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140.晩御飯とオムライス

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 男子高校生の夜は遅い。

だが別に深夜という意味ではない。

今日に限っては幼馴染が晩御飯をご馳走してくれるという特別イベントが発生していた。

ちなみにオムライス。

一品料理。

美味しい。

ケチャップで文字を書くという伝説級の文化を拝見することはできなかったが、それでも幼馴染の女の子が晩御飯を作ってくれて2人で食べるというのは伝説級じゃないだろうか。

「どう?美味しい?」

「オムライスは誰が作っても美味しいだろ」

「もー!そうやって誤魔化すの杏ちゃんのよくないところ!そういうとこだよ杏ちゃん」

何水くんだよ。

「だいたいオムライスって翔子の得意料理なのか?一番得意な品を出したまえ、海崎シェフ」

「もーっ!いちゃもんつけるお客さんにはデザートのプリンあげないんだから」

「いや僕の家にあったやつじゃん」

とまあ、こんな戯れ愛を挟みながら久しぶりの翔子の手料理を食べた。

言わずもがなおいしかったです。

全体的に。

ちなみに僕は理由づけってやつが苦手だ。

だから「どう美味しい?」とか「なんで美味しい?」とか聞かれると非常に困るのだが、翔子はそれをわかっているみたいで、それ以上のことは聞いてこない。

やっぱり幼馴染はすごい。

余談だが「私のどこが好き?」とか聞いてくる人も苦手だ。

そんな機会は訪れないのだろうけど。


「ところで私、なんで杏ちゃんが菅原君を助けることになったのかとか経緯全然聞いてないんだけど?教えてくれないの?」

「ん?あーえーとまあ色々あったんだよ」

サイト見てメール送ったら別の場所へ飛ばされて、たまたま快斗もそこにいたなんて言っても信じてもらえるだろうか?

「はしょってもだーめ。夜は長いんだからね?聞くまで寝ないんだからね?」

「え?翔子今日泊まるの?」

「え?このカバンの大きさ見てわかんなかったの?準備は万端だよ?」

男女が屋根の下で2人、何も起きないはずが……何も起きないんだよなぁ。

僕と翔子に限っては。

僕に度胸がないっていうのも原因ではあるけども。

「しょうがない。よし、そこまでいうなら話そうじゃないか。まー見てもらったほうが早いだろ。食器は流しに置いといて。あとで僕が洗うから」

「あ……うん」

「ん?なんだよ?歯切れ悪いじゃんか?」

「いや別に?なんでもないよ?今のやりとりが結婚してるみたいだななんて思ってないよ?」

語るに落ちるとはこのことだろうか。

言及しても僕も気まずくなりそうなので深追いはしなかった。


「それで?このパソコンがどうしたの?」

「信じられないかもしれないけどな、このサイト見てメール送ったら別の場所に飛ばされたんだよ」

「どのサイトよ?」

「今出すから待って……あれ?」

いくら「脱防御壁」と検索してもお目当てのサイトは出てこなかった。

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