第一羽
久しぶりの更新です!
まだまだ拙い文ですが、よろしくお願いします!
また、実希story1を読んだ下さった皆様、ありがとうございます!
感想、お気に入り登録もありがとうございました!
これからもよろしくお願いします!!
byM・Y
あれから五年後・・・
実希は大学に行く年頃になった。
(もちろん中学校さえ中退してしまって、大学などいけるわけがなくいっていなのだが。)
実希は、眼鏡からコンタクトにして、髪はセミロングのカールを肩にたらしている。
こげ茶に髪を染め、なかなか今風になっている。
―――ガチャッ!
突然、家のドアが乱暴に開く。
「あ、お兄ちゃん。 お帰んなさーい。」
実希は家に入ってきた男をみて、笑顔でそういうと
「ただいま~!」
と、男も笑顔でそう返事した。
父と母を一度になくして、ふらふらと旅をしていた実希は、沖縄に住みつき
東京にいた兄を呼び寄せて一緒に暮らしていた。
「あ・・・。」
実希は兄と共に、帰宅したもう一人の女性をみて
思わず声を出す。
「サキさん、も、お帰りなさい・・・。」
水島 サキ。
実希の兄の彼女でルックスも良く、とても大人びているが、実は実希と同い年なのだ。
が、実希はこの水島サキが苦手だったりする。
(ふぅ・・・。 またきたのかぁ~。)
お互いに「こんばんわ。」と、挨拶して、サキさんは台所へと向かっていった。
水島サキは毎晩夕食を作ってくれているのだ。
サキさんが台所にむかってしばらく。
いいにおいがたちのぼってきた。
(これが、またおいしいんだよな~。)
実希はサキが苦手ではあるが、サキの作るおいしい料理は大好きだ。
ちなみに、実希は家事が何一つとしてできない。
それと比べ、サキはありとあらゆる家事をこなし
サキさんに家事を教えてもらいたいな~、と思うこともあるが
そのたびに同い年と言うことが思い出され、実希のプライドが許さない。
「できたよー♪」
台所から、サキさんの声が聞こえてきた。
ちゃぶ台に料理を手際よく並べると、「いただきます。」といって
兄とサキさんは料理を食べ始めた。
「実希ちゃんもどうぞっ。 ・・・今日は実希ちゃんの大好きなオムライスだよ~。」
「あ、りがとう・・・ございます・・・。 ―――いただきます。」
どうしても敬語を使ってしまう。
本当はサキさんが苦手なわけではなく、うらやましいだけで・・・。
自分への苛立ちに、思わず顔をしかめた。
「あ、実希ちゃん! おいしくなかった!? ごめーん☆」
イライラ・・・
「大丈夫? 実希ちゃーん!」
イライラ・・・
「・・・・・・おいしいです!」
「よかったぁー!」
実希がサキのうるささにイライラして、答えると
サキはにっこりと笑った。
皆が食べ終えると、サキさんがチャッチャと片付けて、兄と仲良く話し始めた。
(早く帰ってくれ~~。 今日は兄ちゃんと大事な話があるのにぃーーー!!
やっぱりサキさんは苦手だ!!!)
作 M・N