義妹はAI
一人暮らし。
僕と、義妹。
「寒い」
第一声が、これ。
「起きたし、暖房器具つけよ」
僕はベッドから出る。
そして、頭をかき、
「きちんと節約なってんのか? 寝てる間だけ暖房器具を消すとか」
16歳なのに節約を考えないといけない、やれやれだ。
一人暮らし、この部屋に住んでいるヒトは僕だけ。別に、凄い理由はない。中学校を卒業する少し前、ラノベの賞を受賞して、専業作家で生きるから一人暮らしするって言って、許可された、それだけ。
それなりに売れてるから、まだ一人暮らしできそう。中卒だけど、頑張ればいいや、なんとかなる。
「続き書こ」
「お兄ちゃん」
「何?」
「暖かい飲み物、あげる」
コト、とコップを置かれる。
僕は手を止め、コップに顔を向ける。
「カフェオレかな?」
「うんっ、美味しいよ! 頑張っていれたんだ!」
14歳の妹、義妹。になるのかな。なるんだろうな。
ニコニコと、妹。
「早く、早く飲んでみてっ」
「うん、ありがとう」
苦笑しながら、僕はカフェオレを飲む。
義妹がいれてくれた、カフェオレ。
「どう? どう?」
「美味しいよ」
「やった!」
ガッツポーズを、ヒトらしくされる。
表情も、ヒト。動きも、ヒト。
僕より背が低かったりして、14歳の女の子みたいな。
だが。
この義妹は、ロボット。
両親が「一人暮らしをするなら」と押し付けてきた、AIロボット。
2025年なのに、こんなハイテク、どうやって手に入れたのか。普通の両親だと思うんだけど。
おかげで、昼夜逆転ができない。義妹にさせてもらえない。
そんな、義妹がいれてくれた、暖かいカフェオレ。
正直、反応に困る。愛情は、ロボットだからないと思うし、かといって「出来て当たり前だろ」とも言いたくないし。
本当はロボットのふりをしたヒトでした! てなったら面白いけど、髪は伸びないし、寝ないし、コンセントで充電するし。期待させてくれない。
「おかわりいる? お兄ちゃん」
「うん、お願い」
「やった!」
本当、反応に困る。
読んで頂き、ありがとうございました。




