表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
51/70

10 答え合わせ

「へえ、なるほどなるほど……」


 ゾルナーダは俺を見つめ、満足したようにうなずいた。


「魔力だけじゃなく胆力も中々高そうだね。一歩間違えば破滅する局面で、よく言いきったよ」


 奴の眼光がさらに鋭くなる。


 こいつ――。


 俺は奴の次の言葉に備え、全身をこわばらせた。


 奴が次に何を話すのか――。


 その内容によっては、俺は破滅するだろう。


「思わせぶりなことを言ってごめんね。僕なりに推理はしているけど、それは憶測の域を出ない」


 ゾルナーダが苦笑した。


「前王が殺されたとして、それが誰なのか――僕も確証は持っていないよ」

「……何?」

「ちょっと冗談が過ぎたかな」

「前王を冗談のネタに使うのは感心しない」

「だね。詫び代わりにアイゼラからは手を引くよ」


 俺の言葉にゾルナーダは軽く頭を下げた。




 ――宣言通り、ゾルナーダはあっさりと去っていった。


 俺としては『助かった』といったところか。


 確証はないと言っていたが、おそらくゾルナーダは俺が前王を殺したことを十中八九確信していたんじゃないだろうか。


 そのうえで、百パーセントの確信が得られないから、とりあえず今回は去った――。


 俺にはそう見えたのだ。


「油断のならない奴だ……」

「――魔王様」


 ティアが俺に歩み寄る。


「どうした?」


 たずねつつ俺は身構えていた。


 さっきのゾルナーダの言葉が引き金となり、ティアが俺を『前王殺しの犯人』として糾弾してくる可能性もなくはない。


 少なくともティアが俺を疑っているのは確かだろうから。


「アイゼラを得たことですし、次の行動のご指示を」


 が、ティアは先ほどの話題には触れず、そう促してきた。


「ゾルナーダの言ったこと、お前は気にならないのか?」


 俺の方から話題を振ってみる。


「お前にとっては父親の話だぞ?」

「気にならないわけではありませんが、今気にすることでもないでしょう」


 ティアは平然とした様子だ。


「今考えるべきことは、魔界の現状のこと――違いますか?」


『今』考えるべきこと、か。


 それはつまり――『いずれ』このことを糾弾すると言外に告げているのか、ティア?


 俺は彼女を見つめた。

【読んでくださった方へのお願い】

面白かった、続きが読みたい、と感じた方はブックマークや評価で応援いただけると嬉しいです……!

評価の10ポイントはとても大きいのでぜひお願いします……!


評価の入れ方は、ページ下部にある『ポイントを入れて作者を応援しましょう!』のところにある

☆☆☆☆☆をポチっと押すことで

★★★★★になり評価されます!

未評価の方もお気軽に、ぜひよろしくお願いします~!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
↑の☆☆☆☆☆評価欄↑をポチっと押して

★★★★★にしていただけると作者への応援となります!


執筆の励みになりますので、ぜひよろしくお願いします!


▼カクヨムでの新作です! ★やフォローで応援いただけると嬉しいです~!▼

忌み子として処刑された僕は、敵国で最強の黒騎士皇子に転生した。超絶の剣技とチート魔眼で無敵の存在になり、非道な祖国に復讐する。


― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ