9 拷問とライシャムの末路
「ぐあああああああああああああああああああああああああああっ……! や、やめてやめてやめてやめてやめてぇぇぇぇぇっ!」
魔王城の地下で、俺はライシャムを『尋問』していた。
地下牢に奴の絶叫が響き渡る。
人払いをしており、ここには俺とライシャムしかいなかった。
「はあ、はあ、はあ……」
ライシャムは荒い息を吐き出した。
その全身には黒い触手が巻き付いている。
俺が魔力によって生み出したものである。
これを使い、さっきまでは奴に苦痛を与えていた。
とはいえ、いつまでもいたぶっていても仕方がない。
「じゃあ、あらためて聞こうか、S級15位、『死神』のライシャム」
俺は奴を見つめる。
「俺の妹を殺した奴を、お前は知らない――これは間違いないな」
「あ、ああ……その、少なくとも私の記憶にはない……」
青ざめた顔で答えるライシャム。
嘘を言う気配があれば、また【苦痛】の魔法を食らわせるところだが、どうもその気配はない。
「じゃあ、心当たりはないのか? お前自身の推測で構わない」
「心当たり……」
ライシャムが眉を寄せる。
当時の記憶を呼び覚ましているのだろう。
とはいえ、村の人たちを皆殺しにした奴らにとって、たった一人の――レイの命を奪った場面など覚えてすらいないのかもしれないが。
と、
「言っておくが、いい気になっていられるのも今のうちだぞ」
不意にライシャムがニヤリと笑った。
「私などS級の中では下位にすぎん……S級上位の真の強さは、私とは根本的なレベルが違うのだ」
ライシャムがまた笑う。
「上位の連中には、まだ隠している能力でもあるというのか?」
「当然だ。魔王軍や――『その後』の戦いに備えて、奴らはまだまだ力を秘めている」
「なんだと……?」
俺は眉を寄せた。
まるでS級冒険者たちには魔王軍との戦いの後に、さらに別の戦いが待っているような言い回しだ。
だが、俺には初耳の情報だった。
「『その後』の戦いとはなんだ? お前が知っていることを教えろ」
「何も知らんさ」
ライシャムが鼻を鳴らした。
「魔王軍を倒しても、まだ終わらない、ということくらいしか――」
人類と魔王軍の戦いが終われば、それですべての決着がつく――というわけではないのか?
他にも人類の敵がいるのか、それとも――。
「だが、これだけは分かる……お前など前座にすぎんのだよ、魔王――」
ライシャムが俺をにらむ。
「私を殺しても、いずれS級たちがお前を殺しに来る。私はあの世からそれを楽しみに見させてもらうぞ」
「あいにく、お前があの世に行くのはまだまだ先だ」
俺は鼻を鳴らした。
「お前から聞き出せる情報が他にないなら、あとは拷問の時間だな」
そう、こいつが俺の村を滅ぼしたうちの一人であることは確かだ。
たとえ妹の直接の仇ではなくても、万死に値する罪だ。
「千年先まで続く苦痛を味わわせてやる」
――その日から、魔王城の地下では断続的に悲鳴が聞こえるようになった。
「やめてやめてやめて……痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛いいたたいいいいたあたああああああ……い、いっそ殺してぇぇぇぇぇぇ……」
俺はライシャムにとある拷問用の魔物をつけた。
そいつはライシャムの肉を一ミリずつ刻んでは食う。
食われた肉はしばらくすると魔物の魔力で再生するため、何度でも食われ続ける。
しかも痛みのあまり精神が崩壊しないように、俺は奴の精神に防護魔法をかけてある。
心が壊れて現実から逃げ出すこともできない。
奴の苦痛は永遠に続く――。
まずは一人、とりあえずの復讐を成し遂げた。
妹が殺されたときの痛みを、せめてじっくりと味わえ、ライシャム。
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