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東方外遠記  作者: 颯人
第12章 未来編 ~Future fantasy~
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それぞれの子供との対面3

「とりあえず、自己紹介しますね。」


「ああ、頼むよ佳苗。」


どうも聖人だ。あの後、守矢神社の中に入ってくつろいでいる。あの磔って奴、今度会ったら捕まえて色々聞き出さないとな。


「未来の守矢神社の中は変わらないのね。」


「ちょっと意外ですね。」


中にいるのは俺と絢斗と良太と快と健二と彰。あと早苗と妖夢と霊夢とアリスと魔理沙と永琳と咲夜だ。


「私は東風谷佳苗です!」


佳苗が1歩前に出てきて言う。改めて見ても早苗にそっくりだなぁ。


「次は私ですね。私は魂魄 有夢(こんぱくゆうむ)です。よろしくお願いいたします。」


次は有夢が前に出てきてお辞儀をする。顔は絢斗に似てるけど、言葉使いは妖夢に似たんだな。


「私は博麗良夢よ。ちなみにお母さん達を呼んだのは私よ。」


良夢か、いい名前だな。なぜ呼んだのかは後で聞くことにしよう。


「えっと、ユリス・マーガトロイドです。よ、よろしくお願いします……。」


「ユリスは基本的にへたれキャラだからどんどんいじっていってね。」


「ちょ!ちょっと良夢!!」


……うん。仕草とかは快にそっくりだ。でも戦闘になると心強いんだよな。


「やっと私の番だな!私は霧雨魔理菜だぜ!!」


こっちは魔理沙に似たんだな。まあ、健二もそんなテンションだし、どこまで似たのかはしらないけどな。


「最後は私ね。八意 夏琳(やごころかりん)よ。」


いかにも天才そうな顔をしてるな。髪は白色か。


「とりあえず皆の自己紹介も終わったから、なぜ俺達を呼んだのかを教えてくれないか?」


「わかりました。よく聞いてください。簡単になぜこんなことになったかと言うと、大博麗結界が無くなったんです。」


「!!!」


無くなった?どういうことだ?


「どういうことよ?博麗結界はそんなに脆くはないはずよ!?」


「霊夢さんの言う通りです。ちょっとやそっとじゃ無くならないはずです。」


「私もそう思ってました。実際に未来のお母さんもそう思ってましたから。でも、ある日いきなり武装した外来人が幻想郷に入って来たんです。」


良夢はしゅんとしながら言う。まさか博麗結界の場所が外の世界の奴らにばれたか?


「まず人里が襲われて、乗っ取られました。次に博麗神社に来ました。そこでお父さんとお母さんは戦ったけど、敗れました。」


「なぜ敗れたのかしら?霊夢と良太は弱くはないはずよ?」


咲夜があり得ないっといった表情で質問する。確かに、簡単には敗れないはずだが。


「それも後々説明します。その後、魔法の森、紅魔館、白玉桜など、二年間で幻想郷の全てを占領されました。」


たった二年間で……、あり得ないな。


「一応、地底は無事だったのでそこに皆集まって対策を考えました。その7年後、私達は幻想郷を取り返そうと地上に出て外来人と戦いました。」


そこで、良夢は一旦言葉を区切った。そして、何かを決心した顔をしながら。


「でも、外来人達は強すぎました。見たことのないような武器や乗り物などに圧倒されました。

そこで……、お父さん達は……死にました。」


「えっ!!?」


「ここにいる私達を逃がすために、囮となって、死んでいきました。」


良夢はその時を思い出したのか、泣きながら畳を叩いた。


「そのさらに7年後にもう一回戦いましたが、結果は同じでした。でも、なんとか逃げ出すことは出来ました。」


「そこで、私達じゃ敵わないと思いましたので、良夢さんの力を使って紫さんに頼みました。」


未来の紫は生きているんだな。


「過去のお父さん達を呼んでほしい。紫さんは快く引き受けてくれました。そして、今に至るというわけです。」


良夢は長く話して疲れたのか、お茶を飲んだ。にしても、とんでもない話だなぁ。


「大体の事はわかったわ。それで、その外来人ってどんな人なの?」


アリスがユリスに質問する。ユリスはモジモジとしながら。


「えっと、黒幕は顔を隠してたからわかりません。けど、その黒幕の近くにいた二人組ならわかります。」


「どんな人なんですか?」


「確か、連子とメリーって黒幕が言ってましたね。」


聞いたことない名前だな。名前的に女だろう。でもどうしてだ?


「そのメリーって人がとんでもない能力持ちでした。確か、紫さんと同じ能力でした。」


おいおい、外来人に紫と同じ能力を持ってる奴がいるのかよ。それなら結界を突破してきたのも納得出来るな。


「そういえば良夢ちゃん、ちょっといいかな~?」


「な、なんですか?」


「その外来人の中に白谷磔っていなかった~?」


なるほど、あいつなら幻想郷を征服出来るくらいの力を持ってるからな。


「いえ、そんな人はいません。」


「おろろ、外したか~。」


「(いや、外してはいないな。未来に磔は存在していない。でも未来に来ていた。本当に何者なんだ?)」


















その頃の磔


「Zzz・・・・。」


未来のどこかの洞窟で爆睡していた。
















「にしても、信じられないわね。」


「アリスさんでもそう思いますか……。」


アリスは頭を抱えて唸っていた。無理もないよな。


「でも、飲み込んでもらうしかありませんわ。」


「「「誰だ!?」」」


アリスの横にいきなり咲夜みたいな人が現れた。


「ごめんなさい、私は十六夜 咲よ。」


咲夜の子供までいるのか、って待てよ?


「私の……子供!?」


「お母様、初めまして。」


咲はそう言い咲夜にお辞儀をする。しかし、なぜ咲夜の子供まで?


「さて、皆揃ったことだし、早速乗り込むわよ!」


乗り込む……ああ、なるほどね。


「乗り込むって何処に!?」


「敵の本拠地ですよお父さん、じゃあ行きますよ!」


良夢はそう言い俺達の周りに結界を張った。


「多分、あっという間に着くと思いますけど、皆バラバラの所に飛ばされるけどいいですか?」


俺は問題ないな。他の皆はどうだろう?


「「「「「問題ない(ないわね。)」」」」」


「じゃあ、行きますよ!!」

















三人称視点


あの後、敵の本拠地に飛び、皆バラバラに飛ばされた。その中で咲夜と咲は紅魔館に似たような所に飛ばされた。


「ここは、紅魔館かしら?」


「いえ、似たような所です。」


咲夜と咲が辺りを見渡しながら言う。咲夜と咲がいる空間には赤い建物が立っているだけだった。


「ここに黒幕はいるのかしら?」


咲夜がそう言った瞬間、咲夜の周りに無数のナイフが配置されていた。


「っ!!!」


咲夜は時を止めて辛うじて回避する。


「流石にやるわね、過去の私。」


声が聞こえた所に立っていたのは、死んだはずの未来の咲夜だった。


「お母様!!なぜ攻撃するのですか!?」


「貴女方があの方の邪魔になるからよ。過去の私を呼んで勝とうというつもりらしいけど、それは無意味な行為よ。」


未来の咲夜は淡々に言う。咲夜はナイフを構えながら。


「それはどうかしらね!! 幻符 殺人ドール!!」


時を止めて大量のナイフを放った。が、未来の咲夜は表情を変えずに。


「まだまだ温いわね。」


時を止めずに、最小限の動きで避けていった。


「そんな!!」


「私もいるんですよ!!」


咲もナイフを未来の咲夜に向けて投げるが、簡単に避けられていく。


「親の私に勝とうだなんて百年早いですわよ。」


そう言い咲に向かって未来の咲夜はナイフを投げた。


「避けられない!!」


まだナイフを投げた後の硬直から抜けきれてない咲は避けることが出来なかった。


「咲!!!」


咲夜は時を止めて助けようとしたが。


「過去の私って思ったよりも弱いのね。貴方だけが時が止まった空間で動けるわけじゃないのよ。」


時を止めたはずなのに、未来の咲夜は普通に動いていた。


「なめないでほしいものですわ!!」


咲夜はナイフを投げた後、未来の咲夜に近付き、ナイフを振るったが、いとも簡単に避けられた。


「だから言ったわよね?思ったよりも弱いのねって。」


そう言い未来の咲夜は咲夜に向けてナイフを投げる。咲夜はなんとか避けるが、


「甘いわよ過去の私、何も前だけしかナイフが来ないということはないのよ。」


「どういう……!!!」


咲夜が気が付いた時にはもう遅く、咲夜の背中に大量のナイフが刺さっていた。


「あぅ……、うっ……。」


「こんなものよね。ただの見栄の張る子供なんかに仕えてるから弱いのよ。」


「お嬢様を、バカにしないで!!」


咲夜は歯を食いしばって立ち上がり、未来の咲夜に弾幕を放った。けど、


「弱々しい攻撃ね。」


逆に弾き返されて、咲夜に当たり咲の所に吹き飛ばされた。それと同時に時が動き出す。


「あっ……。」


咲の肩にナイフが刺さり、咲は倒れた。


「咲……!!」


咲夜はボロボロな体を引きずって咲の所に駆け寄る。


「やっぱり……、お母様は過去のお母様より強いわね。」


「(確かに未来の私は強すぎる。何をしても私じゃ歯が立たない!!)」


「わかってもらえたかしら?」


未来の咲夜はナイフを構えながら言う。


「けど、諦める訳にはいかないのよ!!」


咲夜は負けるとわかっていながらも立ち向かう。それを見た未来の咲夜は呆れた顔をして。


「もういいわ、止めをさしてあげる。」


そう言い大量のナイフと弾幕を咲夜に向けて放った。咲夜は避けようとはせず、目を閉じた。


「これが私の限界なのね。」


せめて痛みには耐えようと思って咲夜は目をぎゅっと閉じた。
















だが、咲夜にはナイフが当たらなかった。


「(おかしいわね?当たるはずなのに。)」


咲夜がそう思っていると、未来の咲夜が。


「どうして!?どうして貴方がここにいるのよ!?」


「(叫び声?一体何があったのかしら?)」


咲夜はおそるおそる目を開けてみると。


「何、自分の妻を元に戻すためさ。」


そこには、執事服を着ていて、手にはカードを持っている人が立っていた。


「誰……かしら?」


「……そういえば過去の咲夜は俺の事知らないんだったな。俺は時弥謙治だ。」

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