第一話 「最悪な誕生日」
朝が来た。
起きてテレビをつけると「1年後地球は滅ぶ」という言葉が書いてあった。
「まずはこちらの審査により地球上の人間を13人にしました」
驚いて声が出なかった。
「13人の人達にはひとりひとり特殊能力を差し上げました、その能力を駆使して最終的に地球上の人間を1人にしてください。一ヶ月に1人殺せばいいぽよ。13人の人達はすべて日本に住んでいます。頑張ってぽよ。」
まずは顔を洗って目を覚ました。
これからどうなるのかは分からないけど、
生きたいという思いは誰よりもあると思った。
今日は2067年12月24日、眩しいくらい晴れている。まだ雪は降っていない。
世間では今日はクリスマスイブと言うらしい。彼女がいない俺にとってはあまり関係のない日だった。
俺の名前は近藤拓海、大学で心理学を先行しているごく普通の大学生である。
俺は愛知県で生まれた。今も愛知に住んでいる。
近藤家の長男で2歳年下の高校生の妹がいて、父はある有名なゲーム会社の社長で名前もまあまあ知られている。母は専業主婦で俺は母の作ったハンバーグがとても好きだった。
幼稚園の記憶はあまり無い、だが将来の夢はテレビに出ていたスーパー戦隊のヒーローになりたいと思っていたことはなぜかよく覚えている。
小学校と中学校は友達の健人とよく遊んでいたことを覚えている。野球をしたりサッカーをしたり、互いの家でゲームやお泊まりをしたこともあるくらい仲が良かった。今はあんまり連絡はとっていない。今頃何をしているだろうか…
高校生の時は目標の大学を目指して必死に勉強して希望の大学に受かった時はあまり感情を表に出さない俺も自然と涙が出てきた。
全体を通して友達もそこそこいて運動もそこそこ出来た、悩みはあまり無かった。
あるとしたら、最近講義が眠たいことぐらいだ。
そんなある日、驚愕の真実を伝えられた。
そう、あの口調が気持ち悪かったあいつだ。
あいつがいうには、1年後地球は滅ぶので審査により13人になったのでそれから殺しあって最終的に1人だけ生き残ってほしいらしい。
あいつの意向に従わなければ体内に埋め込まれたICチップを使って自由を奪われるらしい。
それは本当だろう、なぜかと言うと俺の周りには見たこともない光景が広がっていたからだ。
車は止まり電車も止まって何もかも止まって自由を奪われていた。
それを見た俺は少し身震いをした。
冬だったので寒かったかもしれないと
思うようにした。
本当は今日は俺の誕生日だった。
本当に最悪な誕生日だ。
そう思っていると誰かから電話がかかってきた。