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096.変装と目的

「何言ってるのよ杏ちゃん?私は私、海崎翔子よ?飛行機の中で頑張りすぎておかしくなっちゃった?」

「うるさい!水の東西!!」

「……っと!危ない危ない。ほんとにどうしちゃったの杏ちゃん?」


「それ以上翔子を語るな!!翔子は嘘でも「殺した」なんて強い言葉は使わない!!」


「……あららぁ、そーゆーことね。理解理解。俺の変装がバレてたわけじゃないならよしとしよう。わかった。これなら誰かわかるか?」

「お前は、土屋さんが護送してたっていう……」

「平だぜ、以後よろしくぅ」

「僕の大事な人を語っておいて以後仲良くはできないと思いますが」

「っははっ!こいつは傑作だなぁ!攻撃し難い、そいつの刃が鈍る人物に変装するのが一流さ。最もバレやすく、最も攻撃され難い。俺の変装は一流だからバレることなんてないがな」

僕は無言で平を睨む。

ただでさえ翔子を語られてイライラしているのに、平の言葉はなんか癇に障る。

わざとか?

わざとイライラするように喋っているのか?


「っははっ!土屋風に言うなら、おいおいおいおい、そんなに睨むなって。楽しくいこうぜってところかな」

「……!?そうだよ、平が変装してるっていうなら、本物の翔子と土屋さんはどこだ?まさか!?」

「さぁ、どうだろうなぁ?と言いたいところだけど話が進まなそうだから正直に教えてやるよ。あいつらは飛行機が着水する寸前に跳んだよ。文字通りな」

翔子の能力ならあり得なくはない話だ。

平の嘘くさい話を信じるならだが。


「っははっ!そんな神妙な顔すんなよ。俺たち異教は何も目的なく人を殺してまわってるわけじゃないんだぜ?」

「??どういう??」

「某殺人の達人風に言うならワシらを快楽殺人者かなんかと勘違いしとらんか?ってとこか。もう目的は達成したからな。お前を殺す意味もない。俺は殺人なんかよりお喋りしてる方が好きだ」

意味がわからない。

「も、目的?何だよそれ、そんなことのために飛行機の乗客を危険に晒したっていうのか?」

「お前喋り方が雑魚モブキャラみたいになってんぞ。っははっ!まあいいさ、そんなセリフは目的を知ってから言う言葉じゃねーのかい?なぁ、泉さんよぉ」


「!!なんで僕の名前知ってるんだよ!?」

「っははっ!攻撃し難い、そいつの刃が鈍る人物に変装するのが一流さって言ったろう?異教の情報網甘くみんじゃねぇ」

「……一万歩譲って平が快楽殺人者じゃないことはわかった。それで平の目的って何だったんだよ?達成したってことはもう僕に教えても問題ないだろう?」

「んぁ?そーだねぇ!東風に言うなら余計な情報を敵に与える必要はないってとこか。でもいいぜ教えてやるよ!そっちの方が面白そうだし、ここにはお前以外に喋り相手はいないしなぁ」



「俺の目的は天野時人から土屋蒼空(そら)を引き離すことさ」




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