ヒイロと女王陛下の夏休み1
クリスが嫁いで来てから1週間が過ぎた、訓練場でユキムラたちと訓練をしていたり、俺にべったりだったり自由に暮らしている。
「公国の方へ挨拶に行かなくていいのか?」
「大丈夫ですよ、全てスティンに任せていますので、王族としての暮らしが嫌でした。」
誰かがやって来たようだな
「オーナー、手紙です。」
「ミナモ、ありがとう 新商品の売れいきはどうなんだ?」
「貴族の方々に大好評ですよ」
化粧水や乳液といった化粧品関連を売りだした、俺はあんまり興味はない、デパートとかの化粧品売り場が嫌だからな、臭いじゃんあの臭いで死にかけるって
ミナモが帰っていった後、手紙の内容を読んだ
「ヒイロ様、どうされました?」
「エミルからだよ、3日間ほど休みを取ったから遊ばせろってさ」
「前みたいに人を呼んできそうだな」
レディ、アリア、アヤメ、クリス、ララ、ルルを呼び出して会議を開く、ルノリアは馬車の護衛でいない
「いつものようにエミルからの手紙が来た、どう饗すかだな」
「ヒイロさん、前にエミルさんは海で遊びたいと言っておりましたよ」
「水着の用意をしないといけないな」
「そういえば、夏は浴衣に花火と言っていました。」
「レディ、浴衣のバリエーションを増やせるか?」
「可能です、色や柄などもニーズに答えることもできます。」
レディはiPad的な物を持って来て、渡される 画面をスライドさせると作る服の種類、色、柄などを任意で決めることが出来る、試しにクリスの浴衣を作ることにした。
クリスにiPad的な物を渡して操作を教えて、浴衣の色と柄を決めていく クリスは紫色の浴衣に花柄に決めていた。
「1時間程で完成しますので出来上がりしだいお持ちしますね」
「レディさん、ありがとうございます。」
アリア、アヤメ、君たちには浴衣があるでしょう そんな目で見ないで
「花火か」
「ヒイロさん、花火ってなんですか?」
アヤメ以外は知らないようだ
「夜に空に向かって打ち上げるんだ、空に火の花が開くんだよ 合図で火魔法を打ち上げる時があるだろ、あれに大きさ、色、形をつけたような感じかな、今夜 見せるよ」
「マスター、火薬はあるので作製は可能です。それに打ち上げも出来ます。」
「レディは本番まで作るだけで待って欲しい、どんな物かを見せるだけだからね」
それからララとルルの水着を作るのだが2人にはメイド服をイメージした水着を前にレディと相談したやつを選んでいた。彼女たちは喜びながら生涯仕えますと忠誠までされた、君たち何回忠誠を誓うの?
アリア、アヤメ、クリスも水着を作っていたが本番まで見せないと言われた、本番の楽しみにしておこう。
7月の中旬に入り、エミルの夏休みが始まる
「ヒイロ、2泊3日よろしくね」
エミルの後ろにはイリス、フィアナさん、セドナさん、あとは知らない女性たちが3人ほど
「護衛とかいらないのか」
「ヒイロは知らないの?あなたに任せれば護衛も侍女もいらないし、成長して帰ってくるし娘に手を出さないから預けやすいのよ」
「それでは移動しますので付いてきてください」
屋敷の中の転移門まで移動、1人ずつ島の屋敷に転移していく
新しい3人の子たちは女王派の貴族の子女なので安心はしている
「皆様初めまして、島の管理をしております。レディと申します。まずは皆さんのサイズを測ります。次に水着と浴衣のデザインを決めてください」
「ヒイロ、これあれよね あれ」
「操作方も同じだから大丈夫だろ、やり方を教えるくらいはしろよ」
7人は悩みながら水着と浴衣を選んでいった。
「完成に1時間は掛かるから、ララ、ルル、彼女たちをお部屋へ案内してあげて」
「かしこまりました。旦那様」
今日は海で遊ばせよう、夜は浴衣で花火かな 明日はどうしようか、浴衣を着てヒノモトもありだな
ララとルルには最低限の事をするように言ってある、着替えなどは自分でやらないとね
「ヒイロ、なんで1人部屋なのよ」
エミルがやって来た
「ここは俺の屋敷だぞ、俺がルール 女子会の時のような部屋は俺の部屋しかないから諦めろ」
他の女性たちも降りてきた、リビングで座ってもらい 俺はお茶を振る舞う
「ヒイロ様、自らお茶を淹れてくださるのですか」
「イリスさん、これくらいは普通ですよ」
女性たちはそれぞれお茶を飲んでいる
「まぁ、とても美味しいですわ」
「屋敷にいる、執事が淹れるお茶よりも美味しいわ」
評価はそれなりでよかった、ララとルルという美人な先生のおかげだからな
「ヒイロ様、初めまして カーソル子爵家の長女マリー・カーソルと申します。」
マリーさんは16歳で茶髪の女性だ
「ヒイロ様、初めまして マウゼッツ伯爵家の次女カノン・マウゼッツと申しますわ」
カノンさんは18歳でセミロングで赤い髪の女性だ
「ヒイロ様、初めまして ジャソック男爵家の長女ソニー・ジャソックと申します。」
ソニーさんは16歳で黒髪褐色肌の女性だ
「海に行きますので部屋に先ほど選んだ水着が完成しているので着替えてここに来てください」
女性たちは部屋に戻っていき、俺も部屋で水着に着替え、上からパーカーを羽織っている
リビングに戻るとすでにエミルがいる
「ヒイロ、早く行きましょう」
「お前、それでいいのか」
「小ぶりだからこれなのよ」
エミルの胸は小さいだがスクール水着はどうなんだろう
「ヒイロ様、おまたせいたしました。」
残りの女性たちもやってくる、それぞれ水着の上からパーカーを羽織っている
「移動します。」
転移魔法で門を作り、浜辺へ転移した。
「ヒイロさん、遅かったですね」
アリア、アヤメ、クリス、ララ、ルルには先に来てもらい準備をしてもらっていた。
アリアの水着は白いビキニで胸の面積が少ないのが心配
「主君、お待ちしておりました。あんまり見ないでください」
アヤメの水着は胸が完全に隠れているが肩が出ている黒い水着 立派な武器がもったいないが歩くたびに揺れているから凄いな
「ヒイロ様」
クリスは抱きついてきた、本当に可愛い子犬のような新妻め クリスの水着はアリアに負けないくらいの面積の少ない赤いビキニ 鍛え抜かれた身体は立派だな
「あの剣姫がね」
「エミルさん、私も愛を知ったのですよ」
「ヒイロ、日焼け止めを塗って」
「日焼けはしないぞ」
島全体に張ってある結界のおかげで有害な紫外線をカットしており、日焼けもしない
浮き輪も用意している。50メートル先には行けないようになっているし、魚はいるが水棲の魔物はいない
彼女たちを自由に遊ばせて俺は昼食のバーベキューの準備 ララとルルも遊びにいかせているから俺一人で自由に出来る。
「レディ、そろそろみんなを呼んで来て」
「かしこまりました。」
水着の女性たちがやって来た。それぞれ自分にあった水着を着ているから何も変ではない
「串に自分で肉や野菜を刺して焼いて食べるんだよ」
手本に野菜、肉、野菜、肉と刺していき、網の上に置く、手本を見て理解した女性たちはそれぞれ串に刺していき網の上で焼きはじまる
「ヒイロ様、運動後の食事はとても美味しいですわ」
「クリスは食べ過ぎないようにね」
クリスは俺よりもよく食べる。それなりに運動しているから大丈夫か
「外で食事なんて初めてです。」
「みんなで食事するのは楽しいでしょう」
「ヒイロ様は料理もなさるのですね」
「とても香ばしい匂いです。」
俺は焼きおにぎりを作っている ハケで醤油を塗りながら 味噌派もいるが俺は醤油派だ
「これがお米なのですね」
「とても美味しいです。」
「主君、醤油も中々いけますね」
アヤメは味噌派だったが醤油派に寝返らそう
鉄板にイカやエビと野菜、うどんを焼く ラーメンの麺じたいは作れるがソースがないのため、醤油で出来る焼きうどんを作る
「主君、うどんを焼いているのですか」
「焼きうどんだよ」
俺の家族たちとエミルは箸を使って食べるがあとのお嬢様方はフォークを使っているが苦戦しているようだ
アリアがフォークでうどんを刺して巻いた方がいいと助言し、食べることが出来たようだ とても好評だった
昼食後、片付けてから屋敷へ転移、女性陣を屋敷の温泉へ案内、俺は大衆浴場の方へ行き風呂へ入る
「ライル、昼から風呂か」
「今日は汗をかいたので」
「この間の婚活パーティー、いい相手はいたのか?」
「マウゼッツ伯爵家のカノンさんとは話が合いました。」
「今、島に来ているぞ」
「聞いていませんよ、エミル様が休みに来られるくらいしか」
「今回、新しく3人連れて来たんだよ、マリー・カーソル、カノン・マウゼッツ、ソニー・ジャソックだったかな」
「ソニーさんは知りませんがマリーさんはユキムラと良い感じでしたよ」
「ライル、夜の花火の時に時間をやるから2人で見に行け、ユキムラにも言っといてくれ」
「大丈夫なんですか」
「浴衣を着てくるからとりあえず褒めろ」
「このライル、ヴェント商店発展のため頑張ります。」
大衆浴場から屋敷へ戻った。戻ると水着から浴衣に着替えており、ララとルルはモノクロの浴衣を着て、お茶を淹れていた。
「ララさんたちのお茶を飲んで分かるのはヒイロさんも腕を上げたのですね」
「旦那様のお茶は私たちの指導で鍛え上げられました。」
「ララたちにはまだまだ叶わないよ」
「「おかえりなさいませ旦那様」」
「ただいま」
カノンさんとマリーさんが何か話したそうだ
「あのヒイロ様、ユキムラ様はどこにいるのでしょうか」
先に話したのはマリーさんだ。
「ユキムラなら今、護衛の仕事中だよ」
「ヒイロ様、ライル様は」
「ライルはヴェント商店の経理を任せているから仕事中だね 夜の花火を見るときに2人っきりにしてあげれるけどどうします。」
「「 よろしくお願いします。 」」
ライルはカノンさんを受け入れるようだし、ユキムラはよくわからん、忠誠心がララ、ルル並に高いからな
「明日はヒノモトに行くからみんな浴衣のままでいいからね」
俺は執務室で 夕飯はどうしようか、昼はバーベキューでこってりだったからあっさりがいいな
「レディ、世界情勢は」
「帝国の動きはないです。エレジア公国の方では魔物が多くなっていますね、スタンピードが近いうちに起きると予想できます。」
他にも聖王国、法王国、騎士国など聞いたことのない国の名前が挙げられるがいつか行ってみたいと思う
「ヒイロ、そうめんが食べたい」
「ノックして入ってこい」
新しい広がった土地に小麦の生産と絹の生産も始めた、奴隷の人たちの中には服飾関係の人が2人ほどいたので良かったのだが、できればもう少し人手が欲しい所だ 小麦の方も稲と同じで2ヶ月で育つように改良されている。王国で買い付けた小麦粉を今は使っているのだが
「昼にうどんを食べただろ、昼も夜も麺類は駄目だ」
「綿菓子が食べたい、浴衣を着ているなら綿菓子よ」
「俺はかき氷派なんだが」
けっきょく両方作ることになり、綿菓子とかき氷を作る魔道具は作り方が簡単なのでヴェント商店で売り出すことになり、大人気商品になったのは別の話




