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小説を書く時のヒント集  作者: 電式|↵
作品の書き方・アドバイス
6/13

推敲で一歩先へ!

とりあえず第一話を書いてみたら、次は自分が懸命に書いた、その大切な小説を推敲します。

推敲とは、簡単に言うと「見直し作業」です。

今回も結論から言いましょう。

(この流れはもはや恒例になっているような……)




結論:作者の立場から、一読者の立場に頭を切り替える




これはとっても重要なことで、これが出来るかできないかで、小説の質や読者数が大きく変化することになるでしょう。

結論だけを話していてもあれなので、推敲についてのお話に戻しましょう。


推敲――見直し作業にはいくつかの作業内容が含まれています。



1.誤字脱字の確認

2.読みやすさや言い回しの修正

3.場合によっては一部もしくは全部の書き直し



「えー、書きなおしとかヤだよ!」→誠に仰るとおりでございます。


しかし、お話がプロットできちんとまとまっていて、それに沿って進んでいっているなら3番の作業はあまり必要ではないかもしれません。

上達してくると、「ここの場面が気に入らない」と言って、自分から書き直すことも出てくると思いますので、その時はその時で書き直せばいいと思います。

最初のうちから背伸びして、一人前の作家みたいな文体を書こうとすると、途中で白く燃え尽きてしまいます^^;

とにかく、1~3を私の視点から解説していこうと思います。

何回も言っていますが、これは私個人の(略




***




1.誤字脱字がないかの確認



これはぜひやっておきたいです。

例えば、


「私達は友達dよね!」

    ↓

「私達は友達だよね!」


や、


袖すり合うも他生の縁と言うし――

   ↓

袖すり合うも多生の縁と言うし――



などです。

これがあると、せっかく読者が世界に入り込んできたのに、メタ発言よろしく「ああ、作品なんだ」と、現実世界に引き戻されてしまいます。

それが原因で去っていってしまう読者もいることでしょう。


特に気をつけて欲しいのは、ことわざや慣用句などの誤用。

これについては、辞書を利用する方法が最も確実な方法だということは、納得できるかと思います。

しかし、電子辞書ならまだしも、紙の辞書となると調べる手間が結構かかります。


そこでお勧めの方法が、気になる単語をネット検索することです。

正しい使い方や、誤用しやすい場面を解説しているオンライン辞書が、ほぼ確実に検索結果上位にランクインされているはずです。

また、検索語が合っている場合はいいのですが、間違っている場合は該当件数が妙に少なくなります。

該当件数が少ないと思ったら、調べたい単語を途中まで入力して検索すると、正しい用法が見つかりやすくなります。

Google検索だと、間違いを自動的に補正してくれる場合があるので安心ですね。


私はいつも、「Weblio類語辞典」というサイトで気になる単語を検索しています。

小説家になろうユーザーページ右側の列最下部にある、「辞書」欄のWeblioからアクセスできます。




***




2.読みやすさや言い回しの修正



これは推敲の中心作業、核心となる部分です。

これをするかしないか、またどんな風に推敲するのかで質が変わってきます。

他社様の解説サイトでは「推敲は一旦出来てから少し寝かせておいたほうがいい」という旨の解説がなされています。

私もこれには同感です。

しかし、一旦出来たものを寝かせるという作業は、まるでダイエットのように辛いことではないでしょうか。



……ダイエットとかした事ないです、すみません。

あっ、あっ、閉じないで! ココ大事!



なんにせよ、忙しい現代生活、何でもかんでも時短したくなるのは私も一緒です。

そこで、私なりの時短方法をご紹介します。

ただ、鼻から蒸気ポーポーで、やる気ボイラー破裂寸前の方は、推敲する前に食事などをとって、一旦頭をクールダウンしたほうがいいですよ。

脳が暴走気味になって、ぞんざいな見直ししかできない場合があります。



まず、出来たものを一旦寝かせて推敲、という作業には、どういう意味があるのでしょうか。

これには「一生懸命頑張って書いた作品を崩す」という心理的な面が理由として挙げられていますが、他にも理由はあると思います。


***


完成させた直後のあなたの脳内には、書いた作品のイメージが、リプレイデータとして比較的ハッキリと記録されています。

時間を置けば、その間に色々な作業をするので、そのリプレイデータにどんどん穴が開いて、像がぼんやりとしていきます。

これは誰でも体感できる現象ではないだろうかと思います。

言い換えるなら、「こんにちは」と近所の人に挨拶されて、「あれ、顔は覚えているけど名前が出ない」ようなもの。


つまり時間が空けば、頭にある記憶の内容がどんどん蒸発していくということです。

そういう状態で見直せば、5W1H、つまり


「誰が(Who)」、

「なぜ(Why)」、

「何を(What)」、

「いつ(When)」、

「どこで(Where)」、

「どうやって(How)」


という疑問ができた状態で見直すことになります。


読者はこの5W1Hの情報が全くないところからイメージを創りだしていきますので、この状態での見直しは、より読者に寄り添った見直しになることが言えます。

当然、書いたものを見直せば、あなたの脳内に再びイメージが復元されていきます。

ここで、目の前の画面に表示されている文章と、復元された脳内のイメージとの食い違いが浮いてきます。

誤ったイメージを想起させそうな表現も同時に見つかることもあるでしょうし、語感が良くない、文末表現が「~た。」ばかりで単調すぎる、といったものも発見できると思います。


***



要するに、時間を置くとより冷静に、より読者に近い状態で作品を検査することができるということですね。

更に突き詰めていけば、批評家の気持ちで見れればいいわけです。


では、どうやって時短しましょう?

簡単です。以下のものを用意してください。


・(推敲する作品の文字数÷50)分の時間

・深呼吸ができる精神的、体力的な余裕

・読者になる気持ち

・疑いの気持ち



これだけあれば……多分いけるはずです。

察しの良い方はもうお分かりではないでしょうか。

今から説明するのは私なりの「半強制的に時間をおいた状態にする」方法です。


「(推敲する作品の文字数÷50)分の時間」についてですが、特にコレといった理由はありません。

読者の平均読書速度は500文字/分ぐらいらしいので、10回見直す時間があれば大丈夫だろうという安易な考えです。


半強制的に時間をおいた状態にする方法



1.頭の中にある小説のイメージを全部忘れたことにする。

(時間を置いたことにする)


2.頭に真っ白のキャンバスをイメージする。

(何も知らない読者になる)


3.5W1Hの疑問を持ち、先頭から落ち着いて見なおしていく。

(批評家になる。国会議員のお家芸、揚げ足取り合戦に参加する気持ちで)


4.忘れたことにしたはずの小説のイメージで、意味合いを補完して飛ばしそうになったら、深呼吸する。

(早く終わらせたいという気持ちを落ち着かせる)


5.納得いくまで、もしくは最初の条件を満たせなくなるまで繰り返す。

(やけくそになる、眠くなるなど。満たせなくなったら、十分な推敲は難しくなります)


(6.再び条件が満たせて、かつヤル気が出てきた時に続きを始める。)



これで、ある程度時短が可能です。焦りそうになったら、

「自分は時短してるんだから、少しぐらい時間が伸びてもお得なんだ」って思うといいと思います。

ただそれでも、あくまで「脳内シミュレート」なので、実際に時間を空けた時の効果よりも落ちると思います。

人知を超えた超知的生命体や、余程の変態でない限り、時間を空けた時より上手に推敲できていることはありません。多分。

5→6のサイクルに入ると、時間が空くので、意図的に時間をおいてみるのも一つの手かもしれません。

当然ですが、チーズやワインのように長期間寝かせると、いくらプロットがあっても、今度は本当に忘れてしまって続きが書けなくなります。

過ぎたるはなお及ばざるが如し、です。



****ヒント****


見直す文章量が多い場合は、あとで修正する場合、どこをどう手直ししようとしたのか、忘れてしまうことがあります。

また、急用や限界が来て時間が空いてしまい、同様に忘れてしまうことも。


デジタル小説は、紙の原稿と違い、書き換え修正が容易にできます。

ためらうことはありません。問題点をどんどん書きこんでいきましょう。

それを修正すれば、一応推敲完了ということになります。

2巡目するもよし、とっととアップしちまうのもよしです。



「それを修正すれば、一応推敲完了ということになります」

→全部という意味だが、一部だけと思われないか


「とっととアップしちまうのもよし」

→ここだけ文体が違う




この文章で言えば、こんな感じでしょうか。

小説寄りな指摘をするなら


→彼はどう思ってそう行動したのか


や、


→ここの文字数が少ない。文章を表現を増やす。


→この動作は誰の動作か


→この視点は誰の視点か



といった指摘ができますね。


***********






3.場合によっては一部もしくは全部の書き直し



これは皆さんあまり読みたくないと思いますが、次の文を読めば気持ちが楽になります。



するかしないかはアナタの意思次第。





( ・`д・´)キマった……(キマってないです)


なんか、これといって、あまり言うことがないような気が。

つまりそれは私がそこまで達していないということですね。

はい、偉そうなこと言ってすみません。


これをするのは、見直しした時に、


「この展開はやっぱヤダ!」

「こっちのほうがより萌える!」

「あの伏線をここで入れて場を盛り上げてみるか」etc...


このような千差万別の――あなたなりの理由ができた場合に書き直しが発動します。

私もやり直しをしたことはあります。

しかし、プロットにのっとっている場合は、あまりする必要はないと思います。

やることは簡単で、途中から違う話に書き換えて、また推敲するだけです。





****ヒント****

表現に詰まったら


ページの最初のほうでWeblioの類語辞典を紹介しましたが、これホントにオススメです。

紙の類語辞典をちょっと探してみたこともあるのですが、数万語とちょっと少なめのものばかり。

この類語辞典は紙の辞書よりも語彙が豊富で、しかも無料で利用できます。

単調な表現ばかりでモノトーンになってしまった時、適した表現が見つからない時に大活躍です。

この文章を書くときも、何回も類語辞典を使用しています。


「十人十色」と似たような意味で、もっと数の多い表現があったような……

検索結果→「千差万別」


これだ!!


気になった単語を調べてみると、もっといい表現があることも。

また、意味の解説にもなりますので、ぜひ使ってほしいです。



それでも詰んだら、読書してみるといいですよ。

無意識のうちに単語学習できて、作業がBoooooostできることもあります。



***********





*まとめ*


・誤字脱字を見つけたら、できるだけ早く取り除いて読者の興ざめを防ぐ。


・内容の推敲は、読者の足元を平らにならす作業。

 何も知らない読者になったつもりで、落ち着いて。

 忘れっぽい人はメモをするとグッド!


・書きなおしは必要になった時だけでよい。


・類語辞典は小説のお供にオススメ


*****



こんな事書いている私ですが、正直できてません←

後からちょっとずつ手直ししているところです。



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