表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

22/67

3 魔王VSネクロマンサー1


「その声、まさか……?」


 つぶやいた俺に、ライシャムが眉をひそめる。


「ローグ……!?」


 おっと、正体が『ローグ・フレイル』だと感づかれたかもしれないな。


 俺は『認識を阻害する』魔法を全身に常時まとうようにして、『俺がローグ・フレイルという人間であること』を気づかれないようにしている。


 俺はS級冒険者として魔王軍と戦ってきたから、魔王軍の中には俺の顔を知っている者もいるかもしれないからな。


 仮面でもかぶれば手っ取り早いのかもしれないが……その辺りはおいおい考えよう。


 現状はこの『認識阻害』の魔法だけで十分なので、とりあえず素顔を晒していた。


「俺は魔界の王ディヴァイン」


 ライシャムに宣言する俺。


「この俺の領土を土足で荒した罪――万死に値する」

「……ん? やはりローグじゃないか。奴は死んだはずだし、そもそも雰囲気が全然違う……」


 ライシャムがつぶやく。


「もっと真面目で、気弱そうな……まあ、いい。魔王、貴様を討つために人間界から来てやったぞ」


 傲然と言い放ち、ライシャムは両手を掲げた。


「いでよ、アンデッドたち! 我が敵を葬り去れ!」


 ぶおんっ。


 うなるような音を立て、周囲の空間が歪む。

 そこから100体近いゴーストがいっせいに湧いて出た。


「低級霊召喚か」

「ただの低級霊ではない。私が改造を施した特別製だ。それが100体! いくらお前が魔王でも勝てんぞ」

「なら、試してやる」


 俺は右手に魔力を集中させた。


「【魔力の槍(ルーンスピア)】」


 青白く輝く槍が出現する。


 魔力を槍の形に変化させたのだ。


 俺はその槍を一振りした。

 穂先が数十メートルもの長さまで伸びていく。


 もともと物質ではなく魔力で作った槍のため、自由に形を変えられるのだ。


 ざんっ!


 超射程となった槍が100体のゴーストをまとめて切り裂いた。


 一瞬の後、すべてのゴーストがチリとなって消える。


「ば、馬鹿な、一撃で――」

「ご自慢の改造アンデッド軍団も案外もろかったな」


 俺はライシャムに冷ややかな視線を向けた。


「どうした、次の奴を出さないのか?」

「うぐぐぐぐ……」


 ライシャムがうなる。


 その表情を見て、確信した。

 やはり、こいつの繰り出す『改造アンデッド軍団』には限りがある。


 いくらアンデッドを高位魔族並の戦闘力に改造できるとはいえ、一度に数千数万体を改造できるなら、すでにこいつ一人で魔王軍を壊滅させているだろう。


「お前が一度に改造して召喚できるのは、せいぜい数百体――それも事前にストックできず、その場での改造しかできない。違うか?」

「っ……!」


 ライシャムの顔が青ざめた。

 当たらずとも遠からず、だろう。


「数百体程度で、俺の領土を揺るがすことはできない。底が見えたな、『死神』のライシャム――」

【読んでくださった方へのお願い】

面白かった、続きが読みたい、と感じた方はブックマークや評価で応援いただけると嬉しいです……!

評価の10ポイントはとても大きいのでぜひお願いします……!


評価の入れ方は、ページ下部にある『ポイントを入れて作者を応援しましょう!』のところにある

☆☆☆☆☆をポチっと押すことで

★★★★★になり評価されます!

未評価の方もお気軽に、ぜひよろしくお願いします~!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
↑の☆☆☆☆☆評価欄↑をポチっと押して

★★★★★にしていただけると作者への応援となります!


執筆の励みになりますので、ぜひよろしくお願いします!


▼新作です! こちらもよろしくです~!▼
乙女ゲーの没落貴族に転生 ~原作知識で領地改革&有能な人材をかき集めて、破滅フラグはまとめて叩き折る。気付けば領地は繁栄し、俺はハーレム生活を堪能していた~


― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ