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東方外遠記  作者: 颯人
第1章 とある少年の幻想入り ~Entering fantasy of the certain boy~
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紅魔館の住人との交流

紅魔館


「なあ、まだ着かないのか咲夜?」


「もうそろそろ着きますわ。」


俺と咲夜はレミリアのいるところに向かって歩いていた。てか廊下長い!!結構な時間歩いているぞ!?


「誰だよこんなに廊下を長くした奴は!?」


「私ですが何か?」


あっ、もういいや。文句を言ったところで廊下の長さが変わるわけないし。下手したら咲夜のナイフが飛んできそうだ。


「こちらになります。」


やっと着いたか。ってか咲夜の能力で案内してくれよ。


「ほぉー、でっかい扉だな。まさにここの主が住んでいると思われる扉だな。」


そんな軽口を叩きながら扉を開く。意外と軽いな。


「やっと来たわね、ようこそ紅魔館へ。」


いかにも偉い人が座る椅子にレミリアが座っていた。そしてこっちを見下ろすような感じ。溢れでる強者のオーラ、なるほど、これは確かに。


「口の周りにケーキのクリームが無ければカリスマが溢れていたのにな。」


「ささ、咲夜!!あれほど確認したのに!!」


レミリアは慌てた表情で咲夜を呼ぶ。慌てた時などは外見と同じ反応をするんだな。黙って拭えば良かったのに。


「冗談だ、人を殺そうとしたみたいだからちょっとお返ししただけだ。」


「この吸血鬼に向かって冗談が言えるなんて、中々に面白い人間ね。気に入ったわ。」


そりゃどーも。ってかレミリアの口を布巾で拭ってる咲夜は何か喜んでるんだが気のせいか?


「話をそらすなよレミリア。詫びの一言くらいないのか?」


「ごめんなさいね。あれは聖人の力が知りたかったからなのよ。」


んなところだろうとは思ってたけどな。偉い奴ほど何を考えてるかわからんな。


「で、用はそれだけなのか?」


「そうね、もうないわね。」


はっ?じゃあ何のために呼んだんだ?


「はあ!?どういう意味だよ!?」


「もう用事が終わったからよ。咲夜と聖人が戦っている風景を見たかったのよ。それに聖人の実力も知りたかったしね。」


「何か納得いかねえ。」


あんだけひどい目に合って用件は無いって。無駄足じゃねえかよちくしょう。


「というわけで帰ってもいいわよ。」


「はあ、まあそう言うんだったら帰らせてもらいますよ。」


「あと、図書館の連中にも挨拶していってくれないかしら?」


図書館?そんな場所あったっけ?


「はいはい、行ってくるよ。」


そう言うと扉を開けて図書館へ向かう。適当に歩いていけば着くだろう。


「お嬢様、なぜすぐに帰らせたのですか?」


「理由は簡単よ。運命が見えなかったからよ。」


「本当ですか!?」


「本当よ。見ようとしたら何かに阻まれて見えなかったわ。咲夜!!」


「はい、お嬢様。」


「たまにでいいから聖人の様子を調べてきてくれないかしら?」


「かしこまりました。」


「あと紅茶もお願い。」


「すぐにお持ちいたします。」













「(さあて、面白くなってきたわね!!)」














ヴワル大図書館


あの後、小一時間程度紅魔館をさ迷いました。場所聞いておくべきだった!こんな歳になって迷子になるなんて情けねぇ。


「よっと。おっ、すげー広いな!!一体何冊あるんだ!?」


見渡す限りの本棚、これ管理とか大丈夫なのか?あと若干埃っぽいな、掃除しとけよ。


「これは地震とかあったら大惨事だな。」


一気にここら辺が本の海となりそうだ。想像したくはないけどな。


「大丈夫よ、その点に関しては魔法で補強してるから。」


近くの机らへんから声が聞こえてきた。ここの管理者かな?


「誰だ、あんたは?」


「私はパチュリー・ノーレッジよ。よろしくね、泊谷聖人。」


パチェリーは読んでいた本を閉じて自己紹介をした。紫色の髪で紫色を基調とした服。まるで魔女みたいだな。


「ああ、よろしく。」


てか、名前知ってるなら挨拶は必要なかったんじゃないのか?


「聞けば魔理沙に勝ったそうじゃない。それに、咲夜にも勝ったらしいわね?」


「たまたまだ。二人とも油断してくれてたからな。実際霊夢には負けたし。」


次対戦したら勝てるかどうかわからないしな。むしろ負けそう。いいや、負けるね!


「それはどうかしらね。」


パチェリーは含み笑いをした。やっぱりここの館の住民の考えてる事はわからん。


「どういう意味だよパチュリー?」


「まあ、詳しくは紅茶を飲みながらにしない?」


「それもそうだな。」


ここの館に入ってから一滴も水分を取ってなかったな。


「こあ、紅茶の用意をして。」


「はーい、あ!初めまして聖人さん!!私は小悪魔と言います。」


パチェリーに言われて来たのはいかにも悪魔らしい羽が背中にあって、秘書みたいな服装をしている人?が来た。


「よろしく。」


名前が小悪魔なのがちょっと気になるな。
















小悪魔からついでもらった紅茶を一口飲んだあとパチュリーから話してきた。紅茶はあまり飲める方ではないけど、なかなか旨かった。


「さて、聖人は霊力って知ってるかしら?」


「まあ、一応。」


そこは霊夢が教えてくれたからな。ざっくりとした説明だったけど。


「それなら話が早いわ、あなたは霊力と魔力、神力を持っているの。」


「霊力と魔力はわかるけど、なぜ神力も持ってるんだ?」


いかにも凄そうな力だ。でも何で俺が?まさか俺神なのか!?


「それは私にもわからないわね。聖人が自分で見つける必要があるわよ。」


「わかった。ありがとなパチュリー。」


そのあとパチュリーといろいろ話をした。なぜ幻想郷へ来たのか?とか、この本は読めるのか?など、魔法関連の事を話した。


「聖人も意外と魔法に詳しいのね。」


「詳しいって訳じゃない。ただ、ちょっと参考になる本をたくさん読んだことがあるだけだ。」


ついでに魔法の本も何冊かくれた。理由を聞けば魔理沙に取られるくらいなら、聖人に預けておいた方がいいだと。どんな理由だよ。


「さて、そろそろ俺は帰るよ。」


「わからないことがあったらいつでもいらっしゃい。聖人なら歓迎するわよ。」


「そうするよ。」


と、紅魔館を後にした。外にでるともう空には星が出ていた。ついでに門番の悲鳴も聞こえた。そういえば、ここの門番の人は紅 美鈴って言うらしい。


「あなた、また寝てたんだってね?」


「いや、それは、長いまばたきでしてね。」


画家かよ。画家がまばたきしないでずっと絵を描いている時に目を休ませる為に長いまばたきをするってのは聞いたことあるけどさ。


「正直に言ったら許してあげなくもないわよ?」


「すみませんでした!!」


「謝ればいいってもんじゃないのよ。(にこっ。)」


「ちょ!!咲夜さん、理不尽ですよ!!勘弁して下さい!!」


寝てた美鈴が悪いだろ。でも門番って暇そうだからな。


「問答無用!!!」


シュッ、サク、サク、サク!!


「ぎゃあーーーーーー!!!」


哀れなり美鈴。御愁傷様と心の中で思っておくよ。

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