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第10話 その再会は呆気なく

GW中だから更新が早くなっております。


「ふあ〜あ……」


いきなり大きなあくびをごめんなさい。

今ちょうど起きたところなんです。

夜中までずっとドラムの練習をしたりしてちょっと夜遅かったんです。


「それにしても何でこんな朝早くに目覚ましをセットしてるんだ俺は」


俺は携帯の電源をつけた。


「メールはなし、電話もなし」


俺は携帯を閉じようとしたそのとき。


「ん?」


俺は携帯の日付欄に目を奪われた。


「九月一日……って今日学校だった!!!!!!」




「ちょっと〜何で初日から遅刻しそうなのよ!」


「起こされてる分際で文句を言うな」


はなびは今自転車に乗っている。

ちなみに俺も。

いわゆる二人乗り。

もちろん俺が前ではなびが後。


「アンタが寝坊するなんて珍しいわね」


「勘違いするなよ。俺は朝は寝坊していないし、お前の家にも予定通りの時刻に行った!」


俺ははなびに叫んだ。


「つまり!遅刻しそうなのはお前が中々起きなかったからに決まってるだろうが〜〜〜〜!!!」


「キャッ!」


俺が大声を出した途端にはなびの悲鳴が聞こえた。


「ちょっと!突然大声出さないでよ!それにきちんと起こせなかったアンタも悪いじゃない!!」


「それ酷くない!?俺一生懸命に起こしたよ!」


「どうかしらね〜。文章にも書いて無いし〜……あ!メタネタ言うな!!」


「お前だろ!」


自転車を漕ぎながら大声を出すのって結構疲れるものなんだな。

まあ走るよりはマシか。


「あ、学校が見えてきたぜ」


「やっと〜?」


「ああ」


これで何とか遅刻しないで済みそうだ。

さや先輩に弄られることも無い……なんてことはないな。


「よし、今から駐輪場に停めてくる。お前は先に行けよ」


俺は自転車からはなびを降ろした。


「……いや」


「はぁ?」


「これは私の自転車なんだから最後まで乗る!そしてアンタが漕ぐ!」


「はいぃぃぃ!?」


言っている意味が分からないんだが。

まあようするに俺にパシリになれって言っているのかな?

いや、ない。あ、反語だ。古文でよく間違えちゃうよね疑問と反語を。

まあそんなことはともかく俺ははなびを乗せて駐輪場に。


「おお今日も夫婦仲良く登校かい?ヒューヒュー!」


「ああうっさい!」


俺は周りのギャラリーに一喝した。

まあいつものことだ。


「はなびも何か言えよ!」


「zzz…」


「寝てんのかよ!」


俺は俺の背中に寄りかかって寝ているはなびに突っ込んだ。

しかし返事はもちろん無い。


「はぁ……しょうがねえな」


俺はこんな短時間で寝たはなびをある意味尊敬しながら起こすことにした。


「ほら起きろ〜」


ぺちぺちぺち


頬を叩いてみるが起きない。


「おいおい……っていうかやべぇ!早く生徒会室行かないと!」


俺は思い出した。

さや先輩が教室集合の1時間前に生徒会室に集合しなさいと言っていたことを。


「ヤバイ……殺される!」


俺ははなびを強引におぶって運ぶことにした。

背中に魅惑の感触が伝わってくるが、そんなことを気にしていられなかった。

そう、煩悩より生存意志の方が強かったのだ。

こんなことを気にしていたら殺される……という具合に。


「急げ!!」


しかし無常にも時間は集合時間を過ぎてしまった。


ガラガラ


「すいませ〜ん!!」


俺は生徒会室に入った途端にはなびをおぶったまま土下座した。


「……ゆっくり虐めたいところなんだけど……それ、大丈夫?」


さや先輩はぐったりしているはなびを指差した。


「え?」


俺ははなびの顔を見た。

少し顔が青く……


「うわあ!やばい!早く保健室に!」


「俺も手伝う!」


俺が俊哉と一緒に保健室に向かった。


「クソッ!どうして気がつかなかったんだ!?」


「まあまあ。それより急いではなびちゃんを保健室に送るぞ」


「あ、ああ」


俺は全速力を出した。

もちろん俊哉も。


ガラガラ


「すいませ〜ん!」


「あらあらもう患者?」


養護教師が出迎えた。


「何か顔が真っ青なんです!これって何かのの悪い病気なんですか!?もしそうだったら俺……」


「落ち着きなさい。ただの貧血よ」


「え……」


俺は体中の力が抜けた感じがした。

本当に良かった。


「まあ安静にしていればすぐに良くなるわ」


「でもどうして?」


俊哉が教師に訊く。


「朝ごはんきちんと食べた?」


「そりゃあもちろん……って食べてない!」


今日ははなびを起こすのに時間を食ってしまい、朝ごはんは食べていないんだった!

俺は少し後悔した。

ちなみに俺も空腹です。


「まったく……お前らは……」


俊哉が腕を組みながら呆れる。

何か近所のお兄さんみたい。


「まあ……よか……」


俺の体もふらついた。

そういえば俺も何も食べて……


「カイ!」


俺の意識はそこで飛んだ。




「う……」


俺は真っ暗闇の中ただ一人立っていた。

見渡す限り闇。

でも何だか懐かしい、そんな感じ。


「誰かいないのか!?」


俺は叫ぶが誰もいない。

何だか周りの闇に音が吸収されてしまっているようだ。


「一体ここはどこだ?」


俺は歩き始める。


「うわっ!」


しかしすぐに闇に足を取られて前に進めなくなる。


「何だこれは!?」


「これ以上先に足を進めるな」


「誰だ!?」


俺は目の前の人影を見た。

するとその人影はある人間の姿になる。


「お前は……昔の俺……」


そこで俺は意識を失ったのだ。





目を開けると今度は真っ白な空間。

そして独特な薬品の匂い……


「あれ……俺いつの間に保健室に……」


「目が覚めた?」


「あ、先生」


養護教師が俺に話しかけてきた。

どうやら心配しているようだ。


「あの子……はなびちゃんはもう良くなったから先に戻らせたわ。あなたは結構長い間倒れていたわよ」


「そ、そうですか……」


時計を見るともう12時になりそうだ。


「確かに……」


「ま、安静にしてなさい」


「はい!」


俺はそう言って布団から出た。


「ありがとうございました!」


俺は先生にお辞儀をした。


「いいわよ。あとはなびちゃんにお礼を言うのよ。鞄を教室に運んだらしいから」


「はい!」


俺はもう一度お辞儀をして保健室から出た。

それを一人の女子生徒が見ていたことに俺は気がつかなかった。




「さ、生徒会室に入ったら何て言おう……」


ガラガラ


「ご迷惑をおかけ……ん!?」


俺は生徒会室の異様な光景を見た。


「さや先輩とレイ、ナナちゃんがかなりのスピードで仕事をしていた」


「何口に出してるの!?」


ナナちゃんの棒読みにつっこんであげた。

まあしかし実際猛スピードで仕事をしていた。


「あれ?はなびと俊哉は?」


「何かバンド活動しに行ったわよ」


さや先輩がダルそうに答える。


「あなたもでしょ?」


「あ、はいまあ……」


俺は少し申し訳なく言う。

俺達のせいで生徒会の仕事が大変になってしまっている。


「別に行ってもいいわよ。ただし!!!」


さや先輩が俺に人差し指を近づけた。

何だか少し怖いです。


「いい人材を見つけてきなさい!」


「ええ!?いや、はい!そうします!」


一瞬楯突きそうになったが、さや先輩の睨みに呆気なく負けた俺はすぐに引き下がった。

というか俺ってさや先輩に死ねって言われたら死ぬかも……


ガラガラ


「その心配はありませんよ!」


「え?委員長?」


すると突然委員長が生徒会室に入ってきた。


「私とまこと君(古賀)、そして……彼女が代わりに生徒会を手伝います!」


「どうも……」


「咲!?」


なんと出てきたのは咲だった。

一体どうして……?

咲はアメリカに帰ったはずではなかったのか?



またもや俺は疑問の螺旋に巻き込まれていったのだった……




出来るだけ早く書き上げたいですね。

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