合体の技術
科学技術の進歩によって、生物と生物の合体が実現した。海を華麗に泳いでみたいと願った者は、魚の下半身を手に入れ人魚となり、陸地を速く駆けたいと望んだ者は、馬の下半身を手に入れケンタウルスとなった。
上半身と下半身、右半身と左半身、身体の一部のみ、猿、犬、猫、鳥、ゾウ、果ては虫に至るまで、人間は様々な生物と合体した。
そうなるとやはりと言うべきか、何処からか現れた団体が、「生物の命をなんだと思っている。けしからん」と騒いだが、人間の好奇心の前には無力であり、すぐに抑圧された。
ある日の出来事だった。合体の際、切り捨てられた残り達が、「自身達こそが本体だ」と反乱を起こし、やがて、反乱の渦は地球全体を巻き込み…。