7 俺とメルディアの関係性
「はあ、はあ、はあ……」
メルディアは荒い息をついて、その場に横たわっている。
さすがに俺が相手では、長く持たなかったようだ。
けれど――。
「さすがだな、メルディア」
俺は右手を見下ろす。
そこには、さっき彼女の一撃でつけられた傷がはっきり残っていた。
「お前の強さはよく分かった。安心したぞ」
「……ちょっとは、見直した?」
荒い息の下で、メルディアが勝ち気に言った。
「お前は、そのまま進んでいけ、メルディア」
俺は重々しく告げた。
「今は俺の方が圧倒的に強い。だからお前を屈服させ、配下にしている。だが未来は分からない」
「……そうだね。今は魔王様の部下でいてあげる」
メルディアがニッと笑う。
「今は、ね」
「それでいい。今のお前は、今までのお前よりもはるかに頼もしい」
俺もニッと笑い、告げた。
「魔王軍の先鋒はお前だ。頼りにしているぞ」
「もっちろん! 期待して!」
メルディアが嬉しそうに言った。
それから――しばらくの時が流れる。
魔王城の結界の修復は順調に進んでいた。
そんな中、俺の元に気になる報告が入った。
「魔界と人間界をつなぐ扉の封印が弱まっている……?」
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