134.主任会と死
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「……定刻だ。主任会を始める」
「随分と集まりが悪いな?情報に英語、それに国語もいねーじゃねーの?」
「ほう。国語主任はいつものことですが、情報主任、英語主任が来ていないのは珍しいですね」
「私語は慎め。明石、大家。無駄な時間は嫌いだ」
「いーや暗校長、もう一言言わせてもらうぜ。なんで主任でもない二谷弟がここに来てんだ?」
「俺が連れてきた。弟に経験を積ませたいんだよ。不出来な弟なものでな。許してくれ。いいですよね?暗校長?」
「良くはない。だが追い払うのも時間の無駄だ。二谷、余計なことは喋らせるな」
「はい、わかりました」
兄さんに連れてこられたのは異教主任会だった。
主任会とは各教科の主任、つまり代表が集まって行われる会議のことだ。
普通の学校でも教科会や主任会があり、教科会では授業の進捗や定期テストなどについて、主任会では学校全体で授業の方向性などを話し合う。
学校運営委員会などがある学校が多いが、異教は主任会で様々な活動方針を話し合っているようだ。
取り仕切っているのは異教校長暗。
はらいという名字は珍しいので一度聞いたら忘れない。
下の名前は知らない。
いちゃもんをつけていたのは技術主任の大家だ。
それに応じていたのは明石理科主任。
そして返事をしてたのが数学主任、僕の兄さんだ。
そういえば普通は国語「科」とか「科」をつけるのにここではつけないんだな。
いや理科にはついてるか。
違いはなんだ?
「おい孝弘。せっかく連れてきてやったんだ。何も喋るな。じっと見ておけ」
「わかってるよ」
「暗校長は無駄なことが嫌いだ。無駄口を叩くと殺されかねない」
数学、理科、社会、技術、家庭、音楽、美術、書道、工芸、保健体育、それに教頭に校長。
流石に空気がひりついてる。
異教に道徳の教科を使う人間はいない。
ゆえに道徳主任もいない。
「暗校長。議論を進めましょう」
明石理科主任が校長に議論の進行を促す。
というか僕も兄さんもなぜ緊急で主任会が開かれる運びになったのかを知らされていない。
「そうだ。では議題だが、とある情報を入手したために主任を集めた」
「情報主任と英語主任が死んだ」
!?
死んだ!?
異教主任が2人も?
情報主任……財前主任だ。
これは、正直ある程度予想はしていた。
あいつがしっかりやったってことだろう。
だが、英語主任に関しては驚いた。
何も知らないぞ?
「どーいうことだ?主任が2人も死んだって。敵は?教会の奴らか!?」
「今から説明する。大家主任、話している最中に口を挟むな。2人みたいに死にたいのか?」
「……すんません」
「財前情報主任は教会の泉というルーキーに殺されたようだ」
「……ほう?それはそれは」
「あの時のやつか」
前者は明石理科主任、後者は大家技術主任。
そして暗校長は話を続ける。
「陶英語主任は部下に殺された」
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