表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
簒奪のディヴァイン ~仲間たちに裏切られた俺は最強の魔王に転生し、非情の復讐者となる。魔族たちを手駒にすべての敵を狩り尽くす~  作者: 六志麻あさ @『死亡ルート確定の悪役貴族2』発売中!
第3章 魔王VSネクロマンサー

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

27/70

8 魔王の力を見せつける


 俺はあらためて魔王城を見た。


「派手にやられたな……」


 一階は大部分が、二階も一部分が残っているが、残りはほとんど吹き飛んでいる。


 幹部であるメルディアやアリアンロッドは上階にいた可能性が高いから、一緒に吹き飛ばされたかもしれない。


「……あの二人は優秀な手駒になりそうだったんだがな。もし消滅したなら……惜しいことをした」


 俺は【天使兵器】をにらみつけた。


「お前には相応の報いを受けてもらう」


 魔力を高める。


「ふん、【天使兵器】には無限の再生能力があると言ったろう。いかにお前の魔法が強大でも、こいつを完全破壊する方法などない」


 ライシャムが勝ち誇る。


「方法? あるじゃないか。簡単なやつが」


 俺は嘲笑を返した。


「再生できないように粉々に吹き飛ばす。ひとかけらも残らないようにな」


 そのためには、最大パワーで攻撃魔法を撃つ必要があるだろう。


 まあ、多少の巻き添えが出るかもしれないが、仕方がない。


 しょせんは魔族だし、しかも替えの利く雑兵だ。

 犠牲が出たところで俺の心は痛まない。


「ティア、俺は今から最大火力の魔法を撃つ。巻き添えを食わないように注意しろ」

「……私のことを気にかけてくださるのですね」

「当たり前だろう。俺にはお前が必要だ」


 情報源としても、手駒をまとめる副官としても。

 他の魔族とは価値が違う。


「私が……必要……」


 ティアがポツリとつぶやく。

 眉間を険しく寄せていた。


 こんなときにどうしたというんだ……?

 まあ、今は気にしている場合じゃない。


「ライシャムもだ。今から撃つ魔法に巻きこまれて死ぬなよ」

「何……?」

「お前にはまだ尋問しなければいけないことが残っている。簡単に死んでもらっては困るんだ」


 俺は奴を見据えた。


「極限まで苦痛と絶望を味わってから殺す」

「ぐっ……」


 ライシャムの顔から血の気が引いた。


 いいぞ、その恐怖だ。

 妹は、お前の何倍もの恐怖を味わいながら殺された。


 だから当然、お前にもそれを味わわせる。


 レイの墓前に、お前の苦鳴を響かせる――。


「そのためにはまず【天使兵器】を片付ける……!」


 俺の魔力が最大限にまで高まり、魔力のオーラが黒から黄金へと変化する。


「さあ、消えろ」


 右手を突き出す。


「【冥帝黒導波(ザリアベリル)】!」


 俺の手から黒紫色の光線が放たれた。


 ごうっ……!


 一直線に伸びていった光線が【天使兵器】の巨体を飲みこむ。


 爆光が視界を白く染めた。

 そして、その光が晴れたとき――【天使兵器】の姿は跡形も残っていなかった。


「ば、馬鹿な……!? 【天使兵器】が……神の造り出した巨人が、一撃で――再生すらできないほどの攻撃を……!」

「神の兵器とやらも案外大したことはなかったな」


 俺は冷ややかに言った。


「ライシャム、他にも切り札はあるか?」

「ううう……」

「ないようだな。なら――」


 俺は奴に向かって手を伸ばす。


 魔力を触手状にして、奴の全身を縛り付けた。


「尋問の時間だ」


 拷問、とも言うがな。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
↑の☆☆☆☆☆評価欄↑をポチっと押して

★★★★★にしていただけると作者への応援となります!


執筆の励みになりますので、ぜひよろしくお願いします!


▼カクヨムでの新作です! ★やフォローで応援いただけると嬉しいです~!▼

忌み子として処刑された僕は、敵国で最強の黒騎士皇子に転生した。超絶の剣技とチート魔眼で無敵の存在になり、非道な祖国に復讐する。


― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ