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東方外遠記  作者: 颯人
第13章 幻想の平和、現実の戦い ~peacefully real fight of the fantasy~
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磔の楽しい?木造?建築

今回は……色々カオスです。

あの月夜見が起こした異変から3日後、幻想郷は平和を取り戻していた。外の世界から帰ってきた絢斗達はそれぞれの恋人に迎えられた。


皆それぞれ平和に暮らしている中、ある一人の人物が人里近くの森で刀を使って木を切っていた。


「いやー、遂に念願のマイホームを手に入れる時が来たのか!!オラわくわくすっぞ!!」


「ねえ、止めといたら?」


「止めない!!一軒家を持つことは男のって紫か、何か用か?」


「何か用か?じゃないわよ!!何で私があの二人の面倒を見なければならないのよ!!」


あの二人とは、依姫と豊姫の二人の事だ。本当なら月に帰らせるのだが、二人とも力を使いきっていたので、回復するまでの間、磔の家にお世話になるという話が出ていたのだが、よくよく考えたら磔は家がない。その事に気付いて磔は家を建てている。それまでの間、紫が面倒を見ているのだが。


「仕方ねえじゃん。ここ最近異変続きで暇な時間がなかったからな。」


「だからといって!!もう!!」


紫はあの二人に苦手意識を持っていた。月に行った時にボコボコにされた過去があるから紫の気持ちはわからなくもない。


「今日中に家を建ててやるからさ。あと数時間だげ頼むよ。」


「まあいいわ、でも本当に家なんて作れるのかしら?豆腐小屋が出来るのが目に見えるわよ?」


「うっさいわ!!ちゃんと家くらい作れるわ!!」


「その技術はど「想力でだけどな。」だろうと思ったわよ。」


家を1から作れる人は幻想郷の中ではそうそういないと思う。


「にしても、何で急に家を作り出したのかしら?」


「ん?知らないのか?俺ホームレスだぞ?」


「えっ?」


「聖人だった頃は守矢神社に住んでいたけど、まあ、あの事件があってから守矢神社には行きたくない。少しの間はテントで寝泊まりしていたんだよ。そして家を作ろうかなって思った時に異変が立て続けに起きたからな。」


そう言いながら磔は木材を1ヶ所に集める。


「よし、こんくらいあれば充分だな!」


「せっかくだから見ていくわ。」


「ご自由に。ほいっと!」


磔が指を鳴らすと木材の周りに結界が張られて、木材同士がぶつかり合う音が鳴る。鳴り終わると同時に結界もなくなり、普通の一軒家が建っていた。


「……(ポカーン)」


「おーい紫?戻ってこーい。」


「えっ?ええ。ごめんなさいね。あまりにも予想外な方法だったから。」


「まっ、それは否定しないさ。」


「でも水とかどうするのかしら?ここら辺に川とかはないわよ?わざわざ人里まで汲みに行くのかしら?」


「そんな面倒くさい事はしねえよ。うん、ここら辺か、連符 二連ネイルシュート!!」


そう言い磔は家の近くの地面を殴り、大きな穴を開ける。そしてそこに魔法で水を貯めた。


「これで大丈夫っと。」


「何でもありね。その能力。」


「そうたな。何でもあ「たっきゅん家作ったの!?」急に来んなよ豊姫。」


空間からいきなり豊姫が現れて磔に抱き付く。磔は抵抗せずに頭をポリポリと掻く。


「これがたっきゅんの家ね♪中々大きいじゃない!!」


「それじゃ、私は帰るわね。」


「んじゃあな、ところで豊姫?依姫は?」


「置いてきちゃった♪」


「おいおい……、まあいいか。とりあえずは家の中でも紹介するか。」


そう言い磔は玄関の扉を開けた。見えてきたのはいたって普通な玄関だった。


「意外と広いわね♪」


「何か色んな人が来そうな予感がしたからな。家の中は広く作ったよ。」


「おぉ~!!居間も中々広いわね♪」


「話聞けよ……。」


居間も普通で、テーブル、ソファー、イス等が置いてある。


「洋風の作りにしたのね。和風の物はないのかしら?」


「ちゃんと作ってあるよ、隣の部屋にな。」


「おぉ~!!ちゃんと作ってあるのね♪偉い偉い!!」


「他はキッチンとかトイレとか書斎とか風呂とか武器庫とか地下室だな。」


「何か2つ程気になるのがあるんだけど言ってもいいかしら~?」


普通の家に武器庫とか地下室はないからだ。豊姫は何故その2つがあるのかが気になるらしい。


「武器庫はな、予備の刀とか銃とか色々おいてあんの。まあ、厳重なセキュリティをかけてるから俺以外入れないけどな。」


「私なら入れるかしら~?」


「ん~?入ってもいいけど面白くないぞ?」


「そうよね、あと地下室はどういうものなの~?」


「地下室は食糧貯蔵庫と鍛練場だな。」


「もう普通の家じゃないわね~。」


「私もそう思います。」


「そのことは重々承知しているさ。って何か声が一人多いんだが?」


磔は声の主を探す。声の主は磔の方をじっと見ていた。


「どこ行ってたんですか?お兄ちゃん?」


「お兄ちゃん?たっきゅんお兄ちゃんになったの!?」


「違う違う豊姫!!それは葉が勝手に呼んでるだけだ!!」


「えっと、誰ですか?」


「私は綿月豊姫よ~♪よろしくね葉っちゃん!!」


「綿月……、ってことは!!」


「そうよ~私は「豊姫さんは兎さんなんですね!!」えっ?」


「あ~、悪い豊姫。葉は頭にお花畑が咲いているからな。」


「そういうことね、びっくりしたわ~。葉っちゃん、私は兎じゃないわよ♪」


そう言い豊姫は葉の頭を撫でるが、葉は豊姫の言葉を信じてはいなかった。


「でも月には兎さんが住んでいるって。」


「もちろん住んでいるわよ♪「じゃあお餅とかついているんですか!?」も、餅はついていないわよ。」


「葉、質問はそこまでにしておけ。にしてもよくここの場所がわかったな?」


「草さんが教えてくれましたから!!な、何かありのまま起こった事を話すぜ!みたいな口調で教えてくれました。」


幻想郷にもジョ○ョが普及しつつあるようだ。


「たっきゅんの科学力は世界一ィィィィィ!!」


「うるさいです。」


「確かにうるさ……誰だお前は!?」


「「「えっ?」」」


「お前だお前!!金髪メイド服!!」


葉の後ろに金髪メイドがいた。葉は気が付かなかったらしく、豊姫の背中に隠れた。


「あらあら~葉っちゃん可愛いわねぇ♪」


「ななな何で豊姫さんはそそそそんな平然としていいられるのでですか!?」


「経験の差だろ。さて、不法侵入野郎「ちゃんとノックしました。」じゃあ盗聴野郎、お前誰だ?」


「大して変わってないじゃない。私は夢月よ。磔に用があってきたのよ。」


そう言い夢月は妖力を放出する。それを感じ取った葉は豊姫にすがり付く。


「こここ怖いです!!」


「大丈夫よ~葉っちゃん。お姉さんがついているからね~。」


「ふーん、そこら辺の妖怪とは比べ物にならない程の大きさだな。」


「これだけの妖力を浴びてまだ強がる気かしら?」


更に夢月は妖力を解放する。流石に豊姫も笑顔が消えて真面目な顔になった。


「……何のようだ?」


「大した用じゃないわ。貴方を試しに来たのよ。」


「どういう……。」


磔が言い切る前に夢月は磔に接近して腕を掴み引きちぎろうとする。


「お兄ちゃん!!」


「私のスピードについてこれないなんてね。とりあえず腕は!?」


「どうした?腕を引きちぎるんだろ?早くやれよ。」


「(どうして!?私の力で引きちぎる事が出来ないなんて!!)」


「ん~何か夢月って何処かで感じた事がある雰囲気がするんだよな。なんだろう?」


「たっきゅん、それは金髪で背中に宝石みたいな羽を生やした子じゃないかしら?」


「そっかフランか!!ということは夢月は悪魔って事か。」


「当たりよ!!」


夢月は磔の腕を引きちぎるのを止めて殴りかかってくる。それを磔は手で受け止める。


「チィ、そんな細い体でこんだけの力が出せるもんだ。」


試しに磔が能力で作った壁を出したが、夢月のパンチによって粉々に砕かれた。


「随分と余裕そうですね?」


「たっきゅんそろそろ終わりにしたら?これ以上家で暴れられたら色々大変よ?」


「そうだな、終わりにするか。想符 アクセルモード!!」


「反撃して来ますか、ですが私には勝てませんよ?」


夢月はそう言うが、磔は何かを確認していた。


「よし、これで行くか。」


「今更何してもむ「想符 六杖光牢!!」うっ!!」


夢月が動く前に磔は光の杭を夢月にさして拘束する。


「たっきゅんその技は?」


「俺の友人が使ってた技。豊姫は見てただろ?」


「お兄ちゃん格好良い!!」


「中々の拘束だけど、こんなもので私を縛ろうなんて100年早いわ!!」


「おおそうか、もっときつく縛ってほしいのか。「いや!!そういうわけじゃなくて!!」そんな縛って欲しそうな顔すんなって!!想符 鎖条鎖縛!!」


夢月の体に太い鎖が巻き付き夢月の動きを封じた。それでも動こうとする夢月を見て磔はスペルカードを持って夢月に近付く。


「くっ!!こ、こんなもので!!」


「動くなよ、綺麗な体が傷付くぜ?」


「こここれくくらいの物で私をを封じるなんてて!!」


「あーもうめんどいから1回頭を冷やせ!!豊姫!!頼んだぞ!!」


「任しといて~!!たっきゅん!!」


「えっ?なな何するの!?後ろに回り込んでひゃあ!!」


「んふふ♪むげっちゃんの体柔らかいわね~♪ちょっと苛めたくなってきちゃった♪」


何をしているのかと言うと、夢月にこちょこちょをしている。しかも凄い笑顔で。


「葉、ちょっと外に行っててくれないか?」


「分かりました!!草さんとお話してきますね!!」


バタン!!


「ふぅ、葉は外に行かす事は出来た……っておいおい。」


「ここがいいの~?ここがいいの~?」


「や、やめっ、ひゃあぁぁぁ!!!」


まだ豊姫によるこちょこちょ地獄は終わっていなかった。


「……楽しそうだな。」


「楽しいわよ~。なんならたっきゅんもやってみる?」


「止めとく、俺がやったら変態になっちまう。絢斗ならやりかねないな。」


「俺もやるぞぉぉぉ!!!」


「謙治は帰れ!!」


「おぶぁ!!」


「んふふふ♪次はこんなことしちゃおっかな~?」


「こ、これ以上何をひゃん!!」


「ん~この成長途中の柔らかさ、たまらないわ~♪意外と大きいのね~。」


「……豊姫、一応この小説は健全な作品だからな?」


「聞こえないわ~♪さあもっと苛めるわよ~!!」


「や、やめてぇぇぇぇぇ!!!」


夢月は涙目になりながら磔に助けを求める。だがそれを磔は無視して地面に寝転がった。


「じゃあ豊姫、終わったら起こしてくれよ?」


「はいは~い♪」


「いやぁぁぁぁ!!!」












少女苛め中……


青年爆睡中……













「終わったわよたっきゅん♪」


「んっ?終わったのか。ふわ~あ。」


磔が目を覚ますと、満足そうな笑みを浮かべている豊姫と、地面に座って顔を真っ赤にして俯いている夢月がいた。しかも夢月のメイド服が濡れていた。


「おい?まさか……。」


「ついやっちゃったわ♪だって感度が良すぎるんだもの~♪」


「ううっ、もうお嫁に行けない……。」


「なんならここに住む~?大丈夫、もうしないから。」


「本当に?」


「(顔を真っ赤にして涙目になっている夢月可愛いな。あれじゃ悪魔じゃなくて天使だな。)」


「じゃあ……住む。そのためにここに来たもん。」


「そうか、はい?」


「磔に返す物があって来たのよ。それと同時に姉さんに家から追い出されたから住もうと考えてた。」


そう言い夢月は磔に袋を渡す。磔が袋を持った瞬間に袋は消えていった。


「これは……前エリーが取っていった2つの能力だな。」


「姉さんは返さないって言ったけど、私は返した方がいいって言って口論になって、それから姉さんと勝負したけど負けたから家から追い出されたのよ。」


「それで、能力を戻す代わりにここに住ませろと。別にそんなことしなくてもいいのにな。」


「たっきゅんは心が広いからね~!!」


「あ、ありがとう。」


「さて、家族も増えたし、これから楽しくなるわね~♪」


「おいちょっと待て?家族って何だ家族って!!」


「え~?たっきゅんと私が夫婦で、依姫が妹で、葉っちゃんとむげっちゃんが子供よ♪」


「どこから突っ込めばいいんだよ!?カオス過ぎんだろ!?」


「よ、よろしくです。」


こうして、磔の家が建った記念すべき一日目は色々カオスになっていたのでした。やったね磔、これで暇じゃなくなるよ!


「黙っとけ!!」


フヒヒサーセン!!


「ちなみに豊姫?夢月のメイド服が濡れているのは?」


「それはね、むげっちゃんが我慢出来なかったのよ♪」


「うぐぅ~、お、思い出したくないから言わないで!!」


「それはね、感じた時にで「ストップ豊姫!!」いいじゃない言ったって。」


「駄目に決まってんだろ!!あと夢月、風呂沸かしといたから入ってこい!!」


「いつ沸かした「さっき時止めて沸かした。」じゃあ入ってくるわ。むぅ、このメイド服お気に入りだったのに。」


「むげっちゃん可愛かったわよ♪もうらめぇ~って言ってたわね♪」


「言わないでください!!」


夢月は豊姫にパンチするが、それを豊姫は右手で受け止める。


「乱暴な子ね、もう一度するわよ?」


「ううっ、卑怯よ……。」


「お姉さんに勝とうなど100年早いわ~♪」


「豊姫は色々危ないな。気を付けよう、俺もいつされるかわかったもんじゃないな。」


「何言ってるのたっきゅん?今晩はたっきゅんの番よ?」


「……/(^o^)\」


こうして磔の壮絶な一日が終わった。


「私空気なんですけど!?」


「あれ?誰か忘れているような?」






夢月の口調が安定しない……。どんな感じで喋らせればいいんでしょうかね?夢月は好きなキャラですからね。嘘っ子メイド、可愛いです!

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