表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
101/161

100.まだとぷんぷん

100.まできました。区切りがいいですね。

「いや、落ち着けよ翔子、()()何もされちゃいないさ」

「そ、ならいいわ」

翔子は知らない。

平が翔子に化けて僕の前に現れたことを。

翔子は知らない。

平が僕に手を組むことを提案したことを。

翔子は知らない。

平に僕がその答えを言っていないことを。


「あなた機上にいたうちの1人ね?杏ちゃんに何の用かしら?」

「っははっ!用?用事ねぇ。用ならもう終わったさ。俺はこれから帰るのさ」

「帰る?逃がすとでも」

「土屋風に言うなら、おいおいおいおい、自分の力量わかってるのか?自分の身の安全を考えろってことか。その意味がわからないほど馬鹿じゃないだろう?教会保健体育所属、海崎翔子」

「……私の名前知ってるのね」

「異教の情報を甘く見ないでほしいな」

()()()聞いたの?」

「っははっ!企業秘密さ。それに東のやつも助けとかないといけねーからな」

そういえば。

もう1人はどこに行ったんだ?

「何不思議そうな顔してんだよ?そっちの海崎は東と一戦交えたから教科も異能もわかってんだろ?あいつは範囲攻撃には弱いのさ。そして沸騰した水なんて相性最悪さ。何せ鏡が曇っちまえば何にもできねーからな」

何の話だ?

鏡?

「もう1人が鏡を使う異教徒だったのよ。杏ちゃん飛行機の上から落とされたでしょ?その時、その人が瞬間移動したように見えなかった?」

「ああ、確かに。何の前触れもなく押されたんだ」

「鏡を使う人だったのよ。それで自分をそこにいたように見せてたわけ」

「ああ、なるほど。だから湯気に弱い。そういうことね」


「っははっ!そういうわけだ。だから今頃泉の作り出した鍋が防ぎきれなくて人間フライみたいになってるかもな」

こわ。

自分が使った技だけど改めて言われるとこわっ。

「じゃ、そう言うことだから「また」会おうな」

スッと平が僕に近づき、ポケットに何かを差し込み、そう言ってまた去っていく。

「あ、こらっ、待ちなさい!もう、杏ちゃんもちょっとは危機感もってよ!異教なんだよ?そーゆとこ杏ちゃんのよくないところ!」

おぉ、さすがは本家。

実家のような安心感だ。

「本当に何にもされてないんでしょうね?杏ちゃん?」

「ほんとだってほんと。まだ何もされてないよ」

「まだって杏ちゃん……。もー!よくわかんない!」

「と、とりあえず無事だったんだ。そうだ、保健体育支部に連れて行ってくれよ。天野先生から言われて北海道に来たんだよ」

まあ、実際は北海道支部に行く必要はないのだが。

まだ天野先生から詳細な任務内容のメールも来てないし、わからない以上行く場所もないし。

翔子と一緒に行動するのが無難なのかもしれない。

「オッケーオッケー!じゃあ北海道支部に行きましょ!」

お、結構ぷんぷんしてるのかと思ったけどそうじゃないみたい。

ちょっと安心。


「なかなかメールを返してくれかなった理由、しっかり教えてくれないとね?」


こわ。

全然翔子はぷんぷんだった。

毎日更新を目指します!

感想、評価、ブックマーク、なんでも励みになってます!

よろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ