ヒイロ サンディア王国 国王に謁見する
「ヒイロよ、アリアちゃんは連れて来た方が良かったのではないのか」
「あの子は300年ほど前に滅びた王朝の子孫だからね。個人的には関わってほしくない」
「ヒイロくん、イリスは粗相とか」
「友達としてこれからも接してもらえるとアリアも嬉しいと思いますし、エミル殿下はすでにアリアと友達になりましたし」
「それなら大丈夫か」
お互いリラックスしたところで謁見の間に入る。中に入ると偉そうな椅子に座った40歳くらいのおっさんがいる。口髭が生えているが顎髭はない、威厳はありそうだな
「国王陛下、私が女王に即位します。」
国王は黙ったままだ、鑑定してみると眠り状態、偉そうな椅子に座ってただ寝ている。
「エミル殿下、寝ていますよ」
「本当ね、ちょっと起こして来ますわ」
エミル殿下は立ち上がり、寝ている国王に水魔法で作った水の塊を頭から浴びせた。
「冷た!!」
起きたようだな
「エミル、どうした」
「国王陛下、私が女王に即位します。レオニスのバカはあの状態ですし、ログルスは私に頭が上がらないので下に付きますわ」
「そっか、いいそ であのバカは何故動かないのだ」
「メスティア侯爵の伝手で腕利きの人にレオニスを完膚なきまでに叩き潰してとお願いすると両腕、両足の骨折と奴隷の首輪までして完全に動けなくしています。」
「奴隷の首輪だと」
「私しか解除出来ないようにしています。それにレオニスは民は奴隷と同じ下等生物と言いましたので下等生物になっていただきました。」
「それはいかんな、民がいないと国は成り立たない、王位継承争いで城下町にも影響が出ておる、早急に解決せねばと思っていたからな」
ここまでは予定通りだな、アリアとアヤメは何をしているのかな、イリスの話を聞いているのかな
「エミルを女王として認めよう、これで肩の荷が下りる、それとメスティア侯爵とその協力者には褒美をやろう、これがわしの最後の仕事だ」
「「 ありがとうございます。 」」
メスティア侯爵と感謝の言葉がハモった
「メスティア侯爵は何か欲しい物があればいつでも言うといい、エミルに任せる 協力者よ、何が欲しい 娘か爵位か なんでもいいぞ」
「王都で商店を開こうと思いまして、良い物件が欲しいのですが」
「なんだ、そんなことか 後で土地の権利書を渡そう」
「ありがとうございます」
なんかとてつもなく嫌な予感がした。面倒事ならなければいいのだが
国王陛下との謁見を済ませ、謁見の間を後にする。バカを忘れて来たがまあいいだろう
「これで商店が開けますよ」
「ヒイロ、店の名前は決めているの?」
「ヴェント商店にしようかと思います。」
レディヴェントからヴェントを取っただけなんだけどね あの島というか機体の名前を知らないのだが
「早く、お米が食べたいわ」
「土地の権利書とか色々もらってから、内装などの作業も入るので早ければ1週間くらいですかね。女子会の手紙は商店を経由してもらえるとありがたいですね」
「分かったは楽しみね」
「エミル殿下、女王に即位されますと時間が取れないと思いますよ」
「大丈夫よ、半分はログルスにも手伝わせるから」
第二王子、お前は生きろよ
「ヒイロくん、帰りましょうか」
「そうですね、迎えに行かないといけませんし」
「転移魔法で帰らないの?」
「馬車でここまで来たので馬車で帰りますよ」
俺とメスティア侯爵は侯爵の屋敷へ馬車で帰り、アリアとアヤメを迎えに行く イリスの部屋をノックしてから返事が合ったので中へ入った。
「ヒイロ様、お久しぶりです。」
「イリス嬢、今日もお美しいですね。」
貴族の社交辞令だが、これで合っているのかわからないが
「ヒイロさん、商店の方はどうなりました?」
「後日、土地の権利書をもらえる話になったよ」
「ヒイロ様、商店を開かれるのですか?」
「商人の人がいるからその人たちに任せるつもりだけど、馬車の護衛も俺以外の人たちで十分だし」
「そうなのですね」
イリスは少し寂しそうだ。
「また王都に来るよ、土地の権利書は侯爵経由で渡されるからね」
「アリアさん、アヤメさんまたお話しましょうね」
「はい、また会いに来ますね」
「貴重なお話ありがとうございました。」
2人を連れて侯爵家を出てから裏路地へ
「じゃあ、帰ろうか」
「今日は色々大変でしたね」
「あんまり、出番がありませんでした。」
転移魔法を使い、島へ帰った。
「おかえりなさいマスター」
「ただいま」
「マスターは貴族になることが決定したみたいですよ」
「はぁ」
「エミル王女が決めたみたいですね。名誉騎士伯、1代限りの貴族ですね」
「ヴェント騎士伯ですか、ヴェントは私の名前から取りましたねマスター」
「そうですよ」
「商店の土地と屋敷の土地、領地もですか」
「領地と屋敷は断ろう」
「それが懸命ですね、それと帝国の情報ですが今夜、帝国の騎士団はこの村を襲撃するつもりですよ」
「この村は」
先日、奴隷商に捕まっていた4人を送り届けた村だ
「レディ至急ユキムラ、ミナト、ガム、ルノリアを招集 作戦会議を始めるぞ」
今日は忙しい




