9.奴隷 (改訂
おはようございます。
読みやすく、見やすく書くのって難しいですね。
青い空、白い雲。
ガラガラガラ
窓枠から見える木々は、ゆっくり後ろに流れていきます。
ゴト!ゴト! ガラガラガラー ヒヒーン
馬がいなないています。
そして、馬車の荷台に乗っています。僕オークです。
あー、報告しましょう。
奴隷商のような人達に捕まりました。てへぺろ!
装備は、また前垂だけになりました。他の装備は取られ、鎖で繋がれてます。
馬車の荷台の半分を占領して座ってます。天井が低いです。
僕から出来るだけ離れたいのか、対面に他の奴隷達5人が寄り集まっています。
なんだよ仲いいな、君達。
彼女ら、そう女の子5人なのだが、鎖ではなく金属の首輪が付けられていた。
10歳から15歳位だろうか。みんなキチャナイです。
びくっ!?
目線が合うと、怯えます。
デカイからなぁと苦笑しながら、窓枠に目線を戻す。
狭くてほとんど動けません。はい。
***
あのあと、僕は新しくできた『鱗の森』内の『ペルシュロン帝国』行きの道を歩いた。
途中まで行くと約束をしたわけではないが、美少女の笑顔を思うと、行かざる負えない。
ああ、逝くさ。
何度もトカゲ野郎にエンカウントしつつ、終わらない森の中の道を進んだ。
夜になったら気づいて戻ってくるかなとも思ったが、それは無かった。
少し休んだが、静か過ぎるのと周りのトカゲがうざい。
そのまま夜間も道を辿った。黒いトカゲが出現しだした。邪魔、たたっ斬る。
食事取ったんだろうか。
2日目の朝、そのまま道を辿る。黄色と黒の斑のトカゲが出現しだした。袈裟斬り。
きちんと起きて洗顔できたろうか。
2日目の夕方、今夜もそのまま進む予定。保護色のトカゲが出現したようだ。
匂いでわかるわボケ。トゥハンドソード大車輪投げ!!
きちんと一人で眠れただろうか。
3日目の朝、緑のトカゲに戻った。雑魚がぁ!水平真っ二つ斬り!!
森を抜けた。ゼノビアが作った道も途切れた。そして・・・。
心細かったのは、寂しかったのは、僕か。ははっ。
平原にでた。木々はまばらで、特に倒れた木も抉られた地面もなかった。
もちろん誰もいなかった。少し進むと森を周回する様な道と、進行方向への道があった。
ぼーと呆けて進んでいた。
そうだよな~何ダメージ受けてんだろ、僕。たった一晩話していただけなのに・・・。
畑がちらほらあり、遠くにキチンとした家のある集落が見えていた。
はずれの畑に人、人間がいた!
何気にこちらを向き、二度見。
「ぎゃーー!? ***!!」
何か叫んで人間、農夫らしき人間が逃げていきました。
ははっ、そうだよな、オークを見たらそうなるよな。はははー。
転んでる~、あははははっはぁあああ。
オーク、所詮モンスターに括られる種族。
突然3mもの巨体がいたら、僕も慌てて逃げるよ。
これが普通の反応だよな。
・・・疲れた。
眠い。そーいえば2日寝てなかった。
どこをどー進んだのかわからない。とにかく街道から離れようとした。
少し木の密集した所があったと記憶がある。朦朧としていた。眠い。
昼間だしと、その木々の中に飛び込み、そのままマントに包まって寝た。
泥のように眠った。
今は何も考えられなかった。
気配を察知出来ないほどに深く・・・。
***
ぱちっ、周りに多数の気配を感じ目が覚める。
目の前に剣先を向けられる。
人間だ。すでに武装した剣や槍をこちらに構えた人間、数人に囲まれていた。
ジャラ、ジャラ。
おや?金属の手枷・足枷が付けられている。鎖の端はそれぞれ人間が押さえています。
マッチョな戦士だ。僕が起き上がりあぐらをかくと、鎖で人間が引きずられる。
「***!?****、******!」
帝国語じゃない言葉で叫ばれる。
細い鎖だな。首に巻かれた鎖を見る、ただの鎖だ。指で千切れそうな気がする。
うおっ!?装備が無い。前垂だけになってる。いやーん、素っ裸~。
もしかして、素っ裸にされて鎖付けられても起きなかったのか、僕w
どんだけ落ち込んで、寝落ちたんだ。
別のマッチョ戦士が、僕の装備を弄って確認していた。
前垂は外さなかったようだ。武士の情けか。それが命取りだけどね。はは。
あーなんかイライラする。この怯えたような、それでいて蔑んだ目。暴れるかな。
【種族】ヒューマン Lv.13
やっぱり、人間か。しかしレベル低っ。魔術師みたいな人もいるが・・・Lv.11、低っ。
人を殺す事になるのかな。
・・・。
はは、そうだった僕オークだよ。ブヒ。
「**、****」
まだ、他にも人がいたのか。離れた所にでかい馬車があった。そこから人が歩いて来た。
【種族】ヒューマン Lv.38
振り向いて確認した。段違いにつよい・・・
・・・美人のお姉さんだーー!赤毛のポニテ、キターーー!
その後ろ小太りおじさん小走り。
しかも、ビキニアーマーだ。いいのかよ、違反じゃないのかよ、それぇ。
下乳見えてますよ、おねえさん!
乳揺らしてやってきます。巨乳キターー!美脚!くびれ!サービスですか。そうですか。
僕の首の鎖を掴んで、顔を近づけてきた。ちかいちかいw俺かんき!
涼しげな顔の綺麗な青い眼で見つめられる。いやーん。
「***、****?」
あーー僕、抵抗しませんよ?首をかしげた。