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145.社会と主任

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よろしくお願いいたします。

 社会。

教科として一括りにするにはあまりにも大きすぎるものだ。

歴史でも日本史や世界史、中国史なんてものもある。

地理に倫理、政治経済、公共と幅広い。

そんな「社会」という教科のトップは当然強いというか、物知りなんだろうなとそんな印象をもっていた。

ただ、目の前の男はそんな印象を覆した。

遠目、かつ夜で見えづらくてもわかる。

背は僕より低い。

子供みたいだ。

「おい平。異教社会主任って」

「ああ、見間違えるはずねーだろ?あんな子供みたいななりで異教の主任やってるの二階堂しかいねーよ」

「二階堂?」

「二階堂智。異教社会主任だよ。恐ろしく強えーぞ。バレると面倒だ」


 ゾクッ


「!?」

いくら鈍い僕でも睨まれたのがわかった。

それくらい鋭い眼光で二階堂がこちらを見た。

見たのが見えたのは一瞬。

瞬きをし終えると二階堂は僕たちの目の前に立っていた。

「平さんか。こんなところになんの用っすか?」

え、敬語?

平に?

「んぁ?なんの用もねーよ。そんな社会主任さんはこんな時間にこんなところになんの用事で?」

「相変わらず嘘が下手っすねぇ。平さんも下見に来たんでしょ?教科異能刀が眠っているここに」

「へぇ?そうなのか。それは知らなかったぜ」

「いっつも主任会のぞいてる平さんが知らないはずないでしょ?」


「お、おい平。話が見えないんだが」

「んぁ?二階堂が俺に敬語を使ってることがか?」

「それもだけどなんでそんなに親しげに話してんだよ?」

「何言ってんだよ。同じ異教同士だろうが。それに二階堂は誰にでもあんな口調だ」

あ、そうなの?


「あなたが泉さんっすね。情報は仕入れてます。情報主任を倒したっていうね」

「!!……いやそれは」

「あれ?違ったっすか?ほんとは敵討ちといきたいところなんすけどねぇ」

こわ。

さっきの動きからこの二階堂という男が只者じゃないのはわかる。


「でも今は目を瞑っとくっす。本格的に動き出すのは11月からっすからねぇ」

「11月?」

「おっと、どうやら泉さんは人に口を滑らすことにたけてるようっすね」

「い、いや僕は何もしてないけど?」

「あるじゃないっすか。雰囲気とか佇まいとか表情とか。立派な長所だと思うっすよ?」

異教の主任に褒められてもあまりいい気はしなかった。


「だから、今はどっか行っといてほしいっす。どうやら先客がいるっぽいっすからね」

「へいへい。二階堂、あんまり無理すんなよ。お前も油断知ってと財前みたくやられるぞ?」

「まさか。僕はあの爺さんみたいにそう簡単にやられないっすよ」


「あ、あの先客って?」

「ほら金色堂の上」

そう言われて上を向く。

!!

いる。

髪の長い、あれは、女性か?


「二階堂君がここに来たってことはやっぱりこの中尊寺金色堂には何かあるのね?」


「さあ?それはどうっすかねぇ?白鳥()()()()()()



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