プロローグ
全体的に長いです。
文庫を想像して書いたものなので。
電子画面から見るということもあって、疲れます。
「いつも手元に目薬を!」
プロローグ
とある高校に、文芸部という名の部活動が存在した。
部員は六人。
男子三名に女子三名。
一年生一人、二年生三人、三年生二人。
顧問は、女性の数学教師一名。
活動は基本毎日。
主な活動は創作。
ジャンルは不定。
そもそも文芸というものにあまり興味を示さないのが高校生である。一年生の強制入部があるこの学校では、大抵の人間は運動部各部活、または文化部では吹奏楽部や軽音楽部、部活にあまり顔を出さないと頭から決めた人間はその他名目だけの部活動に入る。本来ならば、名目だけの部活動として存在する文芸部だが、活動が毎日という案内が出されているため、本当に文芸に興味のある者しか入らないという現状である。
小さな部活ではあるものの、学校から提供されたパソコンが二台と、個人持ちこみのパソコンが三台あり、かなり充実した環境と言える。
本棚に配置されている本は、基本的に昔からある物。ただ、最近置かれたと見られる本棚には、個々の趣味が大きく影響されているだろう書物が置かれている。
教室の中央に二列に置かれた長机は、さほど古ぼけているわけでもなく、机上もきちんと整理されている。それでも、必要最低限と思われる物が揃えられており、ここでの生活は充実しているように見える。
そんな羨ましいほどに整った環境で活動をする文芸部のメンバーが、帰りのホームルームを終えて教室の中に入ってくる。二年生の三人だ。
今日のクラスで起きたたわいもない話をしながら、誰もいない、きれいな教室へと入る。各々のパソコンに電源を入れ、立ち上がり次第それぞれがそれぞれの事をする。
しばらくして、一年生の女子が教室へ入ってくる。入部してまだ一月ほどしか経っていないからか、少々不慣れなようにも見える。彼女は三人の二年生に歓迎された後、一人で本を読み始めた。手のひらに収まる程度の軽い小説。
そうして、後輩四人が待つ中、三年生の男女が教室の中へ入ってくる。文芸部にしてはなかなか活気があるように見えるのは、この三年生のせいだろうか。それぞれが楽しそうに話をして、笑っている。
そして、今日も文芸部の活動が始まった。