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東方外遠記  作者: 颯人
第12章 未来編 ~Future fantasy~
160/261

未来の現実

今回も三人称視点だったり、変わったりします。後、後半少しグロテスクな表現や卑猥な表現もあるので苦手な方は、そこの部分を飛ばしてください。

またはブラウザバックをしてもいいです。

「ふふふ、少しは頭が切れるようね。」


紫はそう言いながら扇子を口元に当てる。まるで予想通りみたいな感じで。


「あんたをやっつける前に1つ聞かせて頂戴。」


「何かしら?」


「あんたは、何でこんなことしたの?」


霊夢は紫を睨みながら尋ねる。他の人達も同様に睨みながら紫の言葉を待っている。


「……そうね、冥土の土産に聞かせてあげるわ。私がこんなことをしたのは、月の姉妹にボコボコにさせられたからよ!」


「……はぁ?」


「霊夢達は無事に帰されたけど、私はリーダーだったから色々拷問させられたのよ!」


紫はその時を思い出したのか、歯をギリギリと噛み締める。


「その時、私は思ったわ。もう一度幻想郷を作り直そうと、そのために皆が邪魔だったのよ。あの時の状態じゃあの二人に敵わなかったからよ!」


「それが、紫さんが異変を起こした理由……。」


「そんなことがあったなんて。」


良夢達は驚いてる様子だったが、霊夢達は腑に落ちなかった。


「……そんなことなのね。」


「未来ではそういうことになってるのね。」


「これは少し驚いたぜ!」


「お母さん?紫さんの話で間違いがあったんですか?」


良夢がそう聞くと、霊夢は1歩踏み出し。


「まあ、その話は私達には関係ないし。」


「そんな保証はあるのかしら?過去の霊夢達の時代もこうなるのよ!」


「そうはなりません!!何故なら、私達の時代は紫様も皆無事に月から帰ってきてますから!!」


「えっ?」


妖夢の言葉に紫は眉をひそめる。その様子を見た咲夜は。


「月から帰ってきた後も、私達の時代の貴女は普通に暮らしているわ。」


「嘘よ!!嘘よ!!そんなことあるわけがない!現に皆で挑んでも歯が立たなかったのよ!?」


「なぜ戻ってこれたのかは私達も知らないわよ。」


そう、本当に霊夢達は知らないのである。何故なら月に行った皆を助けたのは、未来にはいない磔が助けたのだから。






















磔side


「ふわぁ、よく休めた……。」


「寝過ぎだバカ野郎。時を止めてなかったら1日は過ぎてたぞ。」


よう磔だ。あの後、しばらく寝ていたらしい。意識がぶっ飛んでたからわからなかったよ。


「しょうがないじゃねえか、お前と会う前に2回袋叩きにされたんだから。」


「それもそうだな。陰からこっそり見ていたが、随分と嫌われてるな。」


見ていたなら助けに入ってこいよ。


「俺が行ったらさらに面倒なことになるだろ。」


「それもそうだな。さて。」


俺はストレッチしながら立ち上がる。うん、筋肉痛とかはないな。


「未来の聖人、ここは何が起きたんだ?」


まあ、霊夢達の会話はこっそりと聞いていたが、本当なのか怪しかったからな。


「……大体は聞いたんだろ?」


「大体はな、けど、あれが全てじゃないはずだ。」


色々気になる所があったからな。


「……わかった。だが、覚悟して聞けよ。」


聖人は真剣な表情をしてこっちを見てくる。


「実はな、皆が殺された訳じゃない。」


「なっ!?どういうことだよ?」


「“俺らは殺された“、これでわかるか?」


「いや、わからんから!!」


俺らは殺されたって説明じゃわかんねえよ!


「もう少し頭使え。」


「ムカツク……、まさかだとは思うが、俺ら外来人は殺されたってことか?」


「ご名答、その通りだ。」


けど、なぜ俺ら外来人だけ殺されたんだ?


「……どうしてだ?」


「まあ、単純な話だ。男だったからだ。」


んまあ予想以上に単純な話だことで。


「いいか、ここからが本番だ。良夢達はこの世界は外来人に乗っ取られたと言っていたが、本当は妖怪が乗っ取ったんだよ。」


「やっぱりな。」


いくら外来人が強い兵器を持ってきたとしても、幻想郷を征服することなんて出来ないからな。


「で、紫が黒幕なのは知ってるな?」


「あぁ、あいつが外来人を招き入れたんだろ?」


「そうだ、で、表向きでは紫が外来人を招き入れ、兵器に歯が立たなくてやられていったって佳苗は言ってたが、本当の紫の目的はここを妖怪の楽園にすることだったんだ。」


妖怪の楽園?前もそうだったんじゃないのか?


「そんな顔しなくても説明してやっから。分かりやすく言うと、力と暴力が支配する世界。妖怪にとっては楽園、人間にとっては地獄になる世界だ。」


どこかの世紀末の世界かよ。


「でも、霊夢達が黙ってないだろ?」


「そう、霊夢達に勝てる妖怪なんてごくわずか、それをなんとかするために外来人を紫は招き入れたのさ。」


「つまり、元々妖怪が持っている性質を利用して。」


「そう、妖怪は妖怪や人間を食って力を付ける。だが今まではそれは禁じられていた。だがそれが無くなったから妖怪は共食いや人間を食い始めていった。」


強い奴が妖怪を食らい、さらにそれより強い奴が妖怪を食らう。そうして強くなっていったんだな。


「そして、紫の計画の邪魔になる奴らを力がついた妖怪を使って襲わせた。」


「そして、未来の良太達は元々下級妖怪だった奴らがとんでもない力を付けて襲ってきたから太刀打ち出来なかったと。」


「そういうことだ。で、殺されなかった霊夢達はどうなったと思う?」


どうなったか……、検討がつかないな。


「力のある妖怪の元で家畜同様に扱われている。あるところは死なない程度に痛め付けられたり、無理矢理襲われたり、酷い仕打ちを受けている。」


「そういうことか。」


「良夢達は俺らがやられた後、前魔理沙が作ったアジトに逃げ込んだんだ。」


あの魔法の森の深いところにあるやつか。あそこは無事だったんだな。


「で、霊夢達は生きてるよな?」


もちろん未来の霊夢達だ。


「ああ、俺が咄嗟に7年は眠る魔法を掛けたからな。まだ死んではないと思う。」


「でも、精神的に死んでるってこともあり得るのか。」


「そういうこった。」


「本当にふざけた野郎だ。」


「そして、紫は月に復讐しようと思ってるらしい。まあ、これが本来の目的だろう。」


「……わかった。説明してくれてサンキューな。」


「それよりも、助けに行くぞ。」


「わかってる。調子に乗ってる妖怪をぶちのめさねえとな!」


本当にふざけた世界だ。こんな世界、俺が変えてやる!!


「行くぞ!!早く救い出さねえと!!」


















紅魔館


「まずはここからだ。」


未来の紅魔館も大して変わりはなかった。けど、いやな胸騒ぎがする。


「ここには誰が?」


「レミリアとフランと咲夜だ。縄で拘束されて三人の妖怪に……、言わなくてもわかるな?」


「ああ、嫌でもわかっちまうよ。」


現にレミリア達の悲鳴や妖怪の笑い声が聞こえるからな。


「じゃ、とっとと行くぞ!っと言いたいが、俺は違う方を助けに行く。」


「自分勝手過ぎるだろ!?」


「じゃ、またな。」


「おい!!ってもういねえし。うだうだ言ってないで行きますか。」















紅魔館 大ホール


「ウッヒャヒャヒャ、楽しいねぇ!!」


「や、やめて!!」


「あ~ん?聞こえないねぇ!!」


「いっ、痛い!お、お姉様……助けて……。」


「お嬢様、妹様……。」


レミリア達は腕を縄で拘束されて、身動きがとれないでいる。能力は封印され、元々は下級妖怪だった奴らの玩具になっていた。


「やっぱり幼女はいいねぇ!ゾクゾクしてくらぁ!」


「も、もう……許して……。」


フランは涙声で言うが、フランで遊んでいた妖怪は顔を掴み。


「や~だね!今までお前らにやられた分、たっぷりお返ししないとなぁ!」


「お前らは俺らの欲求が満たされる玩具なんだよ!」


「誰か……助けてよぅ……。」


「謙治、助けて……。」


「誰でもいいから、早く、助けて……。」


レミリア達は思わず涙が溢れた。その様子を見た元下級妖怪はさらに興奮した。いくら泣いても助けは誰も来ない。


現に美鈴とパチュリーは妖怪に半殺しにされて、地下に監禁されている。小悪魔は行方不明になっていた。もうここには誰もいない。

















だが


パリィィィィィン!!!


「まそっぷ!!!」


大ホールの窓を突き破って入ってきた謎の男が変な声をあげながら入ってきた。


「ちぃ、いいところだったのに。」


「お楽しみ中すまないね。ちょっと着地に失敗しちゃってね。ってかこの空間臭いんだけど!?取り合えず消~○~力~置こうっと。」


窓から入ってきた謎の男、もとい磔は鼻をつまみながら消臭剤を置いた。


「なんだぁ?ただの人間じゃねえか!?」


「これでよしっと。そうだ、ただの人間……。」


突然入ってきた磔は妖怪の方を見た瞬間、怪訝な顔をした。


「何で裸なんだよ?」


そう、レミリア達の近くにいる三人の妖怪は真っ裸になっていた。


「こっちは楽しんでたところお前に邪魔されたからな!!」


「そうかい。」


そう言い三人の妖怪は謎の男に近付く。


「に、逃げなさい!殺されるわよ!!」


レミリアは未だ体に走る鈍い痛みに耐えながらそう叫んだが。


「裸の奴が近付くなよ。」


ちっとも届いてなかった。逆に妖怪に向かってハエを追い払うかのように手を振った。


「何しに来た?」


「何しにか?それはお前らを殺すためだよ。」


「ほぅ、俺らを殺すか、中々面白い冗談を言ってくれるじゃねえか。」


「にっ、逃げて!!」


咲夜もそう叫ぶが、磔は咲夜に向かって微笑んだ後。


「つべこべ言わずにとっととかかってこ……。」


磔がそこまで言った瞬間、妖怪が男を殴り飛ばし、ホールからぶっ飛んでいった。


「弱っ!!そんな強さで挑もうとしてたのかよ!とんだお笑い者だ!」


「…………。」


妖怪達はそう笑っているが、レミリア達は何か腑に落ちなかった。


「どうして、こっちを見て笑っていたのでしょう?」


「お、姉様……、フランは、助かるの?」


「わからないわ。」


「さて、続きを楽しむか!!」


妖怪がそう言った時。


「いきなり殴り飛ばすなよ。ここが崩れたらどうすんだよ?」


磔が欠伸をしながら元の場所に立っていた。


「いい加減死ねや!!」


レミリアを襲っていた妖怪が磔の頭を掴もうとする。


「死ね「おおっと~、手が滑った~!」!!」


妖怪が磔の頭を掴もうとする前に、磔は素早く木刀を抜いて妖怪の首を斬った。


「貴様!!」


続けてフランを襲っていた妖怪が妖力を込めた磔に放とうとしていた。


「その、力は!?ここを破壊する気!?」


「まとめてくたばれ!!」


妖怪は磔に放ったが、磔は木刀を左手に持ち変え、右手に緑色のオーラを漂わせて。


「ほいっと。」


妖力弾をいとも簡単に粉々にした。


「バカな!?」


「おおっと~またしても手が滑った~。」


妖怪が同様している間に首を斬った。


「今日の俺の手はワックス並に滑るぜ~!!」


「貴様!!よくもやりやがったな!!」


「真っ裸の妖怪にそう言われてもねぇ。」


「まあいい、もう少し楽しみたかったがここでお開きだ。」


そう言い咲夜を襲っていた妖怪は何かのスイッチを取り出した。


「なにそれ?」


「これはこいつらの体を消し飛ぶためのスイッチだ。邪魔が入った時に使う予定だからな!」


「ふーん、あっそ。」


「ゲハハハハ!!!スイッチを押されたくなかったら大人しく「しておけよ?」えっ?」


「わりぃ、つい隙だらけだったもんで。ごめんな、最後まで言わせてやれなくて。」


そう言い磔は妖怪の心臓に木刀を刺した。あまりの速さに妖怪自身も何されたかわかっていなかった。


「はっ?」


「隙だらけなんだよ。てめえは生きる価値ねえよ。」


そう言い磔は木刀を抜き、スペルカードを持ち。


「想符 マニキュレーデットフェイト!!」


磔は妖怪を蹴り上げて。


「んじゃな。」


フレアスパークを放って、妖怪を空の彼方へ吹き飛ばした。


「汚ねえ花火だ、なんつってな。」


「あなた、誰?」


「ん?今はいいだろそんなこと。それよりも縄を切ってやるよ。」


磔はレミリア達に近付き、縄を切ろうとした瞬間。





















ボブン!!!!


「!!!!」


レミリア達の体が爆発四散した。磔は咄嗟に爆風と同じスピードでバク転して回避した。


「おかしい!?スイッチごと吹き飛ばしたはず!?」


周りを見渡すと、レミリアの近くにスキマが開いていて、そこから誰かが手を伸ばしてスイッチを押していた。


「あの野郎!!」


磔はスキマに向けてナイフを投げたが、当たるより早くスキマが閉じてしまった。


「おい!!何があった!?」


スキマから聖人が出てくる。聖人は怒り狂ってる顔で磔を見る。


「スイッチを押された……。恐らく、紫が押しやがった。」


「ちぃ、スイッチは1つだけじゃなかったと言うわけか。」


「くそったれが!!他は?」


「……皆爆発四散したよ。スイッチ1つで全て起爆するようにしていたらしい。」


そう言い聖人はスキマから美鈴達の遺体を取り出した。いや、遺体というより各パーツの部分が入った袋だった。


「だが霊夢達は生きてるらしい。けど、酷い有り様だったよ。腕はへし折られて、何度も叩かれたような顔の傷、髪は血の色に染まって、辛うじて生かされてる感じだ……。」


そう言い聖人は窓ガラスを殴る。押さえきれない思いを窓ガラスにぶつけたのだろう。


「魔理沙や妖夢達は?」


「順番に拷問されている。12時間おきにな。助けようと思ったが、何故かそこの場所にスキマが開けねぇ。」


「……本当にまだ生きてるんだよな?」


「辛うじてだ。後、持って1日だろう。」


磔は聖人の報告を聞いた後、あるスペルを取り出して聖人に見せる。


「これがあれば霊夢達の所に行ける。」


「……その方法は思い付かなかったな。それでいくか。でもその前に、回収してくれ。他の人の墓を立てる……。」


「あぁ……。」


磔も聖人から渡された袋でレミリア達のバラバラとなった遺体を袋に詰め込んだ。手、足、胴体をこれ以上傷付けないように慎重に詰めていく。


「(くそったれ!くそったれが!!)」


磔は沸き上がる感情を押し殺しながら遺体を詰めていく。中でも感情が爆発しそうになったのは、咲夜やフランの顔を持った時だった。まだ生きてるかのように暖かったからだ。


「霧の湖に行くぞ。」


聖人と磔は遺体が入った袋を持ち、霧の湖に向かった。


















???


「おらぁ!!さっさと吐け!!」


男がそう言い未来の早苗の顔を殴る。早苗は椅子に拘束されているためただくらうしかなかった。顔は無数の殴られた跡があり、両腕はへし折られて、体中切り傷だらけで、傷が深いところは筋肉が見えていた。


「…………。」


「あることを言えば楽になるんだよ?黙りは良くないぞ?」


「知り……ませんよ。」


「嘘をつくな!!」


男はそう言い早苗のお腹を蹴る。何かが折れた音と同時に切り傷から血が吹き出て、早苗は血を吐いた。


「ゲホッ、うっ……。」


「聖人の居場所さえ教えてくれればいいんだよ。簡単な事だろ?」


「本当に……知りません。」


「ふん、その強情な態度は後何日持つかな?っと、今度は違う人に聞いてみるか。」


そう言い男は早苗が監禁されている部屋から出ようとする。が、その前に。


「次は目を抉り取ってやる。その前に精々思い出すんだな。」


そう言葉を残して去っていった。


「(本当に、何も知らないのに、何でこんな目に合うんだろう?)」


早苗がそう考えていると、隣から妖夢の悲鳴が聞こえてくる。早苗は体を震わしながら。


「(ま、さと……、早く、助けてよぅ……。)」

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