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5.エルフと魔法 (改訂

 よっと、オークの集落のゴミ捨て場から汚れたナイフを見つける。

刃も厚めでいい感じだ。

おっと、本のようなものも発見。でも読めない。

これは銅貨? 革の水筒? 石炭? ナベ発見~w

 最近、日課に成りつつあるゴミあさりしてるオークだよ。ブヒ。


 これが意外と、いいものあるんですよ。

しかもオークの集落以上の文明が、確実に存在する事がわかりました。

けどね、確保する所が無くて今は僕のお宝放置中です。

集落の端とは言え、誰でも立ち入れるので隠す事もできない。

それとなく置きっ放しです。

 装備は、いまだにチンチン隠しの前垂だけですよwったく。



「ブヒー!!」


「ブヒヒヒィ!?」



おや~?まだ昼過ぎなのに、広場の方が騒がしい。



「ゴフ!ゴフ!」



ドス!ドス!


 威嚇の声や、足踏みが響いてくる。かなり興奮しているようだ。

また、オーガが進入したのかとナイフをポイ捨てし、広場に向かった。



「ピギィー!」


「ゴフゴフg・・・」



広場は騒然としていた。


 なんだ略奪部隊が戻っただけか。

おっと、いつもと違い人を数人連れていた。え?・・・ひ、と?




 エルフだ・・・


 耳の長い絶世の美少女だ。

腰までの金髪は滑らかに光を反射し、肌も真っ白で輝いて見えた。

顔付きも完璧で、目元涼やかにつり目がちな碧眼、鼻筋はすーっとして、薄い唇も桜色。


 天使か、姫か・・・ハイエルフか。

清々しい匂いが、こちらまで漂ような幻覚を引き起こした。

首に巻かれた無骨な鎖も、背徳感をまして妖艶に見えるアイテムになっていた。

みんな一様に首に鎖を巻き付けられて、オークに引っ張られている。


この世界でオーク以外で初めてみた人間だった。


感動し喧騒も忘れて、見惚れていた。はふ~、綺麗過ぎだろう。

横を見るとオーク、涎たらして威嚇してます。


はあー、僕もオーク。現実はつらいー。



「きゃっ!?」



鎖を引っ張られ、バランスを崩し膝を突いた。声まで可愛らしい。耳まで犯される。

キッ!とオークを凛々しい目で睨む。睨む姿も神々しい。



「ブヒィヒィヒー!!」



 周りのオークも大騒ぎだ。

自分とは逆の意味だろうけど・・・心配になった。


 こいつら、喰うのか・・・同族食いにもタブーがない奴等だからな・・・。

今捕まっているのは、エルフ女2人、人間女3人だ。・・・男は37564だろう。

 人間にはそうでもないんだが、エルフに対してオーク達がすんごい威嚇している。

何か因縁か、ただエルフが嫌いなのか。


どうやらその場で、すぐ殺しはしないようだった。


 まあ、裸には剥かれてしまったがね。

申し訳ないが、良いもの見せていただきました。眼福。


 金ピカのアクセサリー各種、翡翠色の上下装備も、腰に付けた薄汚れた皮袋も、シルク

の下着も・・・広場の真ん中で無理矢理に剥ぎ取られた。

 染みひとつない綺麗な裸体でした。鼻血でそう。

シルクのニーソだけ残した略奪部隊の隊長に敬礼!!


残りの四人も剥かれ、家屋の一つに監禁されたようだ。




 数日後、ゴツイ四頭立ての馬車を先頭に別のオークの部隊が来た。

馬車から降りたのは【オークロード】、赤地に金ピカ装飾の豪奢な服を着たお貴族様。

デップリとした体躯を揺らし横柄に降りてきた。

 横に駆けつけたのは、完全武装した赤い体色の【オーク】10体がビシッと集まる。

他にもちょろちょろと、黒いマントを羽織った一回り小さい【オーク】も4体程、引き連

れていた。略奪部隊の隊長がお迎えしている。

どうやら捕虜を、受け取りにきたようだ。


エルフ達はマントを羽織らせられ、馬車に乗せるようだ。



 あっ、なんか揉めだした。

オークロードに対して、エルフを指差し略奪部隊の隊長が威嚇している。

表情が読めないが、オークロードが呆れたような目をしている感じがする。流れ的に。

 オークロードが自分の太い指から指輪を一つ外し、隊長の足元にポトッと捨てた。

隊長が、まだ何か叫び威嚇している。

あれ、やばくね。

近くの黒いのが杖を構えた。前方に魔方陣か?まさか!?



ズガーーーン!!


広場中央付近の家屋が爆裂し、崩れ燃え盛っていた。


魔法!?

他の黒いオークも杖を構えだした。

黒いローブを羽織り、魔法使いが使うような杖を持っている。


 隊長はビクッとして、自分の立場を理解したのか。

オークロードに平身低頭して、足元から拾った指輪を差し出していた。

 オークロードは蔑んだ目で見て、指輪をつまみ先程の黒いオークに差し出した。

黒いオークは、指輪を恭しく受け取っていた。


 その後、あのエルフ達がどうなったかはわからない。


わかってもどうしようもないのだけどね、なむ~。

 だが、今回は有用な事が数多く確認できたのがうれしかった。

オーク以外の人種の確認。

人間がいた。

エルフもいた。

エルフは美人、そして美人。

 ファンタジーだからあるだろうとは思っていたが、魔法らしき存在の確認。

覚えたい!


これは楽しくなってきたぞ~♪


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