126.作戦と学校
毎日更新を目指します!
感想、評価、ブックマーク、なんでも励みになってます!
よろしくお願いいたします。
「まず管理者の人物像から。サイトの運営やメールでの人の転送、それからスマホで人を操るところをみて教科は情報、技術、数学かと思います」
「いや、数学っていうよりは技術か情報だと思うでござるよ」
「その根拠は?」
「あっしの教科が数学だからでござるよ」
……答えになってねーじゃねーか。
まあいい。
「僕は友達から「電源をきれ」というメールを受け取りました。だからスマホを切った」
「……なるほど言いたいことはわかった。俺も馬鹿じゃない」
「しかし問題があります」
「ん?」
「そうしても、操られた人たちが元に戻らない可能性です」
「その可能性は低いな」
「鳥谷さん、なんでそんなことがわかるんです?」
「さっき銃が消えるの見たろ?教科の力は本人の意思で消せば消えるし、本人の意識が無くなった場合も消える」
「え、ってことは管理者は48時間以上起き続けてるってことでござるか?」
「いやそうじゃない。さっきの話からすると、ここは教科の力で作り出した空間だろう。差し詰めゲームのフィールドって感じか。この中にいると時間の進みが遅いんじゃないか?ここでの2日は1日に設定されているとか」
なるほど。
それなら納得がいくが、そんなことが可能なのか?
「それはいい。早く作戦を教えろよ」
「鳥谷さんもせっかちなんですね。まずは鳥谷さんには操られた人の相手をしてもらいたいです」
「おいおい、あんなに数がいるのに俺1人でか?」
「あなたの銃の腕前を信じていますよ」
「ふん。これで操りが解除されなかったら俺はお陀仏だな。それで俺が引きつけている間にお前らはなんとかできるんだろうな?」
「前向きに善処する方向で検討します」
「それできない人のセリフでござるよ……」
「作戦の決行時間は?」
「次操られた島村さんたちが来たら、でどうです?」
「了解。明確な答えで何より」
僕たちは教室を出て、ゆっくり、ゆっくりと廊下を進み始めた。
敵キャラに遭遇するために。
おあつらえ向きに快斗と島村さんとエンカウントする。
「じゃあ鳥谷さん、任せましたよ」
「ふん。そっちこそしくじるなよ!」
僕とケンは走りだした。
ある場所へ向かって。
当然敵キャラは追いかけてくる。
「おいおい、俺がいるんだぜ?追いかけていいなんて言ってないだろう?」
鳥谷さんが銃を構える音が聞こえる。
そっちは任せましたよ。
僕は振り返らずに進んだ。
職員室へ。
分電盤を落としに。