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姫藍(きらん)とクラージュの流星群  作者: 紅井 山茶花
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4 メーティリアの実家

皆さんは昆虫食食べれますか?私は蜂の子なら食べてみたいです!!

3人でランチを食べた後、宿のソファーでぐっすり寝たスィロワを置いて、メーティリアと姫藍(きらん)はメーティリアの実家の本屋さんへ向かう事になった。


その道中、商店街を通ると姫藍は珍しい物を見つける。

姫藍は指差しながら、メーティリアに聞く


「メーティリアさん、あれって何ですか?」


「あ〜あれは、シムパナックって言う巨大な昆虫だよ。スープにすると人族にも人気だよ買う?」

それを聞いた姫藍は眉間にシワを寄せた。


「いや…ランチでお腹いっぱいなので大丈夫です…」


(あれ、食べるんだ。あの巨大な昆虫を…スィロワさんも食べるのかな?)

と思う姫藍


「メーティリアさん質問です。スィロワさんってどんな人なんですか?」


「スィロワは頼りになって右手の特徴的な黒い爪を誇りに思っていて……イタズラっ子かな?」


姫藍は衝撃を受けた


「イタズラっ子なんですか!?スィロワさん!!」


「それより他になる所あったはずだけどな〜まぁいっか…、後もう少しで着くよ、ここを左に曲がって路地に入ると、ほらっ着いた。」


本屋さんの外観は、丸っこくて温かみがある黄色で2階がある。

扉にクローズの看板が掛けてあった。


「あれっ?今日は閉まってるみたいですね」


「今日だけじゃなくて、ずっとだよ…じゃあ入ろうか」


(ずっと…?)

と思った姫藍

鍵を開けるメーティリア

扉を開けて本屋さんに入ると、本には埃が積もって人の気配がない。


「久しぶりに近くに来たから本を取りに来たくて、ん〜あれ?ないな…姫藍ちゃん一緒に探してくれない?翼が表紙のやつなんだけど…2階かな…」


2人で翼が表紙の本を探していると階段から誰かが下りてくる足音が聞こえた、2人が階段の方を見ると。

階段にはメーティリアが探していた本を片手に持っている若い男が立っていた。

姫藍がメーティリアの様子を見ると、睨んで少し怒っている。


「何故ここに居る…リーヴル」


2人は顔見知りで、男の名前はリーヴル


「何故って、ちゃんと貴方の弟のエトワールくんから許可貰ってますよ。今日は派手な服は着てないんですね」

メーティリアの服装は、グレーのつなぎを着ている。


リーヴルは余裕そうで、メーティリアには弟がいてエトワールと言う名前だ。


「エトワールが……また勝手なことをして、私は許可してませんし自分が着るをとやかく言われる筋合いは無い。今すぐ出ていって!!」


メーティリアが怒鳴っても、リーヴルは余裕でヘラヘラしている。

リーヴルが姫藍を見ると、ニヤニヤしながら階段を早歩きで降りて来て話しかけた。


「もしかして……………えーと、姫藍(きらん)?」


(何だ今の、もしかしての後の微妙な間は!!!)

「そうですけど、なんで私の名前を?」


「それはだって!」


リーヴルが何か言い出そうとした時、メーティリアが言葉を遮る。


「それより、その本返して!!」


「どーしよっかな〜メーティリアちゃんが、ここに住むことを許可してくれたら返してあげても良いかもですね〜」


「気色悪い……でも今はあの本が必須、どうする……あっ分かったリーヴル住んで良いよ。ただし条件が!!リーヴル耳」

言って、リーヴルがメーティリアに近づきメーティリアはリーヴルに何か耳打ちをした。


「分かったよ…、すっかり戦うかと思っちゃった本どうぞ」

姫藍も身の危険を感じたけど

(丸く収まって良かった…)


メーティリアも本を返してもらってご機嫌


「まぁ〜先輩(メーティリア)は魔法も弱いし戦っても俺が勝ってましたけどっ」


「はっ?」

メーティリアがリーヴルをまた睨見つける


(また変なこと言って…)

「メーティリアさん帰りましょう。もう夕方ですし、スィロワさんもきっと起きて待ってますよ」


姫藍はメーティリアを店の外に連れ出した。

扉が閉まる瞬間リーヴルが姫藍に手を振りながら


「またね〜」


と、言った姫藍は

(なんて軽いやつ何だ)

と思う


帰り道は行きと同じ道で帰り、リーヴルのことでメーティリアの機嫌が悪かったので何も話さなかった。


スィロワが待ってる宿に着くと、スィロワが夜ご飯を作って待ってくれていた。


「遅い!!」


「ごめんってちょっと色々あったの…」


その後3人でスィロワが作った夜ご飯を食べてメーティリアは部屋に一つしかないシングルサイズのベッドですぐに寝た。


「姫藍はこのソファーで寝な、メーティリアは寝相が最悪だから」


(意外と優しい人なのかも)

「ありがとうございます…スィロワさんは寝なくていいんですか?」


「いい…」


と言って部屋から出ていった。

姫藍は窓際のソファーに寝ることにして、横になったがまた独り言が始まる。


「リーヴルって誰なんだろう…メーティリアさんが昔行ってた学校の友達かな?年齢的にはリーヴルの方が年上に見えたけど立場的にはメーティリアさんの方が上って感じだったし…明日聞いてみよう。……………

そ・れ・よ・り!!、わたしを刺した犯人はラベンダーの香りがする女はどこだ!!明日メーティリアさんに話してみようかな」


独り言が終わり、姫藍は眠りにつく。



『次の日の朝6時』


姫藍は何かの音で目を覚ます。起き上がるとスィロワがメーティリアの両肩をつかんで激しく揺らしていた。

姫藍はソファーから飛び起きて


「スィロワさん、一体何を!!」


スィロワがメーティリアを揺らしながら姫藍に


「起こしてる!、こうでもしないとメーティリアは起きない。手伝え」


「えっ!?手伝うってどうやって?」


「水!!水をコップに入れて頭からぶっかける!!」


スィロワはメーティリアを起こすために激しく揺らして姫藍に水を頭からかけるように指示した。


姫藍は机の上にあったコップを持って、キッチン向かいコップに水を汲んでメーティリアのもとに行こうとした時。

姫藍は床に何もない所でつまずいて、コップの中の水をメーティリアにかける予定がスィロワの肩にかけてしまった…


















読んでいただいてありがとうございます。

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