパークを螺旋状に回転させ、東谷に放った。東谷はその様子を見て驚いたが、片手を出してスピンシュートを受け止める。


「っち、やっぱり受け止められるか。てめえの能力も分析しないといけねえな。」


「この威力、俺は知らない。即席で考えたのか!?」


「答えると思うか!?想符 夢想封印!!」


磔は七つのカラフルな弾幕を東谷に放つ。


「このスペル!!霊香のスペルか!!ふんっ!!」


これも東谷は拳の風圧で打ち消す。だがそれを見越していた磔は次のスペルの準備をしていた。


「(こいつは多分聖人から俺の情報を聞いてる。だから俺が磔になってから編み出したスペルを見て驚いていた。それを使って倒せればいいんだが、数が少なすぎる。幻想郷で聖人が見たことないスペルを使うしかねえな!!)」


「想力ってものは厄介だな、ふんっ!!」


「何を!?ふぐっ!!」


東谷は一瞬で磔に近付き、蹴りを放つ。避けられなかった磔は後ろに吹き飛ばされ、大木に激突し、止まった。


「カハッ!!ゴホッ!!ゴホッ!!」


「これ以上何かされると面倒だ、始末してやる。」


「やって、みろよ。(ヤバイ、肋骨の骨が何本か逝っちまった。しかも左肩に大木の枝が刺さって血が出てくる。時間は掛けていられねえ!!)」


「おっと、簡単には死なせねえ。全身の骨を折ってから始末してやる。」


「やれるならな!!想符 ミルキーウェイ!!」


磔は大量の星形弾幕を東谷に放つ。また東谷が知らないスペルが出てきたが、避けないで自ら当たりに行き、磔に近付く。


「知らないスペルでもなぁ!!効かなければどうってことねえんだよ!!」


「その、言葉、後悔すんなよ。想符 アクセルモード3!!」


「っ!!更に上があんのか!!だが俺にとっては無意味!!」


「無意味かどうかは自分で確かめろ。想符 オモイカネブレイン!!」


磔は大量の米粒弾幕を東谷に放つ。さっきと同じだろうと思っていた東谷は自ら当たりに行くが。


「っ!!威力が更に上がってる!!」


流石に腕をクロスさせて防御しないとダメージが入ってしまう威力だった。


「俺に防御させるとは、やるじゃねえか。」


「うっせ、黙っとけ。想符 ロイヤルフレア!!想符 シルバーハウンド!!想符 スカーレットシュート!!想符 スターボウブレイク!!」


磔は一気に大量のスペルを使い、炎の弾幕、ナイフの弾幕、大玉、小さい弾幕を大量に放った。


「これは防御してもヤバイな。仕方ねえ、霊符 封魔斬!!」


東谷は空間から刀を取り出して弾幕を切り払った。すると斬撃が弾幕を飲み込み、磔に向かって放たれる。


「何っ!?くそっ!!」


磔は咄嗟に身を屈めて避けるが、左肩から斬撃によって切断された。それと頭の左部分も斬られた。


「ぐあぁぁぁぁぁ!!!」


「ったく、刀なんて使うのは何年振りだ?わかんねえや。」


「はぁ……はぁ……。」


「自慢の模倣スペルが打ち消された気分はどうだ?幻想郷にいる奴等のスペルは知ってるんだな。」


「それも、聖人から、聞いたのか?」


「そうだ、聖人は幻想郷の皆のスペルを使えるからな。言っておくけど、聖人の友人のスペルも知っているからな。」


「そうかよ、縛道の六十一 六杖光牢!!」


磔は右手を前に出して六つの帯状の光りを出して東谷に突き刺した。


「なるほど、これが縛道ってやつか。中々強固なスペルだ。だがこの程度で俺を縛れるとでも?」


「思ってはいねえよ、さて、どこまでがこの程度なんでしょうね。縛道の六十二 百歩欄干!!」


更に磔は複数の光の棒を東谷に突き刺して、動きを封じる。


「縛道の六十三 鎖条鎖縛!!」


「ぐぅ!!こ、こんなもの!!」


「まだ終わりじゃねえよ。縛道の七十五 五柱鉄貫!!縛道の七十九 九曜縛!!」


磔は合計五つの縛道を使って東谷の動きを封じた。流石の東谷も身動きが取れなかった。


「こんだけの拘束技、使えるお前もだが、編み出した奴もムカツクな。すぐに出てやる!!」


「させねえよ、ここからてめえの知らないスペルで攻撃してやるよ。蹴符 スクリュードライブ!!」


磔はサッカーボール位の大きさの弾幕を用意して、体を捻らせながら弾幕を蹴った。


「そんなもの俺に通じっ!!」


「ただ蹴ったならな。スピンシュートと同じで螺旋状に回転させてんだよ。威力と貫通力は上がってるぜ。」


続けて弾幕を放つが、大したダメージは与えられなかった。


「だから言ったろ!?知らないスペルでも効かなければどうってことねえんだよ!!」


「(拘束が解けそうだな、あと二つしか使えねえな。)」


「もう少し、もう少し!!」


「あと1つが限界か、ならば連符 五十連ネイルシュート!!」


磔は東谷の拘束が解けると同時にボディブローを放つ。東谷は最初は耐えたが、次々来る衝撃に顔を歪ませていった。


「ぐ、ぐぅ!!」


「本気のボディブロー五十連発だ、ダメージは入るはずだ。」


「ふふっ、今のは効いたぜ。こんなダメージはいつ以来だ?」


「もう終わったのかよ!?くそっ、体も頑丈な奴だ!!」


「ここまでしてくれた礼に俺の能力を教えてやろう。俺の能力は゛超人になれる程度の能力゛だ!!」


「だからか!!だから息で弾幕を消せたの「んじゃ、死ね。」か、は。」


東谷は一瞬にして磔に近付き、右手で磔の全身の骨を折った。


「ったく、かてえな。俺も骨が折れそうだった。」


「うっ……。」


「まだ意識があるのか。本当にしぶてえな。でも安心しな、キッチリととどめを刺してやるよ。あの世で3人で永久に雑談でもしてるんだな。」


東谷がそう言った瞬間、東谷の左頬に銃弾がかすった。


「ったく、いいところなのに。誰だ?警察か?」


「警察?何よそれ?私の知らない事話さないでくれない?」


磔の隣に両手に銃を持っている夢月がいた。片方は東谷の方を向けていて、片方は磔の頭を狙っていた。


「妖怪が何の用だ?まさかそこに倒れている死にぞこないを助けるのか?」


「助ける?別に磔を助けるつもりなんてない。磔の命なんかどうでもいいのよ。」


夢月はそう言い妖力を解放する。夢月の周りには邪悪なオーラが漂っていた。


「妖怪ではないな、悪魔か。こんなに可愛い悪魔がいるものなんだな。じゃあその銃で磔を殺してくれや。邪魔なんだわ。」


「いいわよ別に。」


そう言い夢月は磔に向かって銃を発砲する。動けない磔は当然命中……はしなかった。


「何っ!?くそっ!!」


夢月が発砲した銃弾は磔に当たる直前で磔が銃弾を東谷に反射した。東谷はこれは予想外だったらしく、全力で銃弾を避けた。


「む、げつ。俺に、発砲することは、ないんじゃ、ねえのか?」


「当たったら死ぬだけだから大丈夫。私の気持ちがすっきりするだけだから。」


「物騒な、子だな。癒符 ヒーリングストーム。」


磔は緑色の魔方陣を出現させ、その中で骨や傷を治していく。


「……立てるようにはなったな。」


「そのまま死んでくれた方が良かったのに。そしたら部屋に飾れたのに。」


「物騒な事言い過ぎだろ。流石は悪魔だな。」


磔と夢月が会話していると、東谷から斬撃が放たれる。


「俺を無視すんな!!」


「無視してねえよなぁ、夢月?」


「…………。」


「おい、忘れてたのか?」


「……あの人間誰ですか?」


「「わからなかったんかい!!」」


磔は夢月にツッコミを入れながら東谷の放った斬撃を上空へ反射した。


「おい、そこの悪魔。磔を殺せよ、人間なんて何とも思ってないんだろ?」


「確かに人間なんて何とも思わないわ。でも磔は私と同じくらいの実力だから殺さないわ。折角磔を殺すという楽しみが出来たばかりなのに。」


「(夢月はお茶目なのか?でもその度が行き過ぎてる。こりゃ大変な事になりそうだ。)」


「それに、住むところも提供してくれたからね。それも返さないと。」


「夢月、お前いつからそんな真面目な雰囲気になったんだ?」


「いつもこれくらいよ?あの時はあの時。」


「おら悪魔、さっさと死にぞこないの磔を殺せ!!」


「だそうだ、どうするむげっちゃん?」


「じゃあ遠慮なく殺しますね。あとむげっちゃんは止めてください。豊姫さんだけで充分です。」


「動けなかったら殺されるだろう。アクセルモード3の状態でこんなにボロボロになったからな。」


「だから諦め「ねえよ!!諦めねえよ!!」しつこいぞ。」


「夢月、これから戦闘が始まるぞ。スペルカードルールなんて生易しいものじゃねえ。行けるか?」


そう言い磔は夢月を見る。夢月は銃を構えていて、準備は万端だった。


「そういえば、その銃何処から持ってきた?」


「地下室にあったものを持ってきた。この銃使いやすくていいわね。」


「そりゃ妖力等を使って弾丸を撃ち出すように作ったからな。」


「そう、で、あの人間を殺してもいいの?」


「どっちでもいい、けど1つ約束だ。絶対に死ぬなよ?」


そう言い磔は夢月の頭を撫でる。夢月は磔の手を払おうとしたが、再生した左手で受け止められてされるがままだった。


「むぅ、私は悪魔なのよ?怖がりなさいよ!!」


「そんな可愛い女の子を見て怖がれっていう方が無理だ。例え中から邪悪なオーラがあったとしても、俺はなんとか出来るからな。」


「ムムッ、やっぱり変わってるわ磔って。でも幽香様の言う通りね。付いていく価値があるわ。」


夢月がそう言ってる間も磔は頭を撫で続ける。最初は嫌な顔をしていた夢月もだんだん顔が赤くなってきた。


「そろそろ止めなさいよ!!」


「んっ?恥ずかしいのか?」


「それは、多少はあるわよ!!男性に頭を撫でられたのは初めてなのよ!!」


「イチャイチャしてんじゃねえよ!!彼女か!?磔の彼女か!?」


「彼女?違うな、娘みたいなもんだ。」


磔はそう言うと同時に刀を抜く。夢月も同様に銃を構える。


「ってか何で夢月は銃を使ってんの?使う必要無くない?」


「格好いいから使ってんの。現に銃を使って弾丸を出した方が威力が上がってるし。」


「そういう風になるように作ったからな。」


「また話し合いをしやがったか。まあいい、磔、お前はそんなボロボロの体で何が出来る?その悪魔に変わった方がいいんじゃねえのか?まあ、悪魔も殺すけどな。」


「女の子に守られるのは嫌なんでな、はぁ、出来れば使いたくなかったんだが。緊急時だし、仕方ないか。想符 アクセルモード4!!」

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