今宵、照らすものは・・
その日、家に帰った僕は、母親に、そのミッチーとの会話を話した。
「肇の言うとおりだと思うわ。それに、あまり、そういった男女の生み分けに、こだわると、授かれる子どもも、授かれなくなるかもしれないし・・ほら、不妊が、どちらかに発覚する可能性がないわけでも、ないでしょ」
僕は、頷きながら聞いていた。明日、今の母親の話を、ソフトにミッチーに伝えようと思った。
所変わって田原宅ー。
夜、一人で田原は、男女の生み分け本を、部屋で、こっそり見ていた。そこに、妻が入ってきた。
慌てて本を、隠す田原。妻が言う。
「何、隠したの!?何かエッチな本?」
笑いながら、田原をつつく。違うよ、と慌てる田原。
二人でベッドに入り、田原が部屋の明かりを消そうとすると、妻が言った。
「今日、公園の側を通ったら、子供が遊んでいて、やっぱり女の子が、カワイイかった!」
屈託のない笑顔で、そう言う妻に田村は、笑って言う。
「俺も、どちらかというと女の子かな!」
明かりが消えて、二人は抱き合った。
田村の腕の中で、嬉しそうに笑う妻と、やはり、どこか寂しそうに笑う田村を部屋の窓のカーテンから、少し見える月が優しく照らしていた。
(終わり)




