MSS(メインストーリーショート)〜言語の壁:language barrier〜 ー玲人視点
(※本編に関係あり)
15章内の喫茶店内で待っている玲人視点です。玲人が少し暴走しています
移住の最大の壁、「言語」にぶち当たります
ちなみに、大陸共通語は、文法:日本語で、単語:日本語+ラテン語ですが、方言で単語が英語などの国もあり、ロビンズギルドは英語の方言が少し混じっている国です。
「お客様何名でしょうか?」
「あ、一人なんですけど、あとから一人来ます」
「かしこまりました、あちらの席へどうぞ」
消耗品などを買った帰り、流羽人と待ち合わせの喫茶店に先に入った
「ご注文が決まりましたら、お呼びください」
メニューを開く
「うわぁ…めっちゃデザート美味しそう」
ロビンズギルドで有名なパフェに思わず声が溢れる
「ティーでございます」
「…ティー…?ですか」
「はい…?…あ、もしかして異国の方ですか?」
「はい、ラモングから来たばかりなもんで…」
「あぁ…これは、カメリアでしたっけ」
「はい」
「この地域では、ティーと言うんですよ」
「ありがとうございます。あと、注文はこのグリルミートでお願いします」
言語の違い…これについては全く考えていなかった
元々いたラモングでは、大陸共通語が使われていたがこの国はかなり方言があるらしい
「お待たせいたしました、グリルミートでございます」
「ありがとうございます…えっと、コンソメスープはないんですか?」
「…えっと、取り扱っていませんね…それも、この国の文化にはないんですよ」
「そうなんですか…ありがとうございます」
うん、うまいな
グリルミートは、ラモングよりは美味しく火の通り具合は完璧だった
しかし、シュープリーやラモングでは、こんな肉料理にはコンソメスープがつくのが一般的だったので、なんとなく物足りない感じがして、再びメニュー表を開く。
「なんだろうこれ?」
メニュー表にある"クレープ"という聞いたことないスイーツに目が止まる
「すいません、このクレープを追加お願いします」
「わかりました」
「うわぁっ……!」
届けられたクレープは、生地にホイップクリームと果物が包まれたデザートだった
「おいしい…!」
クリームの甘さの中に、果物の酸味が調和して素晴らしい味になっている…!
5リム間、甘いものを自由に食べられる状況ではなかった上に、初めて食べるスイーツに軽く感動する
美味しすぎてすぐに食べ終わってしまい、次は飲み物が欲しくなる
「"メロンクリームソーダ"?」
メロンは知ってるけど…クリームソーダ?
これに関しても、気になって頼む
「…なんだ…この悪魔の飲み物はっ…!」
メロン味のソーダの上にアイスクリームが載っていると言うだけなのに…単純な発想なのに……
うますぎる…
爽快なメロンソーダに甘いアイスクリームが口の中で混ざり合って最高の味を生み出している…!
すぐに飲み終わり、お代わりして2杯目も飲み切る
そして3杯目が運ばれた頃、流羽人が買い物を終えてやってくる
俺は、ほとんど待ってないと言い、1杯目かのように言う
「なんかクリームソーダっていうらしいよ……」
実際には、1人で500A分食べた後だったが