それぞれのレース7
ヒイロ視点
「ストージ、補給を頼む」
「キャプテンも早かったな、リエッタ嬢たちとは約2時間差だな」
「縮まったな」
ストージはフェアリーZとマオのズーポを軽く調べる
「キャプテンの方は簡単な補給で済むが問題はズーポの方だな」
「マオに聞いてくれ本人の意思を尊重する感じで」
ストージはマオに話に行き、俺は食事と仮眠を摂る
「マオ嬢、ズーポはこれ以上は限界だ、途中で力尽きる」
「無茶な運転をしていた。」
地雷が埋まっている荒野地帯でマオはヒイロの先頭を走り、何回も地雷を踏んで爆発しながら走っていた。
「これからもズーポに乗るならここでリタイアを勧める キャプテンからはマオ嬢の意思を尊重すると言われている」
マオは身体を震わせるながら涙目で決断した。
「リタイアする。ズーポ、御主人様からもらった物」
「マオ嬢、すまんな」
「ストージは自分の仕事をしただけ」
「マオちゃん、私は楽しかったよ」
「うん」
寝ている所をフェリアに起こされた
「ヒイロ、補給が終わったよ」
「おう、マオはなんでしょんぼりしてるんだ?」
「御主人様、ごめんなさい、リタイア」
「なるほどな」
「ヒイロお兄様、マオちゃんはここでズーポが壊れるまで乗っても新しいズーポを買ってもらえるか分からないからで」
「ハクレンが言ってることは分かるけどちゃんと給料払ってるから給料から買っていいんだぞ」
「無駄遣い、リエッタ怒る」
「それは俺の買い物についてだからな」
「御主人様からもらった物、大切」
マオとハクレンの頭を撫でた
「マオとハクレンの分も走ってくるからな」
「そうね、私はヒイロのサポートだけど、敵を取るわ」
フェリア、敵はいないと思うぞ
「うん」
「ヒイロお兄様、フェリアお姉様、ご武運を」
マシンに乗り込み、最終点検中にカザマがやって来た
「ヒイロ殿、ヒイロ殿、トイレはどうしているでござるか?」
「普通に止まっているぞ」
「そこの所はヒイロでも慎重よ」
「リエッタ殿がペットボトルにさせるとか言っていたでござるよ」
「あの赤髪痴女、帰ったら覚えておけよ」
「ヒイロ、リエッタにペットボトルでトイレさせたの?」
「そんなことあるわけ無いだろ フェリアも興味持つなよ」
「次の補給ポイントで会いましょうぞ」
カザマは逃げるように去って行き、俺たちは出発した。
「フェリア、ここから分岐地点があるみたいだ」
「リエッタたちに追いつくならどのルートがいいの?」
「ハイウェイコースから山岳地帯で火山地帯ルートなら第3補給ポイントに行けない代わりに第4補給ポイントに辿り着ける」
「そのルートにしましょう」
「暑くなるけど大丈夫か?」
「大丈夫よ、裸ならヒイロにすでに見られているし恥ずかしくないもん」
ハイウェイコースに入り、走っている
ハイウェイコースは普通の高速道路と同じで一般車両も走っている。レースの参加者が一般車両と交通事故を起こした場合全ての責任がレース参加者になる
ヒイロの現在の順位は765位
その頃リエッタたちは海岸線コースをオープンカー状態で薄着にサングラスで走っていた。
「リエッタ、このルートは楽ですが距離がありますよ」
「大丈夫ですわ、私たちの順位は簡単に落ちませんの」
「リエッタのことはヒイロ様の次くらいに一応信用していますが」
「ヒイロ様なら最短ルートで来るはずですわ、マオたちは荒野地帯で走りっきってリタイアだと思いますわ あの子はヒイロ様を守るために先行して地雷を踏みそうですし」
「主を守るのは従者の役目なのですが」
「マオはヒイロ様のメイドですわよ セルフィもいい加減に騎士を辞めてメイドになるべきですわ」
「確かにメイドなら仕事してヒイロ様に近くに入れますね リエッタこそ、ヒイロ様のメイドをしてみてわ」
「ベルさんが作るメイド服は可愛いですし、気に入っていますわ、これでも元王女ですので夫にだけ従順な女でいたいですの」
リエッタたちはしょうもない話をしながら海岸線コースを走りきり、樹海コースに入った
現在1位のまま
 




