第３の刺客
「ほら、さっさとかかってこい。」
「言われなくても行きますよ！！」
超本気モード２か、はたしてどれくらいの強さなんだろうか。
「ていっ！！！」
っち、速いな。快は俺の顔面目掛けて殴りかかってくる、まあ避けれるが以前の快よりも素早くなったな。分かりやすく言うと自転車から自動車になった感じだ。
「そこそこ強くはなったんじゃねえの？」
「と言いながら余裕の表情で避けてるんじゃないですか、けどこれからですよ！！」
そう言い快は弾幕も放ってきた。弾幕も放ちながら殴りかかってくる、避けるのめんどくせぇ！！
「ったく、散符 花鳥風月！！」
全方位弾を放つ。もう鬱陶しくて仕方ねえ！！
「そんなの効きませんよ！！」
「そりゃそうだ、威力を最低にしてあるからな！」
これは陽動だ、弾幕に気を取られてる隙に攻撃するのが目的だ。
「ふんっ！！」
「ぐっ！！」
俺は木刀で快を斬り飛ばしたが、両手をクロスさせてガードしたらしい。反射神経も上がってるな。
「っ！！威力半端ないですね。」
「動けなくなるくらいの威力で斬り飛ばしたんだが、防御力も上がってるな。」
「それでも全力じゃないんですね。これは僕に勝ち目はありませんね。」
「よくわかってるじゃねえか。けど、諦めるつもりもないんだろ？」
快の目が諦める目をしていないからな、最後に何かかますのかねぇ。
「これから僕の全力のスペルを放ってやる！！逃げんなよ？」
「逃げねえよ、逃げる必要もねえからな。」
「なら！！波符 か～○～！！」
えっ？マジか？あの技をやっちゃうの！？ってか出来ちゃうの！？
「○～め～！！」
……どんどん快の掌に気力が溜まっていくな。これはちょいとやべえかな。
「波ァァァァァァァ！！！」
「うおっ！！これはすげえな！！」
ちょいと本気にならないとまずいな。魔理沙のファイナルスパークの３倍くらいの大きさで、威力もぐんと上がってやがる。
「けど、全力を出すまでもないな！！だぁぁぁぁぁ！！」
快のスペルを真正面から受け止める。つーかこれ避けたら結界壊れるんじゃね？
「なにっ！！止められた！？」
「こいつは……、中々にいいスペルだな！！けど、まだまだだな！！」
「くうぅぅ……、ま、負けてたまるかよぉぉぉ！！」
ちぃ、更に威力を上げやがった。これほどの力があったなんてな。けど、それで満足されても困る。まだまだ強くなってもらわないとな！！
「はぁぁぁぁぁ！！！！」
バリーーーン！！！
「そ、そんな、ぼ、僕の、全力が……。」
ドサッ。
ふっー、何とか抑える事が出来た。快は全力を使い果たしたみたいで気絶したな。
「それにしても、もうちょい考えろよ。もし俺が避けてたら博麗大結界に当たって壊れたかもしれねえんだぞ？」
「でも、逃げなかったんだよね～。」
「まあ困るからな。お前ら四人は何故俺がこんなことしてるのかわかるのか？」
「「「「もちのろん！！」」」」
やはりな、こいつら四人はわかってると思ってたよ。
「で、俺らはどうすればいいんだ？死んだふりでもしてればいいのか？」
「まあ、そうしてもらえるとありがたいな。」
「よし、絵の具で血を作るから待ってな！！」
「いや、そこまでしなくていい。」
ただ倒れてるだけでいいんだけどな。あまりにもリアル過ぎても駄目だろ。
「なら、リアルにしてやろう。」
「「「「「！！！」」」」」
誰の声だ！？聞いたことない声だぞ！？
「磔さん！！上です！！」
「上！？おいおいマジかよ！！」
上を見上げると大量の矢が降ってきた、くそっ！！もうちょい早く気付きたかった！！
「くそったれ！！」
反応が遅れたから弾けねぇ！！致命傷にならない程度に避けるのでやっとだ！！
「くっ！！皆無事か！？」
「「「…………。」」」
くそっ、死んではいないんだろうけど反応がねえ！！
「ほう、あの状況で我の攻撃を避けるとは、大した反射神経だ。」
「てめえ！！誰だ！？」
声をした方向を向くと、拘束されている依姫と謎の女性が立っていた。
「神に対してその言葉使いとは、やはり地上人は哀れだな。」
「俺の質問に答えやがれ！！」
「いいだろう、我の名は月夜見。月の神じゃ。」
「月の神が何でこんなところにいる？そして、何故依姫を拘束している？」
「地上人に話す必要性もないが、冥土の土産として聞かせてくれるわ。地上を浄化しようと思うてな。こんな戯れが溢れている所がある時点で嫌なのじゃ。」
随分とまあ、勝手な理由だな！！
「じゃあ何故依姫を拘束している？」
「依姫に地上の浄化を任せたのじゃが、断ってきたからのう。罰として拘束しているのじゃ。」
「八意様がいるこの地域は浄化出来ません！！」
「あんな奴など地上人と一緒じゃ。もう月の民の恥さらしじゃ。地上人と交流しよって。」
「そうか、理由はわかった。」
「だったら「出ていけよ。」！！！」
俺は高速で移動し、木刀で月夜見を斬るが隠し持っていた小刀で防がれた。
「こっから出ていけってんだよ糞神！！」
「その言葉、吐いたことを後悔させてやるわ！！」
上等だ、相手が神だろうがぶったおすだけだ！！
