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東方外遠記  作者: 颯人
第13章 幻想の平和、現実の戦い ~peacefully real fight of the fantasy~
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蒼VS磔2

「さて、そろそろ勝負を仕掛けるか。」


蒼も能力を使ってきたし、長期戦になると明らかに俺の方が不利になるしな。一応、アクセルモードで変身する時には想力とかは回復するが、体に負担がかかるからな。


「ここまで戦いが延びるなんて、正直思わなかったよ。」


「俺はある程度は予想していたけどな。」


「さて、私もあれを使おうかな?」


ん?あれって何だ?まだ何か隠してるのか?


「ほい、神力の解放!!」


「なっ!!マジかよ!!蒼って神様だったのか!?」


「そうだよ、あれ?言わなかったっけ?」


んな事一言も聞いてねえよ!!何か隠しているなとは思ったけど、まさか神様だなんて。


「ちなみに博麗神社の神様だよ!」


「妖怪が神様かよ、もう次元が違うな。」


「さて、神力を解放したから更にパワーアップしたよ!さあ、どうするのかな~?」


……マジでどうすっかな?こりゃ、なりふり構っていられないな、こっちも色んなスペルを使うか。


「だったら、蒼の知らないスペルを使うまでだ!!弾幕を撃ってもダメージは入らなさそうだからな!」


「おぉ~!!よくわかってんじゃん!!」


「見たらわかる!!想符 グレートクラッシャー!!」


俺は大きな氷の塊の弾幕を作り出して蒼に向かって投げるんだが、蒼の顔が喜びに溢れているな、何でだ?


「おぉ~!!チルノのスペルじゃん!!まさか生で見られるとは!!」


「……おい、1つ聞きたいんだが、もしかして幻想郷の皆の知識を持ってるのか?」


「そうだよ!!チルノは好きなキャラだからね!」


おぅ、これは予想外だ。これじゃ霊夢達のスペルを使っても初見じゃないから避けられちまうな。


「ともかく、喰らえ!!」


氷の塊た弾幕を蒼に向かって投げるが、蒼は何処かから取り出した大鎌で氷の塊の弾幕を弾いた。


「うーん、ちょっと手が痺れちゃった。」


「何処から大鎌を取り出したんだよ?もしかして今創ったのか?」


「そう!!今創ったんだよ!!じゃあ今度は私の番ね!! キチガイ クレイジーサンダー!!」


「名前からして嫌な予感がぷんぷんするんだが?」


「大当たり!!これはね、雷がランダムに動いて規則性がないからクレイジーサンダーなの。」


「どわっと!!まそっぷ!!これヤバイって!!」


マジでキチガイだ。いきなりこっちに飛んできたと思ったら当たる寸前で消えるし、下から飛び出てくるし、左右から来るし、ギリギリ当たらない所を探して避けるのでやっとだよ。


「ねぇ~?聞いてるの~?」


「聞いてる暇なんてない!!うわっ!!かすった!!なにこれ超痛いんですけど!?」


「その雷は本物の雷を作り出してるからね。落雷に当たるのと同じダメージを受けるよ。」


「死ぬぞこれぇぇぇ!!!」


「大丈夫大丈夫!!死ぬほど痛いだけだから。」


大丈夫じゃねえぇぇぇ!!!死よりも残酷じゃねえかよ!!


「ほらほら、もっと数を増やすよ~?」


「これ以上は無理だな。想符 二重結界!!」


避けるの無理!!もう隙間がない!!蒼のスペルはマジでヤバすぎるものばっか!!


「はぁ、はぁ、はぁ。なんとかなったか。」


「あ~あ、防がれちゃった。磔は本当に何でも出来るんだね。」


「何でもは出来ねえよ。それといい加減息1つくらい乱れろってんだ。」


「逆に私の息が乱れる時はほぼないよ。体力は数万年かけて上げたからね!!」


そりゃ嫌でも上がるな。さて、息も少しは整ったし、次の作戦に移りますか。


「次!!想符 夢想封印!!」


「それは効かないよ、対処法はもうあるし。」


そう言い蒼は夢想封印と同じ大きさの弾幕を作り出して相殺する。まあ、これで終わりじゃないんだけどな!


「想符 アクアウェーブ!!」


夢想封印を相殺する時に出来る隙を突く。こうしないと当たらないし。


「これは……弾幕多いね!!」


「そういうスペルだからな!!だが、これだけじゃねえぞ!!」


あくまで弾幕は囮だ。本当の目的は木刀で攻撃することだ。


「せいっ!!」


「うわっ!!弾幕だけでも面倒のにち直接来るなんて!!」


ちぃ、木刀で攻撃しても蒼に当たる攻撃は切り上げと切り落とししかないから避けられちまうな。


「はは~ん、私が近接が苦手と思ってるんだ。」


「そうじゃないのか?」


「残念、近接もいけるんだな!!」


パシッ、ボキン!!


……はぁ!?こいつ木刀を片手で折りやがった!!力強すぎだろ!!


「この木刀、俺の霊力で強化してるはずだぞ!?」


「本気を出せばこんなもんだよ。さて、降参する?このまま続けたら磔が死んじゃうよ?降参すれば終わってあげるよ?」


「嫌だと言ったら?」


「ちょーーと痛い目を見ることになるよ?まあ、私のちょっとだから死ぬかもしれないけどね。」


「…………。」


現実を言うと降参した方がいいだろう。蒼の言う通り死ぬかもしれない。


「……断る!!」


「じゃ、1回痛い目を見てね。」


蒼は高速で移動し、俺の近くに来て回し蹴りをしてくる。それを両手をクロスさせて防御するが。


「むぐっ!!いぎっ!!」


「ほらっ、両手が折れてるじゃん。早く降参しなよ?」


「断るって言ってんだろ!!」


「強がりは良くないよ?もう力もほとんどないでしょ?」


「けど、諦める訳にはいかない!!」


「何でそんなに必死なの?そういう運命だって受け入れなよ。運命は受け入れなきゃならないよ?」


運命?そんなもの受け入れられるかよ!!俺が全てを失ったのも運命として受け入れろってか!?


「運命運命って、そんな簡単な言葉で済ますんじゃねえよ!!」


「何で怒ってるの?馬鹿なの?全てを失った磔が怒っても醜いだけだよ。」


「……てめえが。」


「ん?」


「てめえが、俺の事を知ったような台詞を吐くんじゃねえぇぇぇぇぇぇ!!!!」


確かに蒼の方が長く生きてるからそう言ったかもしれない、けど!!知ったような台詞で言われたくはない!!


「だあぁぁぁぁぁぁ!!!!想符 アクセルモード3!!」


「うっ、この力、もしかして私地雷踏んだかな?」


「だあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」


「こ、これは凄いね。こんな力初めて感じたよ。」


ようやく蒼の顔に焦りの色が見えたか。けど、そんなことはどうでもいい。


「……次で終わらせてやる。泣いて謝っても攻撃は止めねえからな。」


「ま、まずいね。大霊式 四重結界!!」


結界を張ったか、賢明な判断だかもう関係ねえ。


「真 禁技 双陣乱舞!!」


俺は2本刀を作り出して蒼が張った結界を斬る。斬った後、蒼が張った結界はガラスが割れる音を出しながら粉々になった。


「嘘っ!!私の結界が!!」


「これで終わりじゃねえぞ!!」


続けて蒼に向かって切り払うが、蒼は大鎌を造り出して俺の斬撃を防ぐ。普通ならそれで防げるだろう。


パキィィン!!!


「何で私の大鎌が粉々になったの!?」


「話してどうする?蒼には教えてやんねえよ。」


まあ、真がついたスペルは不可思議な力を無効にする程度の能力が攻撃に付け加えられる。アクセルモード3だから出来るけどな。


「くっ!!うっ!!あ、あれ?力が、抜けて……いく。」


ドサッ!!


「……気絶したか。」


不可思議な力を無効にする程度の能力が付け加えられる、ということは攻撃する相手の不可思議な力を無効に出来るということだ。要するに、力を抜き取ったというのが正しいかな。


「はぁ、反則の技を使ってようやく勝てるのか。」


これも初見だったから上手くいったけど、次は何か対策をされそうだ。大鎌を壊されてはまた創りを繰り返してたからな蒼は、それを百回位やったからな。


「あーあ、木刀どうしよう?」


綺麗さっぱりまっ二つに折れたからな。結構お気に入りだったのに。


「……で、そこにいる奴ら出てこいよ。」


俺は元に戻った空間の曲がり角の方を向きながら言う。


「君が蒼を殺したのかい?」


「……はぁ?」


「主人の仇!!取らせてもらいます!!」


「ちょっと待てちょっと待て!!別に殺してはいないぞ多分!!」


「ボクにそんな言い訳なんか通用しないよ!!死技 夢想スパーク!!」


何かめちゃめちゃ物騒な名前のスペルだなおい!!色が黒いんですけど!?


「ったく、こっちは疲れてるのによぉ!!幻符 イマジネーションブレード!!」


避けるのも面倒だし、無効にするか。


パリィィィィン!!!


「あれぇ!?何でボクのスペルが粉々になったの!?」


「まさかあの人が!!」


「……はぁ、お前ら、少し黙っていろ。」


俺はアクセルモード3の状態で本気の殺気を二人に放つ。


「「うっ!!」」


よし、大人しくなったな。さて、事情を説明するか。

















青年説明中……















「……ということだ。」


「つまりは、ボクの勘違い?」


「そういうこった。で、そろそろ起きろよ蒼。」


「あれぇ!?バレた!?」


「バレバレだ、ところでこの二人って誰だ?」


今は俺と蒼と蒼の知り合い?っぽい人と四人で椅子に座っている。一人は魔法使いっぽい服装だな、もう一人は……例えようがないな。


「ボクはウィット・ルシファーだよ!!魔法使いだよ!!」


ふむふむ、俺の予想はあってたってわけね。そんでもう一人の方は?


「私は真と言います。蒼様の式神です。」


式神、本当に蒼は神様なんだな。


「俺は白谷磔だ、一応人間だな。」


「嘘だ!!人間がボクのスペルを易々と攻略出来るわけないよ!!」


「踏んできた場数が違うんだよ。見たところウィットも真も相当やるようだけれど、俺からしてみればウィットや真くらいの実力の奴らなんかとは何度も戦ってきたからな。」


蒼は強かったけどな。いや、実際には負けたな。


「磔は強いよ、私が保証するよ!!」


「よく言うよ、俺が本気になった時も手加減していたくせに。」


「エーソンナコトナイヨ?」


「片言の時点でバレバレだ。ちなみにどれくらいの割合で戦ったんだ?」


俺の予想だと、7割くらいかな?


「えっとね、半分かな?」


「……半分であれかよ。」


気絶したのもわざとかよ。全く腹立つな。


「でも蒼が半分の力を出すことってあんまりないよね?」


「そうだね、あんまりないね。」


「勝った気しねえよ。で、蒼達はこれからどうするんだ?こんな所にいてもつまらないだろうし、今の幻想郷に送ってやっか?」


「私は別にいいよ、いつでも行けるし。ウィットと真はどうする?」


「ボクは行きたい!!ちょっと見てみたい!!」


「私も、今の幻想郷には興味があります。」


決まりだな、じゃあ早速ウィットと真を送りますか。場所は……適当でいいや!!


「準備はいいか?」


「いいよ~!!」


「いつでもいいですよ。」


「じゃ、ボッシューーーート!!!」


「「えっ?きゃあああああ!!!」」


普通に送ってもつまらないし、ウィットと真の足下にスキマを展開させて落とした。ちょっとスッキリした。


「いやーー!!!いい叫びっぷりだったな!!」


「次会った時、どうなっても知らないよ?」


「その時はその時に考えるさ。ところで、何故蒼は今の幻想郷に行かないんだ?」


「それはね、磔に重大な事を伝えるためだよ!!」


「重大な事って?」


「それはね、磔の実力じゃあ夢月はおろか、幻月に勝てないよ!!」


「はあぁぁぁぁぁ!!?ゑゑゑゑゑッーー!!?」

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